ランスオブスリル（1989年生、母クリムゾンラトラー）

ランスオブスリル（1989年3月21日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は青鹿毛。種牡馬のスリルシヨー（当時6歳）と交配したクリムゾンラトラーが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地10戦4勝。1992年の青葉賞(オープン)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

高橋隆厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1991年）

10月13日、デビュー戦は河内洋騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1600m 曇/良）に出走。馬体重は488kg。14頭立ての2番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。前に出て、ミドルペースでレースを引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では末脚が振るわず6着に敗れた。

10月26日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のシロキタシンザンに3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

3歳（1992年）

4月4日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた3戦目は、4歳500万下のアザレア賞（阪神芝2000m 雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で河内洋騎手（2戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のダイイチジョイフルを半馬身振り切って下馬評通りの実力を証明した。

5月2日、中3週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた4戦目は、3歳オープンの青葉賞（東京芝2400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で河内洋騎手（3戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、少し緩いペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと押しが足りず、3着に終わった。

4歳（1993年）

5月15日、約12か月半の休み明けで迎えた5戦目は、5歳以上900万下（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で河内洋騎手（4戦2勝）。17頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では詰めが甘くなり、4着に終わった。

6月5日、中2週で迎えた6戦目は、5歳以上900万下の小野特別（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で河内洋騎手（5戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始3番手を追走。最後は脚勢が鈍り9着に敗れた。

6月26日、中2週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた7戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の鷹ケ峰特別（京都芝1600m 外回り曇/重）に出走。鞍上は7戦連続で河内洋騎手（6戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のダイイチオグラに1馬身半の差をつけて勝利を手に入れた。

5歳（1994年）

5月22日、約11か月の休み明けで馬体重を前走から10kg戻して迎えた8戦目は、内田浩一騎手を鞍上に迎えて、5歳以上900万下の三宮特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚に勢いがなく4着に敗れた。

6月18日、中3週で迎えた9戦目は、5歳以上900万下のインディア・トロフィー（中京芝2000m 雨/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（7戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ前との差を詰めて、最後は2着のマルカタイフウを半馬身振り切って雨中の戦いを制した。

7月24日、中4週で迎えた10戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、G3の北九州記念（小倉芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。競走中止となった。