ダイワスカーレット（2004年生、母スカーレットブーケ）

ダイワスカーレット（2004年5月13日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋映画『風と共に去りぬ』の登場人物名」。2007年にJRA賞最優秀3歳牝馬及び最優秀父内国産馬を受賞した。毛色は栗毛。種牡馬のアグネスタキオン（当時6歳）と交配したスカーレットブーケが17歳のときに産んだ10番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地12戦8勝2着4回。2008年の有馬記念(G1)に勝利した他、2007年のエリザベス女王杯(牝G1)を制するなど、G1級競走4勝を含む重賞6勝を挙げた。

経歴

デビュー前

松田国英厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2006年）

11月19日、デビュー戦は安藤勝己騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝2000m 小雨/良）に出走。馬体重は494kg。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のコスモグルミットに1馬身3/4の差をつけて初勝利を挙げた。

12月16日、中3週で迎えた2戦目は、2歳オープンの中京2歳ステークス（中京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（1戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では凄まじい末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のアドマイヤオーラを半馬身振り切って2勝目を手にした。

3歳（2007年）

1月8日、中2週で迎えた3戦目は、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で安藤勝己騎手（2戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では鮮やかな伸びを見せたが、勝ったアドマイヤオーラにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

3月3日、中7週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G3のチューリップ賞（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で安藤勝己騎手（3戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。先手を取る形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では素晴らしい伸びを見せたが、ウオッカにクビ差交わされて2着に甘んじた。

4月8日、中4週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で安藤勝己騎手（4戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始3番手を追走。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のウオッカに1馬身半の差をつけて桜の女王の称号を掴み取った。

9月16日、約5か月半の休養明けで迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で安藤勝己騎手（5戦3勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。端に立つ形となり、ゆったりとしたペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では勢いよく末脚を伸ばして、最後は2着のベッラレイアを半馬身振り切って重賞2勝目をマークした。

10月14日、中3週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で安藤勝己騎手（6戦4勝）。18頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のレインダンスに1馬身1/4の差をつけて2つ目のG1タイトルを手にした。

11月11日、中3週で迎えた8戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で安藤勝己騎手（7戦5勝）。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、スローペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一気に末脚を伸ばして、最後は2着のフサイチパンドラを3/4馬身振り切って中距離女王の称号を手にした。

12月23日、中5週で迎えた9戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は9戦連続で安藤勝己騎手（8戦6勝）。15頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら先頭で通過。直線ではしぶとく脚を伸ばしたが、マツリダゴッホに交わされて1馬身1/4差の2着となった。

4歳（2008年）

4月6日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた10戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で安藤勝己騎手（9戦6勝）。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきっちりと末脚を伸ばして、最後は2着のエイシンデピュティを3/4馬身振り切って5つ目の重賞タイトルをゲットした。

11月2日、約7か月の休養明けで迎えた11戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で安藤勝己騎手（10戦7勝）。17頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のタフネスで最後まで止まることなく走り抜いたが、ウオッカにハナ差交わされて2着に甘んじた。

12月28日、中7週で迎えた12戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で安藤勝己騎手（11戦7勝）。14頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。果敢にハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではしっかりと末脚を伸ばして、最後は2着のアドマイヤモナークに1馬身3/4の差をつけてグランプリホースの称号を奪取した。