エイシンデピュティ（2002年生、母エイシンマッカレン）

エイシンデピュティ（2002年4月9日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「冠名＋父名の一部」。毛色は栗毛。種牡馬のフレンチデピュティ（当時10歳）と交配したエイシンマッカレンが8歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は栄進牧場。戦績は、中央平地30戦10勝2着3回。2008年の宝塚記念(G1)に勝利した他、2008年の金鯱賞(G2)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

野元昭厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2005年）

4月24日、デビュー戦は野元昭嘉騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（京都ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は494kg。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、4着に終わった。

5月7日、中1週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（新潟ダート1200m 雨/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で野元昭嘉騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始4番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

5月28日、中2週で迎えた3戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中京ダート1000m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るアイティパレスを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

6月18日、中2週で迎えた4戦目は、田中学騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚を持続できず、5着に終わった。

7月17日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた5戦目は、3歳以上500万下の有田特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。芝レースへの出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は安藤勝己騎手（1戦1勝）。17頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい10着に敗れた。

4歳（2006年）

1月15日、約6か月の休み明けで馬体重を前走から18kg絞って迎えた6戦目は、4歳以上500万下（京都ダート1400m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（2戦1勝）。15頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では一歩一歩確実に差を詰めて先頭をうかがい、最後は2着のホッコーランチャーをアタマ差振り切って久しぶりの実戦をモノにした。

2月18日、中4週で迎えた7戦目は、4歳以上1000万下の宇治川特別（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で安藤勝己騎手（3戦2勝）。13頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、4着に終わった。

3月12日、中2週で迎えた8戦目は、4歳以上1000万下の須磨特別（阪神芝1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で安藤勝己騎手（4戦2勝）。15頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張り、3着に入った。

4月2日、中2週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の播磨特別（阪神芝1400m 雨/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で安藤勝己騎手（5戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では息長く末脚を伸ばして抜け出し、最後は2着のルタンティールに3馬身の差をつけて3勝目を挙げた。

4月29日、中3週で迎えた10戦目は、小牧太騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の洛陽ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての7番人気で大外15番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の負けじ心を発揮してゴールまで力走し、3着に入った。

5月21日、中2週で迎えた11戦目は、4歳以上1600万下のフリーウェイステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（6戦3勝）。18頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、6着に終わった。

11月4日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた12戦目は、3歳以上1000万下の宝ケ池特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（7戦3勝）。10頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一完歩ずつ確実に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のタイキマドレーヌに1馬身3/4の差をつけて久しぶりの実戦を制した。

12月2日、中3週で迎えた13戦目は、D.ビードマン騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の2006ゴールデンホイップトロフィー（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと押しが利かず、5着に終わった。

12月24日、中2週で迎えた14戦目は、3歳以上1600万下のサンタクロースステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は小牧太騎手（1戦0勝）。18頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、伸びてきたサイキョウワールド決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

5歳（2007年）

1月28日、中4週で迎えた15戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の早春ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、3着に入った。

2月25日、中3週で迎えた16戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下のなにわステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（8戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では末脚にキレが無く7着に敗れた。

3月25日、中3週で迎えた17戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の心斎橋ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、鮮烈な末脚を爆発させて、最後は2着のトウショウカレッジに1馬身の差をつけて5勝目を挙げた。

4月21日、中3週で迎えた18戦目は、オーストラリアトロフィー（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦1勝）。12頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、非常に遅いペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一歩一歩確実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のブラックタイドを3/4馬身振り切って制した。

6月10日、中6週で迎えた19戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。18頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では一完歩ずつ前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のブライトトゥモローをクビ差振り切って重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

10月7日、約4か月の休み明けで迎えた20戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦1勝）。14頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず8着に敗れた。

10月28日、中2週で迎えた21戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。16頭立ての14番人気で2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は減速してしまい14着に終わった。

12月8日、中5週で迎えた22戦目は、G3の鳴尾記念（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（2戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の強靭な心肺能力でしぶとく走り抜いたが、ハイアーゲームにハナ差交わされて2着に惜敗した。

6歳（2008年）

1月5日、中3週で迎えた23戦目は、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（3戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では一完歩ずつ前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のアドマイヤオーラをクビ差振り切って2つ目の重賞タイトルを奪取した。

2月2日、中3週で迎えた24戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（4戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では全く伸びず7着に敗れた。

4月6日、中8週で迎えた25戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岩田康誠騎手（5戦3勝）。11頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では闘争心が光る走りを見せたが、抜け出したダイワスカーレットを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着となった。

5月31日、中7週で迎えた26戦目は、G2の金鯱賞（中京芝2000m 小雨/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で岩田康誠騎手（6戦3勝）。17頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のマンハッタンスカイに1馬身半の差をつけて3つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

6月29日、中3週で迎えた27戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 小雨/重）に出走。14頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、些か速いペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では渾身の力で末脚を持続させて、最後は2着のメイショウサムソンをアタマ差振り切ってグランプリホースの称号を手に入れた。

7歳（2009年）

9月27日、約15か月の休養明けで馬体重を前走から22kg増やして迎えた28戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（2戦1勝）。15頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が鈍り14着に敗れた。

11月1日、中4週で迎えた29戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての14番人気で17番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は失速してしまい9着に終わった。

11月29日、中3週で迎えた30戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦0勝）。18頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、6着に終わった。