マルチメトリック（2005年生、母ロングオペラ）

マルチメトリック（2005年3月6日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「頻繁な変拍子（音楽用語）」。毛色は鹿毛。種牡馬のフジキセキ（当時13歳）と交配したロングオペラが10歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者は（有）鳥井牧場。戦績は、中央平地12戦1勝2着3回。主な勝ち鞍は2008年の3歳新馬(牝)。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額1,200万円（3万×400口）で一口馬主が募集された。

奥平雅士厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2008年）

2月11日、デビュー戦は吉田豊騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（東京ダート1400m 晴/不良）に出走。馬体重は468kg。15頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るウインペガサスを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

3月8日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた2戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G3のチューリップ賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。芝レース、重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では全く伸びず10着に敗れた。

4歳（2009年）

2月14日、約11か月半の休み明けで馬体重を前走から6kg戻して迎えた3戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は吉田豊騎手（1戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では伸びが劣勢になり7着に敗れた。

4月18日、中8週で迎えた4戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（中山ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（2戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では鋭い末脚を繰り出せず6着に敗れた。

5月9日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（新潟ダート1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で吉田豊騎手（3戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では天稟の勝負根性でゴールまで力走したが、5着に終わった。

6月6日、中3週で迎えた6戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上500万下（東京ダート1600m 曇/不良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では伸びを欠き16着に敗れた。

8月1日、中7週で迎えた7戦目は、大庭和弥騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（新潟ダート1800m 曇/良）に出走。15頭立ての9番人気で10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では切れる脚を使えず7着に終わった。

10月31日、約3か月の休養明けで迎えた8戦目は、3歳以上500万下（福島ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で大庭和弥騎手（1戦0勝）。15頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天性の負けじ魂を発揮してゴールまで力闘し、4着を確保した。

11月14日、中1週で迎えた9戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（福島ダート1700m 小雨/重）に出走。鞍上は3戦連続で大庭和弥騎手（2戦0勝）。15頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では卓出した伸び脚で驀進したが、勝ったピサノルビーにねじ伏せられて2馬身半差の2着となった。

12月20日、中4週で迎えた10戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（中京ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で大庭和弥騎手（3戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で驀進したが、勝ったフェイドレスシーンにねじ伏せられて半馬身差の2着に敗北した。

5歳（2010年）

1月9日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた11戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で大庭和弥騎手（4戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったベルスリーブにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

3月14日、中8週で迎えた12戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上500万下（中京ダート1700m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。競走中止となった。