ディクターガール（1986年生、母ミネルバダンサー）

ディクターガール（1986年5月3日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栗毛。種牡馬のデイクタス（当時19歳）と交配したミネルバダンサーが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道様似郡様似町、生産者は中脇一幸。戦績は、中央平地36戦8勝2着3回。1992年のスワンステークス(G2)に勝利した他、1991年のセントウルステークス(G3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

宮本悳厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1989年）

4月2日、デビュー戦は岸滋彦騎手を鞍上に据えて、4歳未出走（阪神ダート1200m 晴/稍重）に出走。馬体重は438kg。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。端を取り切り、タフなペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では異次元の末脚を炸裂させて、最後は2着のエムイードーターに2馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

4月22日、中2週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた2戦目は、4歳400万下のあずさ賞（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（1戦1勝）。13頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では切れる脚を使えず12着に終わった。

5月13日、中2週で迎えた3戦目は、4歳400万下（京都ダート1800m 曇/不良）に出走。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（2戦1勝）。16頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。最後は力尽きて16着に終わった。

12月3日、約7か月の休養明けで迎えた4戦目は、4歳以上400万下（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（3戦1勝）。12頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後はタレてしまい10着に終わった。

12月16日、中1週で迎えた5戦目は、4歳以上400万下（中京ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で岸滋彦騎手（4戦1勝）。16頭立ての10番人気で8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では見せ場なく15着に終わった。

4歳（1990年）

5月20日、約5か月の休養明けで迎えた6戦目は、山本康二騎手を鞍上に迎えて、5歳以上500万下（阪神芝1600m 晴/良）に出走。15頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は一杯になって14着に終わった。

6月16日、中3週で迎えた7戦目は、5歳以上500万下（中京芝1200m 曇/不良）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（5戦1勝）。16頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では伸びが劣勢になり7着に敗れた。

7月14日、中3週で迎えた8戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（小倉芝1200m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（6戦1勝）。15頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では鮮やかな末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のワンダーアティナをアタマ差振り切って先頭ゴールを果たした。

8月5日、中2週で迎えた9戦目は、4歳以上500万下の洞海特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（7戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を見せたが、勝ったアグネスフェアリーにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

8月19日、中1週で迎えた10戦目は、4歳以上500万下の有田特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（8戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のクレセントスターに2馬身の差をつけて3勝目をつかんだ。

9月9日、中2週で迎えた11戦目は、4歳以上900万下（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で岸滋彦騎手（9戦3勝）。18頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では天稟のガッツでゴールまで力走したが、5着に終わった。

10月14日、中4週で迎えた12戦目は、4歳以上900万下（京都芝1200m 雨/重）に出走。鞍上は6戦連続で岸滋彦騎手（10戦3勝）。9頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では息長く終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のマルイチイサオをハナ差振り切って雨中の混戦を制した。

11月10日、中3週で迎えた13戦目は、4歳以上900万下（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で岸滋彦騎手（11戦4勝）。18頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず12着に敗れた。

12月1日、中2週で迎えた14戦目は、C.アスムッセン騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の’90ゴールデンスパートロフィー（京都芝1200m 曇/稍重）に出走。12頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では末脚に勢いがなく8着に敗れた。

5歳（1991年）

2月9日、中9週で迎えた15戦目は、土肥幸広騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で5歳以上900万下の帆柱山特別（小倉芝1200m 曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい11着に敗れた。

2月25日、中1週で迎えた16戦目は、5歳以上900万下の火の山特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で土肥幸広騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

3月9日、中1週で迎えた17戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の宗像特別（小倉芝1200m 小雨/重）に出走。鞍上は3戦連続で土肥幸広騎手（2戦0勝）。16頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず13着に敗れた。

5月5日、中7週で迎えた18戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の鴨川特別（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（12戦4勝）。15頭立ての10番人気で大外15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の闘志でゴールまで力走し、3着に入り込んだ。

6月1日、中3週で迎えた19戦目は、5歳以上900万下（京都芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（13戦4勝）。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、抜け出したミスクララを捕まえ切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

6月22日、中2週で迎えた20戦目は、5歳以上900万下（中京芝1200m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（14戦4勝）。15頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のバンリリュウホーを3/4馬身振り切って1着ゴールを果たした。

7月6日、中1週で迎えた21戦目は、ジュライステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（15戦5勝）。9頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、やや遅いペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では驚異的な末脚を弾けさせて、最後は2着のアムルーズを半馬身振り切って6勝目を手に入れた。

7月28日、中2週で迎えた22戦目は、やまなみステークス（小倉芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で岸滋彦騎手（16戦6勝）。13頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではスパッと切れる脚を見せたが、伸びてきたヤマノヒッター決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

8月11日、中1週で迎えた23戦目は、ハンデ戦でオープンの北九州短距離ステークス（小倉芝1200m 曇/重）に出走。鞍上は6戦連続で岸滋彦騎手（17戦6勝）。10頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではいいところがなく6着に敗れた。

9月8日、中3週で迎えた24戦目は、G3のセントウルステークス（中京芝1200m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は7戦連続で岸滋彦騎手（18戦6勝）。14頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張り、3着に入った。

10月5日、中3週で迎えた25戦目は、ハンデ戦でオープンのオパールステークス（京都芝1200m 小雨/良）に出走。鞍上は8戦連続で岸滋彦騎手（19戦6勝）。12頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず6着に敗れた。

11月9日、中4週で迎えた26戦目は、高雄ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で岸滋彦騎手（20戦6勝）。15頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では目立つような脚を使えず9着に敗れた。

11月30日、中2週で迎えた27戦目は、C.ロシェ騎手を鞍上に迎えて、’91ゴールデンスパートロフィー（阪神芝1400m 晴/良）に出走。12頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切り、3着に入った。

6歳（1992年）

5月9日、約5か月半の休み明けで迎えた28戦目は、シルクロードステークス（京都芝1200m 曇/重）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（21戦6勝）。16頭立ての11番人気で5番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

5月31日、中2週で迎えた29戦目は、垂水ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（22戦6勝）。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では最後まで息が続かず10着に敗れた。

7月11日、中5週で迎えた30戦目は、豊明市制20周年記念（中京芝1200m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（23戦6勝）。16頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではキレのいい末脚を繰り出したが、4着に終わった。

8月2日、中2週で迎えた31戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、やまなみステークス（小倉芝1200m 曇/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

8月16日、中1週で迎えた32戦目は、ハンデ戦でオープンの北九州短距離ステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（24戦6勝）。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

9月13日、中3週で迎えた33戦目は、G3のセントウルステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（25戦6勝）。14頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず6着に終わった。

10月10日、中3週で迎えた34戦目は、ハンデ戦でオープンのオパールステークス（京都芝1200m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（26戦6勝）。12頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではぐいぐいと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のコガネテスコをクビ差振り切って勝利を手中に収めた。

10月31日、中2週で迎えた35戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（27戦7勝）。16頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では猛烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のトシグリーンに1馬身の差をつけて重賞ウィナーの称号を手にした。

11月22日、中2週で迎えた36戦目は、岡潤一郎騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての11番人気で17番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを18番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり16着に終わった。