ラピッドオレンジ（2003年生、母オレンジピール）

ラピッドオレンジ（2003年3月5日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「素早い動きのオレンジ。母名より連想」。毛色は鹿毛。種牡馬のエルコンドルパサー（当時8歳）と交配したオレンジピールが10歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地22戦4勝2着2回、地方6戦1勝2着1回。2008年のTCK女王盃(牝Jpn3)に勝利した他、2008年のマリーンカップ(牝Jpn3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額2,400万円（60万×40口）で一口馬主が募集された。

藤原英昭厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2005年）

8月14日、デビュー戦は後藤浩輝騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1800m 曇/良）に出走。馬体重は446kg。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で追い上げたが、勝ったベストストーリーを3/4馬身捉え切れず2着に敗北した。

11月12日、約3か月の休養明けで迎えた2戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（京都芝1800m 外回り晴/重）に出走。14頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

3歳（2006年）

1月21日、中9週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた3戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（京都ダート1400m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のブレイクオブデイに1馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

3月11日、中6週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた4戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンのアネモネステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3月26日、中1週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた5戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（阪神ダート1800m 曇/良）に出走。8頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと押しが利かず、3着に終わった。

4月30日、中4週で迎えた6戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンのスイートピーステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。18頭立ての10番人気で16番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では末脚がパッとせず15着に終わった。

7月29日、約3か月の休養明けで迎えた7戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（1戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、やや遅いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて楽々と抜け出し、最後は2着のステレオタイプに3馬身の差をつけて2勝目を手に入れた。

9月2日、中4週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた8戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下のHBC賞（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（2戦2勝）。14頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では持ち前の強靭な心肺能力でしぶとく走り抜いたが、勝ったマイネルジェムにねじ伏せられて3/4馬身差の2着に敗北した。

9月24日、中2週で迎えた9戦目は、菊沢隆徳騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下のHTB賞（札幌芝1800m 晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと押しが足りず、3着に終わった。

10月21日、中3週で迎えた10戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下の久多特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では伸びを欠き13着に敗れた。

11月18日、中3週で迎えた11戦目は、3歳以上1000万下の八瀬特別（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で和田竜二騎手（1戦0勝）。18頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚が振るわず7着に敗れた。

4歳（2007年）

2月25日、約3か月半の休み明けで迎えた12戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上1000万下（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では末脚に勢いがなく9着に敗れた。

3月17日、中2週で迎えた13戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、3着に終わった。

4月14日、中3週で迎えた14戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上1000万下（中山ダート1800m 晴/重）に出走。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、4着に終わった。

4月28日、中1週で迎えた15戦目は、牝馬限定の4歳以上1000万下（東京ダート1600m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で北村宏司騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず7着に敗れた。

6月16日、中6週で迎えた16戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（3戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。敢然と端をきり、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では別次元の末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のタバスコムスメに2馬身半の差をつけて優勝

7月7日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた17戦目は、3歳以上1000万下の津軽海峡特別（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は菊沢隆徳騎手（1戦0勝）。9頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位には食い込めず4着に敗れた。

8月5日、中3週で迎えた18戦目は、3歳以上1000万下の噴火湾特別（函館ダート1700m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で菊沢隆徳騎手（2戦0勝）。13頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず5着に敗れた。

9月29日、中7週で迎えた19戦目は、3歳以上1000万下の道新スポーツ賞（札幌ダート1700m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で菊沢隆徳騎手（3戦0勝）。13頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら6番手で通過。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のタカラトゥルーをアタマ差振り切って4勝目を手にした。

10月20日、中2週で迎えた20戦目は、3歳以上1600万下の銀蹄ステークス（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で菊沢隆徳騎手（4戦1勝）。15頭立ての8番人気で14番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では決め手に欠いて10着に敗れた。

11月10日、中2週で迎えた21戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1600万下のユートピアステークス（東京芝1800m 小雨/稍重）に出走。17頭立ての14番人気で4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では伸びが劣勢になり15着に終わった。

5歳（2008年）

1月16日、中9週で迎えた22戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定Jpn3のTCK女王盃（大井ダート1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。14頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では豪快に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のデアリングハートに1馬身の差をつけて重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

2月27日、中5週で迎えた23戦目は、牝馬限定Jpn2のエンプレス杯（川崎ダート2100m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では目立つような脚を使えず6着に敗れた。

4月2日、中4週で迎えた24戦目は、牝馬限定Jpn3のマリーンカップ（船橋ダート1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（2戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で追い上げたが、勝ったメイショウバトラーに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

7月16日、約3か月半の休養明けで迎えた25戦目は、牝馬限定Jpn3のスパーキングレディーカップ（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で内田博幸騎手（3戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走したが、5着に終わった。

10月11日、約3か月の間隔を開けて迎えた26戦目は、田中博康騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのペルセウスステークス（東京ダート1400m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。16頭立ての13番人気で11番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線では上がり4位の末脚を繰り出したが上位争いには加われず11着に終わった。

12月10日、中8週で迎えた27戦目は、牝馬限定のハンデJpn3のクイーン賞（船橋ダート1800m 晴/不良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（4戦1勝）。14頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

6歳（2009年）

1月21日、中5週で迎えた28戦目は、牝馬限定Jpn3のTCK女王盃（大井ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（4戦3勝）。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではあとひと押しが足りず、4着に終わった。