ヴァンクルタテヤマ（2002年生、母フラワータテヤマ）

ヴァンクルタテヤマ（2002年5月15日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「打ち破る（仏）＋冠名」。毛色は栗毛。種牡馬のフォーティナイナー（当時17歳）と交配したフラワータテヤマが9歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は藤沢牧場。戦績は、中央平地18戦6勝2着4回、地方11戦3勝。2008年のプロキオンステークス(G3)に勝利した他、2008年、2009年とサマーチャンピオン(ハンデJpn3)を連覇するなど、重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

安田伊佐夫厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2004年）

8月15日、デビュー戦は安田康彦騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌ダート1000m 雨/良）に出走。馬体重は422kg。12頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして突き抜け、最後は2着のジョウショークインに3馬身の差をつけて初白星を挙げた。

9月4日、中2週で迎えた2戦目は、2歳500万下（札幌ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安田康彦騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で猛追したが、抜け出したオリオンザヴィアンにクビ差届かず2着に甘んじた。

3歳（2005年）

8月20日、約11か月半の休養明けで迎えた3戦目は、小島太一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（札幌ダート1000m 曇/稍重）に51kgの軽斤量で出走。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のアマビリータに2馬身の差をつけて休み明け初戦を物にした。

10月30日、中9週で迎えた4戦目は、高井彰大騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下（京都ダート1400m 晴/稍重）に52kgの軽斤量で出走。15頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では伸びを欠き11着に敗れた。

12月18日、中6週で迎えた5戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。12頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず8着に終わった。

4歳（2006年）

1月8日、中2週で迎えた6戦目は、4歳以上1000万下の深草特別（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦0勝）。15頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始10番手を追走。直線では末脚を伸ばせず12着に終わった。

7月2日、約6か月の休養明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた7戦目は、石橋守騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（京都ダート1200m 晴/重）に出走。16頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、勝ったタータンフィールズにねじ伏せられて3馬身差の2着となった。

8月5日、中4週で迎えた8戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（函館ダート1000m 晴/良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では驚異的な末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のシルクアルボーレに2馬身半の差をつけて3勝目を掴み取った。

8月27日、中2週で迎えた9戦目は、3歳以上1000万下の白鳥大橋特別（札幌ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武幸四郎騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では息の長い末脚を繰り出したが、3着に終わった。

5歳（2007年）

7月1日、約10か月半の休み明けで迎えた10戦目は、川島信二騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の皆生特別（阪神ダート1400m 小雨/良）に出走。16頭立ての14番人気で11番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では末脚が振るわず10着に終わった。

7月28日、中3週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた11戦目は、3歳以上1000万下の七重浜特別（函館ダート1000m 晴/重）に出走。鞍上は武幸四郎騎手（2戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のシルクゲイナーに2馬身の差をつけて優勝

8月11日、中1週で迎えた12戦目は、3歳以上1600万下の札幌日刊スポーツ杯（札幌芝1200m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で武幸四郎騎手（3戦2勝）。15頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では伸びが鈍く14着に終わった。

10月8日、中7週で迎えた13戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の室町ステークス（京都ダート1200m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で武幸四郎騎手（4戦2勝）。13頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のハーベストシーズンに2馬身半の差をつけて5勝目を獲得した。

6歳（2008年）

5月18日、約7か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた14戦目は、長谷川浩大騎手を鞍上に迎えて、栗東ステークス（京都ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての15番人気で13番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では見せ場を作れず7着に終わった。

5月31日、中1週で迎えた15戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、欅ステークス（東京ダート1400m 小雨/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では迫力満点の伸び脚で驀進したが、フェラーリピサにアタマ差交わされて2着となった。

7月13日、中5週で迎えた16戦目は、赤木高太郎騎手を鞍上に迎えて、G3のプロキオンステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。13頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、ぐいぐいと終いの脚を伸ばして、最後は2着のワイルドワンダーに1馬身の差をつけて重賞初挑戦初制覇を果たした。

8月15日、中4週で迎えた17戦目は、倉富隆一郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデJpn3のサマーチャンピオン（佐賀ダート1400m 曇/不良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ハナを切る恰好となり、で馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の走りで粘り込んで、最後は2着のダンツキッスイに4馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルをゲットした。

10月8日、中7週で迎えた18戦目は、Jpn2の東京盃（大井ダート1200m 曇/不良）に出走。鞍上は赤木高太郎騎手（1戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。先手を取り、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではやや伸びを欠き、3着に終わった。

7歳（2009年）

3月20日、約5か月半の休み明けで迎えた19戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、Jpn3の黒船賞（高知ダート1400m 晴/不良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを6番手で通過。直線では切れる脚を使えず10着に敗れた。

5月17日、中7週で迎えた20戦目は、ハンデ戦でオープンの栗東ステークス（京都ダート1200m 雨/稍重）に出走。鞍上は長谷川浩大騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では持ち味の忍耐力で最後まで奮闘したが、伸びてきたミリオンディスク決め手に屈して半馬身差の2着となった。

6月18日、中4週で迎えた21戦目は、Jpn3の北海道スプリントカップ（門別ダート1000m 曇/稍重）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のガブリンに2馬身の差をつけて3つ目の重賞タイトルを掴み取った。

8月17日、中8週で迎えた22戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、ハンデJpn3のサマーチャンピオン（佐賀ダート1400m 小雨/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では、そのまま渾身の走りで粘り込んで、最後は2着のランザローテに5馬身の差をつけて連覇達成

9月30日、中5週で馬体重を前走から15kg増やして迎えた23戦目は、Jpn2の東京盃（大井ダート1200m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではキレのある末脚を繰り出したが、3着に終わった。

11月7日、中4週で迎えた24戦目は、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（2戦1勝）。16頭立ての15番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は脚を失くしてしまい14着に終わった。

12月24日、中6週で馬体重を前走から11kg増やして迎えた25戦目は、ハンデJpn3の兵庫ゴールドトロフィー（園田ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（3戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。ハナに立ち、で集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では決め手が足りず、4着に終わった。

8歳（2010年）

3月22日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から30kg絞って迎えた26戦目は、Jpn3の黒船賞（高知ダート1400m 晴/不良）に出走。鞍上は5戦連続で幸英明騎手（4戦1勝）。12頭立ての4番人気で大外12番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では見せ場を作れず10着に敗れた。

4月7日、中1週で迎えた27戦目は、Jpn3の東京スプリント（大井ダート1200m 雨/重）に出走。鞍上は6戦連続で幸英明騎手（5戦1勝）。16頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は勢いを失って10着に敗れた。

6月17日、中9週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた28戦目は、Jpn3の北海道スプリントカップ（門別ダート1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で幸英明騎手（6戦1勝）。14頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では賦性の闘志でゴールまで落伍することなく走り切ったがが、5着に終わった。

8月18日、中8週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた29戦目は、ハンデJpn3のサマーチャンピオン（佐賀ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で幸英明騎手（7戦1勝）。12頭立ての4番人気で大外12番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず5着に敗れた。