ハットトリック（2001年生、母トリッキーコード）

ハットトリック（2001年4月26日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「サッカーで３点以上を一人で決めること、母名より連想」。2005年にJRA賞最優秀短距離馬を受賞した。毛色は青鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時15歳）と交配したトリッキーコードが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡追分町、生産者は追分ファーム。戦績は、中央平地19戦7勝、海外2戦1勝。2005年の香港マイル(香・G1)に勝利した他、2005年のマイルチャンピオンシップ(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、追分ファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、斎藤四方司によって7,140万円で落札された。

キャロットクラブにて総額8,000万円（20万×400口）で一口馬主が募集された。

清水美波厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2004年）

5月8日、デビュー戦は柴田善臣騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（東京芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は496kg。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では強烈な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のダークフィールドに2馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

5月29日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた2戦目は、3歳500万下の牡丹賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線に入ると、前で粘るインセンティブガイを次元の違う末脚でアタマ差だけ差し切って2勝目をつかんだ。

7月4日、中4週で馬体重を前走からさらに12kg減らして迎えた3戦目は、3歳G3のラジオたんぱ賞（福島芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（2戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり9着に敗れた。

10月24日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から22kg戻して迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下のナリタブライアンメモリアル（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では別次元の末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のエメラルドアイルをハナ差振り切って制した。

11月13日、中2週で迎えた5戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の清水ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のシンデレラボーイに1馬身3/4の差をつけて人気に違わぬ実力を証明した。

4歳（2005年）

1月5日、中7週で迎えた6戦目は、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦2勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では猛烈な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のアルビレオをクビ差振り切って3連勝で重賞ウィナーの称号をつかんだ。

1月30日、中3週で迎えた7戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦3勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では豪脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のキネティクスを3/4馬身振り切って4連勝で重賞2勝目を挙げた。

4月16日、約2か月半の間隔を開けて迎えた8戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではスパッと切れる脚を使えず9着に敗れた。

6月5日、中6週で迎えた9戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての8番人気で大外18番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では伸びを欠き15着に敗れた。

10月9日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G2の毎日王冠（東京芝1800m 曇/稍重）に出走。17頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら10番手で通過。直線では上がり4位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず9着に敗れた。

10月30日、中2週で迎えた11戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての11番人気で4番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位争いには絡めず7着に終わった。

11月20日、中2週で迎えた12戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でO.ペリエ騎手（1戦0勝）。17頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のダイワメジャーをハナ差振り切って下半期マイル王の座を奪取した。

12月11日、G1の香港マイル（香港・シャティン芝1600m）に出走。鞍上は3戦連続でO.ペリエ騎手（2戦1勝）。13頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。最後は、2着のザデュークに1馬身1/4の差をつけて2つ目のG1タイトルを手にした。

5歳（2006年）

2月26日、約2か月半の間隔を開けて迎えた14戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 雨/重）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は4戦連続でO.ペリエ騎手（3戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず11着に敗れた。

3月25日、G1のドバイデューティーフリー（アラブ首長国連邦・ナド・アル・シバ芝1777m）に出走。鞍上は5戦連続でO.ペリエ騎手（4戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。12着に敗れた。

6月4日、中9週で迎えた16戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では全く伸びず13着に敗れた。

6月25日、中2週で迎えた17戦目は、G1の宝塚記念（京都芝2200m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦0勝）。13頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚がパッとせず7着に敗れた。

10月8日、約3か月半の休み明けで迎えた18戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（2戦0勝）。16頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではスパッと切れる脚を使えず12着に敗れた。

10月29日、中2週で迎えた19戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岩田康誠騎手（3戦0勝）。16頭立ての14番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では上がり4位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず8着に終わった。

11月19日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた20戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で岩田康誠騎手（4戦0勝）。18頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには加われず8着に敗れた。

6歳（2007年）

4月14日、約5か月の休養明けで馬体重を前走から10kg絞って迎えた21戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は四位洋文騎手（1戦0勝）。15頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを11番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には割り込めず6着に終わった。