ヴィクトリーバンク（1994年生、母ライトバンク）

ヴィクトリーバンク（1994年3月30日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栃栗毛。種牡馬のドクターデヴィアス（当時5歳）と交配したライトバンクが15歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地31戦5勝2着6回。1998年のマーメイドステークス(牝G3)で2着に入った他、1998年の中京記念(ハンデG3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額1,800万円（90万×20口）で一口馬主が募集された。

松田博資厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1996年）

9月7日、デビュー戦は横山典弘騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（函館芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は448kg。7頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、勝ったユニオンドーターに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

9月14日、連闘で迎えた2戦目は、3歳新馬（函館芝1000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。5頭立ての2番人気で1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったタガノインバレルに詰め切れず、5馬身差の2着に敗れた。

10月27日、中5週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた3戦目は、古川吉洋騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都芝1600m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。13頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るエイシンオマージュを強烈な末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて初勝利を挙げた。

11月17日、中2週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた4戦目は、3歳500万下の白菊賞（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（2戦0勝）。8頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、伸びてきたダイイチシガー決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

12月22日、中4週で迎えた5戦目は、3歳500万下の千両賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は古川吉洋騎手（1戦1勝）。16頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切り、4着に入った。

3歳（1997年）

1月6日、中1週で迎えた6戦目は、4歳500万下の福寿草特別（京都芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は横山典弘騎手（3戦0勝）。14頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を発揮し、3着に入った。

2月15日、中5週で迎えた7戦目は、4歳500万下のゆりかもめ賞（東京芝2200m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（4戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず8着に敗れた。

9月13日、約7か月の休み明けで馬体重を前走から22kg増やして迎えた8戦目は、4歳以上500万下（札幌芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（5戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では末脚に勢いがなく8着に敗れた。

9月21日、連闘で迎えた9戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上500万下（札幌芝1800m 曇/良）に出走。14頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら5番手で通過。直線では切れる脚を使えず7着に敗れた。

10月12日、中2週で馬体重を前走から16kg減らして迎えた10戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下の渡利特別（福島芝1700m 曇/良）に出走。鞍上は古川吉洋騎手（2戦1勝）。14頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり8着に敗れた。

11月9日、中3週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた11戦目は、4歳以上500万下の舞鶴特別（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で古川吉洋騎手（3戦1勝）。13頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では堅実な伸びを見せたが、勝ったマチカネタツマキにねじ伏せられてクビ差の2着となった。

11月29日、中2週で迎えた12戦目は、河北通騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下の揖斐川特別（中京芝2500m 雨/不良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るストロベリーを上がり4位の末脚で3/4馬身差し切って先頭ゴールを果たした。

12月13日、中1週で迎えた13戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の天竜川特別（中京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で河北通騎手（1戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では鮮やかな末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のフジヤマゲンスイを半馬身振り切って勝利を手中に収めた。

4歳（1998年）

1月6日、中2週で迎えた14戦目は、5歳以上1600万下の寿ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は古川吉洋騎手（4戦1勝）。16頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を繰り出し、3着に入った。

2月8日、中4週で迎えた15戦目は、5歳以上1600万下の松籟ステークス（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では伸びあぐねて6着に敗れた。

3月1日、中2週で迎えた16戦目は、ハンデ戦で5歳以上1600万下の甲南ステークス（阪神芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（2戦0勝）。11頭立ての3番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のエプソムシアターに2馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

3月21日、中2週で迎えた17戦目は、ハンデG3の中京記念（中京芝2000m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（3戦1勝）。16頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張り、3着に入った。

4月25日、中4週で迎えた18戦目は、ハンデ戦でオープンのオーストラリアトロフィー（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（4戦1勝）。9頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら6番手で通過。直線では決め手が足りず6着に敗れた。

5月23日、中3週で迎えた19戦目は、エメラルドステークス（中京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で藤田伸二騎手（5戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では堅調な伸びを見せたが、伸びてきたサンデーカイザー決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

6月28日、中4週で迎えた20戦目は、牝馬限定G3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で藤田伸二騎手（6戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では目を引く伸び脚で追い上げたが、抜け出したランフォザドリームを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着に敗北した。

8月16日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた21戦目は、G3の小倉記念（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は古川吉洋騎手（5戦1勝）。12頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では今一つ伸び切れず8着に敗れた。

9月13日、中3週で迎えた22戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（7戦1勝）。10頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では見所を作れず6着に敗れた。

5歳（1999年）

3月21日、約6か月半の休養明けで迎えた23戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、東風ステークス（中山芝1600m 外回り雨/不良）に出走。14頭立ての11番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では今一つ伸び切れず14着に終わった。

4月10日、中2週で迎えた24戦目は、ハンデ戦でオープンの大阪-ハンブルクカップ（阪神芝2500m 雨/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（8戦1勝）。16頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。最後は一杯になって14着に敗れた。

5月9日、中3週で迎えた25戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのメトロポリタンステークス（東京芝2300m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。16頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

5月29日、中2週で迎えた26戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、G2の金鯱賞（中京芝2000m 晴/良）に出走。15頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では末脚に勢いがなく11着に終わった。

6月27日、中3週で迎えた27戦目は、牝馬限定G3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦0勝）。15頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では強靭な末脚を繰り出し、4着に入り込んだ。

7月25日、中3週で迎えた28戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1800m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（2戦0勝）。14頭立ての12番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい10着に終わった。

9月12日、中6週で迎えた29戦目は、ハンデ戦でオープンの道新杯（札幌芝2600m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は横山典弘騎手（6戦0勝）。7頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のインターフラッグをハナ差振り切って久方ぶりに美酒を浴びた。

11月14日、中8週で迎えた30戦目は、飯田祐史騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての14番人気で4番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

12月4日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた31戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周曇/良）に出走。14頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では切れる脚を使えず11着に終わった。