シンボリクリスエス（1999年生、母Tee Kay）

シンボリクリスエス（1999年1月21日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬、種牡馬。2002年にJRA賞年度代表馬及び最優秀3歳牡馬、2003年にJRA賞年度代表馬及び最優秀4歳以上牡馬を受賞した。毛色は黒鹿毛。種牡馬のKris S.（当時22歳）と交配したTee Kayが9歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地15戦8勝2着2回。2002年、2003年と有馬記念(G1)を連覇した他、2003年の天皇賞（秋）(G1)に勝利するなど、G1級競走4勝を含む重賞6勝を挙げた。

経歴

デビュー前

藤沢和雄厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2001年）

10月13日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は540kg。9頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では別次元の末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のアサクサキニナルをクビ差振り切って初白星を挙げた。

3歳（2002年）

1月27日、約3か月半の休養明けで迎えた2戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のセントポーリア賞（東京芝1800m 晴/不良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では矢のような伸び脚で急追したが、抜け出したタイムレスワールドを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

2月9日、中1週で迎えた3戦目は、3歳500万下のゆりかもめ賞（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では非凡な末脚を披露したが、3着に終わった。

3月10日、中3週で迎えた4戦目は、3歳500万下（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

4月6日、中3週で迎えた5戦目は、3歳500万下の山吹賞（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（2戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では圧倒的な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のマイネルアムンゼンに1馬身3/4の差をつけて2勝目を挙げた。

4月27日、中2週で迎えた6戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の青葉賞（東京芝2400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。18頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のバンブーユベントスに2馬身半の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

5月26日、中3週で迎えた7戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は岡部幸雄騎手（3戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では迫力十分の伸びを見せたが、勝ったタニノギムレットにねじ伏せられて1馬身差の2着に敗北した。

9月22日、約4か月の休養明けで迎えた8戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（4戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のノーリーズンに2馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手にした。

10月27日、中4週で迎えた9戦目は、G1の天皇賞（秋）（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（5戦3勝）。18頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら5番手で通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のナリタトップロードを3/4馬身振り切って天皇賞馬の称号を奪取した。

11月24日、中3週で迎えた10戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップ（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら7番手で通過。直線ではパワフルな末脚を披露したが、3着に終わった。

12月22日、中3週で迎えた11戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続でO.ペリエ騎手（1戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線に入ると、前で粘るタップダンスシチーを次元の違う末脚で半馬身差し切ってグランプリホースの称号を掴み取った。

4歳（2003年）

6月29日、約6か月半の休養明けで迎えた12戦目は、K.デザーモ騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。17頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では終いの伸びを欠き、5着に終わった。

11月2日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた13戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上はO.ペリエ騎手（2戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では途轍もない末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のツルマルボーイに1馬身半の差をつけて3つ目のG1タイトルを掴み取った。

11月30日、中3週で迎えた14戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続でO.ペリエ騎手（3戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では強靭な末脚を発揮したが、3着に終わった。

12月28日、中3週で迎えた15戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続でO.ペリエ騎手（4戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るリンカーンを次元の違う末脚で交わし去り、最後は9馬身の差をつけてG1・4勝目を挙げた。