ヒシナイル（1994年生、母Katies）

ヒシナイル（1994年4月15日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のA.P. Indy（当時5歳）と交配したKatiesが14歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地29戦2勝2着4回。1996年のフェアリーステークス(牝G3)に勝利した他、1997年のフラワーカップ(牝G3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

中野隆良厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1996年）

10月6日、デビュー戦は的場均騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京芝1600m 曇/良）に出走。馬体重は456kg。10頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、勝ったクリスザブレイヴに詰め切れず、3馬身半差の2着となった。

10月19日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で的場均騎手（1戦0勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。端を奪う形となり、平均ペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のキングスルッカーに1馬身1/4の差をつけて初勝利を挙げた。

11月24日、中4週で迎えた3戦目は、牝馬限定3歳500万下の赤松賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で的場均騎手（2戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びが甘くなり、3着に終わった。

12月21日、中3週で迎えた4戦目は、牝馬限定2歳G3のフェアリーステークス（中山芝1200m 外回り晴/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で的場均騎手（3戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では豪脚を爆発させて突き抜け、最後は2着のビクタートウショウに3馬身半の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

3歳（1997年）

1月26日、中4週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で的場均騎手（4戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり5着に敗れた。

3月15日、中6週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G3のフラワーカップ（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で的場均騎手（5戦2勝）。15頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

3月30日、中1週で迎えた7戦目は、小野次郎騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のクリスタルカップ（中山芝1200m 外回り晴/重）に出走。13頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では他馬と同じような脚勢になり6着に敗れた。

4月20日、中2週で迎えた8戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のニュージーランドトロフィー4歳ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての13番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では今一つ末脚が弾けず13着に終わった。

9月28日、約5か月半の休み明けで迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンステークス（中山芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は的場均騎手（6戦2勝）。13頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く9着に敗れた。

10月18日、中2週で迎えた10戦目は、ハンデ戦でオープンの神無月ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で的場均騎手（7戦2勝）。7頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はバタバタになってしまい6着に終わった。

11月9日、中2週で迎えた11戦目は、G3の根岸ステークス（東京ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は小野次郎騎手（1戦0勝）。16頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず14着に終わった。

11月30日、中2週で迎えた12戦目は、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝1800m 曇/不良）に出走。鞍上は的場均騎手（8戦2勝）。10頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたルミネッセンス決め手に屈して半馬身差の2着となった。

12月20日、中2週で迎えた13戦目は、クリスマスステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で的場均騎手（9戦2勝）。13頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では末脚が振るわず7着に敗れた。

4歳（1998年）

1月5日、中1週で迎えた14戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 曇/稍重）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は小野次郎騎手（2戦0勝）。15頭立ての13番人気で10番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい9着に終わった。

1月18日、中1週で迎えた15戦目は、ハンデ戦でオープンのサンライズステークス（中山芝1200m 外回り雨/不良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で小野次郎騎手（3戦0勝）。13頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり8着に敗れた。

2月14日、中3週で迎えた16戦目は、バレンタインステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で小野次郎騎手（4戦0勝）。12頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く8着に終わった。

3月2日、中1週で迎えた17戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/重）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で小野次郎騎手（5戦0勝）。12頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず5着に終わった。

10月4日、約7か月の休養明けで迎えた18戦目は、勝浦正樹騎手を鞍上に迎えて、福島民報杯（福島芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず10着に終わった。

10月18日、中1週で迎えた19戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/重）に出走。鞍上は小野次郎騎手（6戦0勝）。11頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず10着に終わった。

11月21日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた20戦目は、牝馬限定の4歳以上1600万下のユートピアステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小野次郎騎手（7戦0勝）。15頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず6着に終わった。

12月6日、中1週で迎えた21戦目は、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝1800m 晴/稍重）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で小野次郎騎手（8戦0勝）。10頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では一際目立つ伸び脚で猛進したが、伸びてきたリワードニンファ決め手に屈して半馬身差の2着となった。

12月26日、中2週で迎えた22戦目は、4歳以上1600万下のアクアラインステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で小野次郎騎手（9戦0勝）。14頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では伸びあぐねて13着に終わった。

5歳（1999年）

1月23日、中3週で迎えた23戦目は、ハンデ戦で5歳以上1600万下のサンライズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で小野次郎騎手（10戦0勝）。13頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、4着に入り込んだ。

2月13日、中2週で迎えた24戦目は、5歳以上1600万下のバレンタインステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で小野次郎騎手（11戦0勝）。14頭立ての11番人気で大外14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始6番手を追走。最後は脚色が衰えて14着に終わった。

7月17日、約5か月の休養明けで迎えた25戦目は、佐藤年毅騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の日本海ステークス（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての13番人気で4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。最後は脚色が悪くなり11着に終わった。

8月8日、中2週で迎えた26戦目は、野元昭嘉騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のやまなみステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。17頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい11着に終わった。

9月18日、中5週で迎えた27戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下のセプテンバーステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は的場均騎手（10戦2勝）。13頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では闘争心が光る走りを見せたが、抜け出したラトラヴィアータを捕まえ切れず、1馬身1/4差の2着となった。

10月10日、中2週で迎えた28戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のみちのくステークス（福島芝1200m 晴/良）に出走。15頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では決め手が足りず12着に敗れた。

11月14日、中4週で迎えた29戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のノベンバーステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての14番人気で4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず13着に終わった。