ヒシクレバー（1991年生、母Ten Count）

ヒシクレバー（1991年4月1日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬。牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のClever Trick（当時15歳）と交配したTen Countが5歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地15戦5勝2着1回。1994年のオパールステークス(オープンハンデ)に勝利した他、1994年のオータムスプリントステークス(オープン)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

佐山優厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1993年）

10月10日、デビュー戦は河内洋騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は460kg。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったフィールドボンバーに詰め切れず、7馬身差の2着に敗北した。

3歳（1994年）

5月1日、約7か月の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた2戦目は、4歳未勝利（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るアートギャロップを次元の違う末脚で交わし去り、最後は6馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

5月14日、中1週で迎えた3戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下のあやめ賞（阪神芝1400m 曇/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。前に出て、ややハイペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪快な末脚を爆発させて楽々と抜け出し、最後は2着のバンブーガリレオに4馬身の差をつけて順当に勝利した。

6月5日、中2週で迎えた4戦目は、3歳G2のニュージーランドトロフィー4歳ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は河内洋騎手（2戦1勝）。9頭立ての3番人気で大外9番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が鈍り6着に敗れた。

6月25日、中2週で迎えた5戦目は、4歳900万下のゆうすげステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（3戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では詰めが甘くなり、5着に終わった。

7月10日、中1週で迎えた6戦目は、ハンデ戦で4歳900万下のやまゆりステークス（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で河内洋騎手（4戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は脚が止まってしまい12着に敗れた。

7月31日、中2週で迎えた7戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上900万下のNST賞（新潟芝1400m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい10着に敗れた。

9月3日、中4週で迎えた8戦目は、4歳以上900万下の耶馬渓特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（5戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。前に出て、ややハイペースでレースを引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では強烈な末脚を弾けさせてあっさりと抜け出し、最後は2着のマヤノピュアレストに5馬身の差をつけて制した。

10月1日、中3週で迎えた9戦目は、オータムスプリントステークス（中山芝1200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は田中勝春騎手（1戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、速いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の走りで粘り込んで、最後は2着のエクセレンスロビンに2馬身半の差をつけて4勝目を手に入れた。

10月15日、中1週で迎えた10戦目は、ハンデ戦でオープンのオパールステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（6戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。端に立ち、平均的なペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では圧倒的な末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のナガラフラッシュに6馬身の差をつけてファンの高評価に応えた。

11月5日、中2週で迎えた11戦目は、G3の根岸ステークス（東京ダート1200m 晴/良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は田中勝春騎手（2戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。先手を取り、リードを2馬身以上キープして、若干緩いペースで一団を先導。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線ではやや伸びを欠き、4着に終わった。

12月18日、中5週で迎えた12戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（3戦1勝）。14頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。逃げを打ち、緩みのないペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では余力が残っておらず11着に敗れた。

4歳（1995年）

4月2日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から20kg減らして迎えた13戦目は、G3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1200m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（4戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、些か速いペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が鈍り11着に敗れた。

5月6日、中4週で迎えた14戦目は、シルクロードステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（7戦3勝）。16頭立ての5番人気で15番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は脚色が鈍り16着に敗れた。

6月3日、中3週で迎えた15戦目は、郷原洋司騎手を鞍上に迎えて、パラダイスステークス（東京芝1400m 曇/良）に出走。14頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は一杯になって12着に終わった。