アスクコマンダー（1998年生、母エイブルカグラ）

アスクコマンダー（1998年4月2日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のコマンダーインチーフ（当時8歳）と交配したエイブルカグラが7歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は（有）藤原牧場。戦績は、中央平地25戦4勝。2001年の忘れな草賞(オープン牝)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

伊藤雄二厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2000年）

12月2日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（阪神芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は492kg。18頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線ではもうひと伸びが足りず、3着に終わった。

12月9日、連闘で迎えた2戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、3歳新馬（阪神芝1400m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、3着に終わった。

3歳（2001年）

1月6日、中3週で迎えた3戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都ダート1400m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。15頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では脚を伸ばせず6着に敗れた。

1月28日、中2週で迎えた4戦目は、飯田祐史騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（小倉芝2000m 曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、馬場の外目を回って10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では末脚にキレが無く7着に敗れた。

2月11日、中1週で迎えた5戦目は、C.スミヨン騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（小倉芝1800m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るアドマイヤフレンドを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

3月4日、中2週で迎えた6戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のさわらび賞（阪神芝1600m 晴/稍重）に出走。12頭立ての5番人気で大外12番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張り、3着に入った。

3月17日、中1週で迎えた7戦目は、3歳500万下（阪神芝1600m 小雨/良）に出走。鞍上は武幸四郎騎手（1戦0勝）。15頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では切れ味抜群の末脚を発揮したが、4着に終わった。

4月8日、中2週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳オープンの忘れな草賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武幸四郎騎手（2戦0勝）。15頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では驚異的な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のノブレスオブリッジをクビ差振り切って1着ゴールを果たした。

5月20日、中5週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で武幸四郎騎手（3戦1勝）。18頭立ての10番人気で16番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり、馬場の外目を通りながら4コーナーを14番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず12着に終わった。

8月12日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から12kg増やして迎えた10戦目は、千田輝彦騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。11頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では脚が上がってしまい9着に終わった。

4歳（2002年）

5月11日、約9か月の休養明けで迎えた11戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の下鴨ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。11頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走し、3着に入り込んだ。

6月16日、中4週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の三田特別（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。7頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るトウカイリザーブを次元の違う末脚で交わし去り、最後は7馬身の差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

7月6日、中2週で迎えた13戦目は、3歳以上1000万下の三木特別（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（1戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では末脚を伸ばせず6着に敗れた。

7月20日、中1週で迎えた14戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下の西海賞（小倉芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（2戦0勝）。8頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では一完歩ずつ着実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のフラワーホーラーをクビ差振り切ってファンの支持に応えた。

8月11日、中2週で迎えた15戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 曇/良）に出走。14頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位には届かず7着に敗れた。

9月21日、中5週で迎えた16戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のオークランドレーシングクラブトロフィー（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（3戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。最後は脚を失くしてしまい9着に敗れた。

5歳（2003年）

4月19日、約7か月の休養明けで迎えた17戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の難波ステークス（阪神芝2000m 小雨/良）に出走。14頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではパワフルな末脚を繰り出したが、4着に終わった。

5月17日、中3週で迎えた18戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の府中ステークス（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。9頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず4着に敗れた。

6歳（2004年）

1月25日、約8か月半の休み明けで迎えた19戦目は、4歳以上1600万下の関門橋ステークス（小倉芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（1戦0勝）。10頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では切れる脚を使えず10着に敗れた。

2月14日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた20戦目は、4歳以上1600万下の飛鳥ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（4戦1勝）。9頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位には食い込めず5着に終わった。

3月6日、中2週で迎えた21戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のサンシャインステークス（中山芝2500m 曇/良）に出走。9頭立ての3番人気で大外9番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を披露したが、3着に終わった。

4月4日、中3週で迎えた22戦目は、4歳以上1600万下の湾岸ステークス（中山芝2500m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦0勝）。8頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位争いには絡めず4着に敗れた。

5月2日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた23戦目は、4歳以上1600万下の烏丸ステークス（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（1戦0勝）。12頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では伸びを欠き8着に敗れた。

5月22日、中2週で迎えた24戦目は、4歳以上1600万下のエメラルドステークス（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（5戦1勝）。11頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では末脚を伸ばせず9着に終わった。

8月15日、約3か月の間隔を開けて迎えた25戦目は、本田優騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。13頭立ての13番人気で8番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず9着に終わった。