ブラックタイド（2001年生、母ウインドインハーヘア）

ブラックタイド（2001年3月29日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「『黒潮』、日本海流」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時15歳）と交配したウインドインハーヘアが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地22戦3勝2着4回。2004年のスプリングステークス(G2)に勝利した他、2004年のきさらぎ賞(G3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、金子真人によって1億185万円で落札された。

池江泰郎厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2003年）

12月7日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は488kg。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るスウィフトカレントを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

12月27日、中2週で迎えた2戦目は、2歳G3のラジオたんぱ杯2歳ステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走したが、4着に終わった。

3歳（2004年）

1月24日、中3週で迎えた3戦目は、3歳オープンの若駒ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のケージーフジキセキを半馬身振り切って圧倒的支持に応えた。

2月15日、中2週で迎えた4戦目は、3歳G3のきさらぎ賞（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では矢のように疾駆したが、伸びてきたマイネルブルック決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

3月21日、中4週で迎えた5戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のスプリングステークス（中山芝1800m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では次元の違う末脚を弾けさせて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のキョウワスプレンダに1馬身の差をつけて重賞ウィナーの称号を勝ち取った。

4月18日、中3週で迎えた6戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は武豊騎手（4戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを15番手で通過。直線では全く伸びず16着に敗れた。

5歳（2006年）

7月23日、約27か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた7戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、関越ステークス（新潟ダート1800m 曇/良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず7着に敗れた。

8月20日、中3週で迎えた8戦目は、小倉日経オープン（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（1戦0勝）。7頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず3着に敗れた。

9月9日、中2週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた9戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、G3の朝日チャレンジカップ（中京芝2000m 曇/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では今一つ伸び切れず6着に敗れた。

11月26日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から6kg戻して迎えた10戦目は、ハンデ戦でオープンのアンドロメダステークス（京都芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（2戦0勝）。12頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で猛進したが、勝ったアサカディフィートにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

12月16日、中2週で迎えた11戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、ディセンバーステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出したが、3着に終わった。

6歳（2007年）

1月6日、中2週で迎えた12戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 雨/重）に出走。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を発揮したが、3着に終わった。

2月25日、中6週で迎えた13戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では目立つような脚を使えず10着に終わった。

3月10日、中1週で迎えた14戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの大阪城ステークス（阪神芝1800m 外回り曇/良）に出走。12頭立ての7番人気で大外12番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず7着に終わった。

3月24日、中1週で迎えた15戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、G2の日経賞（中山芝2500m 小雨/良）に出走。14頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚が上がってしまい12着に終わった。

4月21日、中3週で迎えた16戦目は、オーストラリアトロフィー（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は和田竜二騎手（1戦0勝）。12頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、抜け出したエイシンデピュティを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着となった。

12月15日、約8か月の休み明けで迎えた17戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、ディセンバーステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線では鋭い脚を使えず13着に敗れた。

7歳（2008年）

1月5日、中2週で迎えた18戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では鋭い脚を使えず10着に敗れた。

3月15日、中9週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた19戦目は、佐藤哲三騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの大阪城ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではいい脚を見せられず8着に終わった。

3月29日、中1週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた20戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。13頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では見所を作れず5着に終わった。

5月11日、中5週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた21戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの都大路ステークス（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。18頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では目を引く伸び脚で猛追したが、抜け出したフサイチアウステルにアタマ差届かず2着に惜敗した。

6月1日、中2週で馬体重を前走から16kg減らして迎えた22戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦0勝）。18頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず8着に終わった。