メルシーアトラ（1987年生、母マミーブルー）

メルシーアトラ（1987年4月4日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のサウスアトランテイツク（当時7歳）と交配したマミーブルーが18歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者は（有）三石ファーム。戦績は、中央平地11戦5勝2着1回。1991年の日経新春杯(G2)に勝利した他、1990年の菊花賞(G1)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

小野幸治厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1990年）

1月7日、デビュー戦は河内洋騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（京都ダート1400m 晴/良）に出走。馬体重は506kg。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったスカイグローリに詰め切れず、6馬身差の2着に敗北した。

1月21日、中1週で迎えた2戦目は、4歳新馬（京都ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（1戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。先手を取り、緩いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のグレンチェストに1馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

2月25日、中4週で迎えた3戦目は、4歳500万下（阪神ダート1800m 雨/重）に出走。鞍上は3戦連続で河内洋騎手（2戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、やや厳しいペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のファイブタフマンに4馬身の差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

4月21日、中7週で迎えた4戦目は、3歳オープンの若草ステークス（京都芝2400m 外回り曇/稍重）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は4戦連続で河内洋騎手（3戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では途轍もない末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のクラムディガーに2馬身半の差をつけて3勝目を挙げた。

5月27日、中4週で迎えた5戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で河内洋騎手（4戦3勝）。22頭立ての5番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では速い脚を使えず11着に敗れた。

7月1日、中4週で迎えた6戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の中日スポーツ賞4歳ステークス（中京芝1800m 曇/不良）に出走。12頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

8月26日、中7週で迎えた7戦目は、内山正博騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのシーサイドステークス（函館ダート1700m 曇/重）に出走。9頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るニホンピロタローを圧倒的な末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて4勝目をつかんだ。

10月14日、中6週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた8戦目は、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り雨/重）に出走。鞍上は河内洋騎手（5戦3勝）。15頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではキレのある末脚を披露したが、最後はオースミロッチと並んで3着同着となった。

11月4日、中2週で迎えた9戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（6戦3勝）。17頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を繰り出し、4着に入った。

4歳（1991年）

1月20日、約2か月半の間隔を開けて迎えた10戦目は、G2の日経新春杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で河内洋騎手（7戦3勝）。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のミスターシクレノンに1馬身半の差をつけて重賞初制覇を遂げる

3月31日、中9週で迎えた11戦目は、G2の産經大阪杯（京都芝2000m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で河内洋騎手（8戦4勝）。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。競走中止となった。