ピエナビーナス（2004年生、母オープニングタイトル）

ピエナビーナス（2004年3月18日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋ギリシャ神話の美の女神」。毛色は青鹿毛。種牡馬のフジキセキ（当時12歳）と交配したオープニングタイトルが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）岡本牧場。戦績は、中央平地28戦5勝2着1回。2009年のクイーンステークス(牝G3)に勝利した他、2009年の府中牝馬ステークス(牝G3)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

13歳のとき、岡本牧場から「ジェイエス繁殖馬セールサラブレッド繁殖牝馬」に上場され、コスモヴューファームによって583.2万円で落札された。

南井克巳厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2007年）

1月21日、デビュー戦は石橋守騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（京都芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は418kg。16頭立ての8番人気で14番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではやや伸びを欠き、5着に終わった。

2月10日、中2週で迎えた2戦目は、渡辺薫彦騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（小倉芝1800m 曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位争いには絡めず6着に敗れた。

6月17日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から36kg増やして迎えた3戦目は、古川吉洋騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（函館芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての9番人気で15番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、馬場の外目を回って3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のマヤノツルギをハナ差振り切って初白星を挙げた。

7月14日、中3週で迎えた4戦目は、3歳以上500万下（函館芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で古川吉洋騎手（1戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のクリノジャンファンを半馬身振り切って勝利を手中に収めた。

7月28日、中1週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた5戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下のかもめ島特別（函館芝1800m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で古川吉洋騎手（2戦2勝）。12頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張り、4着に入り込んだ。

9月22日、中7週で馬体重を前走から12kg戻して迎えた6戦目は、3歳以上1000万下の藻岩山特別（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で古川吉洋騎手（3戦2勝）。8頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛追したが、抜け出したフミノサチヒメにアタマ差届かず2着となった。

9月30日、連闘で馬体重を前走から10kg絞って迎えた7戦目は、3歳以上1000万下のSTV賞（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で古川吉洋騎手（4戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を見せたが上位には割り込めず8着に敗れた。

4歳（2008年）

4月12日、約6か月半の休み明けで馬体重を前走からさらに12kg減らして迎えた8戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上1000万下（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず10着に終わった。

4月26日、中1週で迎えた9戦目は、芹沢純一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1000万下のシドニートロフィー（京都芝1600m 外回り曇/良）に52kgの軽斤量で出走。18頭立ての15番人気で7番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではいい脚を見せられず9着に終わった。

7月12日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から26kg増やして迎えた10戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下の下北半島特別（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は古川吉洋騎手（5戦2勝）。13頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では少しずつ前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のメジロアースラをハナ差振り切って勝利を手に入れた。

8月17日、中4週で迎えた11戦目は、3歳以上1000万下の羊ヶ丘特別（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で古川吉洋騎手（6戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では一気に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のオネストジョンをアタマ差振り切って1着ゴールを果たした。

9月20日、中4週で迎えた12戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下のセプテンバーステークス（中山芝1200m 外回り晴/稍重）に出走。16頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり4位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず7着に敗れた。

10月5日、中1週で迎えた13戦目は、太宰啓介騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の道頓堀ステークス（阪神芝1400m 曇/稍重）に出走。18頭立ての9番人気で17番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸び、3着に入った。

10月26日、中2週で迎えた14戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の桂川ステークス（京都芝1200m 雨/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて17番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、6着に終わった。

11月8日、中1週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた15戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1600万下のマレーシアカップ（東京芝1400m 曇/良）に出走。18頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではいい脚を見せられず11着に敗れた。

5歳（2009年）

3月14日、約4か月の休養明けで迎えた16戦目は、牝馬限定の4歳以上1600万下のうずしおステークス（阪神芝1400m 晴/重）に出走。鞍上は古川吉洋騎手（7戦4勝）。16頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を披露したが、5着に終わった。

4月11日、中3週で迎えた17戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で古川吉洋騎手（8戦4勝）。18頭立ての16番人気で14番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では全く伸びず15着に終わった。

5月2日、中2週で迎えた18戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の朱雀ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で古川吉洋騎手（9戦4勝）。18頭立ての12番人気で15番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では見所を作れず14着に終わった。

5月24日、中2週で迎えた19戦目は、吉田稔騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上1600万下のパールステークス（中京芝1800m 曇/良）に出走。13頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位争いには参加できず6着に終わった。

8月16日、約3か月の間隔を開けて迎えた20戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は古川吉洋騎手（10戦4勝）。14頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のザレマに1馬身の差をつけて重賞ウィナーの仲間入りを果たした。

10月18日、中8週で迎えた21戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で古川吉洋騎手（11戦5勝）。18頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では出色の末脚を披露し、4着に入った。

11月15日、中3週で迎えた22戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で古川吉洋騎手（12戦5勝）。18頭立ての15番人気で6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを14番手で通過。直線では切れる脚を使えず18着に終わった。

12月19日、中4週で迎えた23戦目は、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で古川吉洋騎手（13戦5勝）。18頭立ての15番人気で12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず10着に終わった。

6歳（2010年）

2月6日、中6週で迎えた24戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で古川吉洋騎手（14戦5勝）。15頭立ての11番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では鋭い脚を使えず12着に終わった。

4月24日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から12kg減らして迎えた25戦目は、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（福島芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で古川吉洋騎手（15戦5勝）。16頭立ての14番人気で6番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では全く伸びず9着に終わった。

6月19日、中7週で馬体重を前走から18kg戻して迎えた26戦目は、ハンデ戦でオープンの函館競馬場グランドオープン記念（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で古川吉洋騎手（16戦5勝）。16頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では末脚を伸ばせず6着に敗れた。

7月11日、中2週で迎えた27戦目は、巴賞（函館芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で古川吉洋騎手（17戦5勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では末脚が冴えず7着に敗れた。

8月15日、中4週で迎えた28戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で古川吉洋騎手（18戦5勝）。14頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では末脚がパッとせず10着に終わった。