クルーガー（2012年生、母アディクティド）

クルーガー（2012年4月26日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「賢者(独)。賢い競走馬に育ってほしいと願いをこめて」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のキングカメハメハ（当時11歳）と交配したアディクティドが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2019年のクイーンエリザベスステークス(豪・G1)で2着に入った他、2016年のマイラーズカップ(G2)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額4,000万円（10万×400口）で一口馬主が募集された。

高野友和厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2014年）

11月1日、デビュー戦はP.ブドー騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都ダート1800m 曇/良）に出走。馬体重は502kg。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら4番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったアドマイヤスターにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

11月22日、中2週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でP.ブドー騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では鬼脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のアポロケンタッキーに1馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

12月27日、中4週で迎えた3戦目は、W.ビュイック騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下のエリカ賞（阪神芝2000m 曇/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。12頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、伸びてきたベルーフ決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

3歳（2015年）

1月18日、中2週で迎えた4戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の京成杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。17頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張り、3着に入った。

8月2日、約6か月半の休み明けで馬体重を前走から36kg増やして迎えた5戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の北辰特別（札幌芝2000m 晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のローハイドに1馬身1/4の差をつけて順当に勝利した。

8月22日、中2週で迎えた6戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の札幌日刊スポーツ杯（札幌芝2600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（1戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、4着に終わった。

11月22日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた7戦目は、3歳以上1000万下の嵯峨野特別（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で池添謙一騎手（2戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟のガッツでゴールまで力走したが、3着に終わった。

12月19日、中3週で迎えた8戦目は、3歳以上1000万下（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で池添謙一騎手（3戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では豪快な末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のフェイマスエンドに1馬身3/4の差をつけて順当に勝利した。

4歳（2016年）

1月17日、中3週で迎えた9戦目は、F.ベリー騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の初富士ステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のキャンベルジュニアをアタマ差振り切って勝利を手中に収めた。

3月12日、中7週で迎えた10戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の中日新聞杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、6着に終わった。

4月24日、中5週で迎えた11戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、G2のマイラーズカップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のダノンシャークをクビ差振り切って重賞ウィナーの称号をゲットした。

5歳（2017年）

4月23日、約12か月の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた12戦目は、G2のマイラーズカップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松山弘平騎手（1戦1勝）。11頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は脚色が悪くなり10着に終わった。

10月21日、約6か月の休み明けで迎えた13戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 雨/不良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（1戦0勝）。15頭立ての11番人気で13番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では電光石火の末脚を披露し、3着に入り込んだ。

11月19日、中3週で迎えた14戦目は、A.シュタルケ騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず7着に敗れた。

6歳（2018年）

1月6日、中6週で迎えた15戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではしぶとく脚を伸ばしたが、伸びてきたブラックムーン決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

2月4日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた16戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で浜中俊騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では全く伸びず8着に敗れた。

10月20日、約8か月半の休み明けで馬体重を前走から6kg戻して迎えた17戦目は、石川裕紀人騎手を鞍上に迎えて、G3の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての14番人気で12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では切れる脚を使えず9着に終わった。

11月10日、中2週で迎えた18戦目は、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で石川裕紀人騎手（1戦0勝）。16頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではいい脚を見せられず8着に敗れた。

7歳（2019年）

1月6日、中7週で迎えた19戦目は、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、ポルックスステークス（中山ダート1800m 曇/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、4着に終わった。

4月6日、T.ベリー騎手を鞍上に迎えて、ハンデG1のドンカスターマイル（オーストラリア・ロイヤルランドウィック芝1600m）に出走。20頭立ての15番人気で4番ゲートからスタート。4着を確保した。

4月13日、G1のクイーンエリザベスステークス（オーストラリア・ロイヤルランドウィック芝2000m）に出走。鞍上は2戦連続でT.ベリー騎手（1戦0勝）。9頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。最後は、勝ったWinxから1馬身半差の2着となった。

8月18日、約4か月の休養明けで迎えた22戦目は、丸山元気騎手を鞍上に迎えて、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。14頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり8着に終わった。

10月26日、G1のコックスプレート（オーストラリア・ムーニーバレー芝2040m）に出走。鞍上はT.ベリー騎手（2戦0勝）。14頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。13着に終わった。

11月9日、K.マカヴォイ騎手を鞍上に迎えて、G1のマッキノンステークス（オーストラリア・フレミントン芝2000m）に出走。16頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。8着に敗れた。

8歳（2020年）

2月9日、約3か月の休養明けで迎えた25戦目は、S.フォーリー騎手を鞍上に迎えて、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天性の敢闘精神でゴールまで力闘し、5着を確保した。

4月4日、中7週で迎えた26戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では一完歩ずつ着実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のボンセルヴィーソに2馬身の差をつけて重賞2勝目をマークした。

6月7日、中8週で迎えた27戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で石橋脩騎手（1戦1勝）。14頭立ての13番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では伸びあぐねて14着に終わった。

2020年12月24日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。