アイドルマリー（1986年生、母ダイナマリー）

アイドルマリー（1986年3月27日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。1988年にJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のニチドウアラシ（当時10歳）と交配したダイナマリーが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地13戦4勝2着2回。1988年の阪神3歳ステークス(G1)で2着に入った他、1988年のデイリー杯3歳ステークス(G2)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

浜田光正厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1988年）

9月11日、デビュー戦は田原成貴騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（阪神芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は426kg。14頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ハナに立ち、少し速いペースで集団を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のオサイチジョージに5馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

10月1日、中2週で迎えた2戦目は、2歳オープンの野路菊ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のマヤノピューマに4馬身の差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

11月12日、中5週で迎えた3戦目は、2歳G2のデイリー杯3歳ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で田原成貴騎手（2戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のメイショウコブラに1馬身1/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

12月18日、中4週で迎えた4戦目は、2歳G1の阪神3歳ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で田原成貴騎手（3戦3勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前の粘り強さで最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したラッキーゲランに半馬身届かず2着に敗北した。

3歳（1989年）

3月5日、約2か月半の間隔を開けて迎えた5戦目は、3歳G3のペガサスステークス（阪神芝1600m 晴/重）に出走。鞍上は5戦連続で田原成貴騎手（4戦3勝）。14頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

4月9日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で田原成貴騎手（5戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではもうひと伸びが足りず、6着に終わった。

4月30日、中2週で馬体重を前走から14kg戻して迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は7戦連続で田原成貴騎手（6戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で急追したが、抜け出したファンドリポポに半馬身届かず2着に敗北した。

5月21日、中2週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/稍重）に出走。鞍上は8戦連続で田原成貴騎手（7戦3勝）。24頭立ての6番人気で18番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では全く伸びず14着に敗れた。

10月1日、約4か月半の休養明けで迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G3のサファイヤステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で田原成貴騎手（8戦3勝）。8頭立ての2番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと押しが足りず、3着に終わった。

10月29日、中3週で迎えた10戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では脚を伸ばせず10着に敗れた。

12月24日、中7週で迎えた11戦目は、牝馬限定のハンデG3のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は田原成貴騎手（9戦3勝）。16頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい14着に敗れた。

4歳（1990年）

7月15日、約7か月の休養明けで迎えた12戦目は、小倉日経賞（小倉芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（1戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のニシヤマショウをクビ差振り切って久しぶりの一戦をモノにした。

8月5日、中2週で迎えた13戦目は、G3の北九州記念（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で熊沢重文騎手（2戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では末脚が振るわず4着に敗れた。