ワイルドワンダー（2002年生、母ワルツダンサー）

ワイルドワンダー（2002年3月19日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「野性の＋すばらしいもの」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のブライアンズタイム（当時17歳）と交配したワルツダンサーが8歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は静内フジカワ牧場。戦績は、中央平地27戦9勝2着3回、地方3戦0勝2着1回。2008年のフェブラリーステークス(G1)で3着に入った他、2007年のマイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1)で2着に入る活躍をした。その他にも重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

久保田貴士厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2004年）

7月3日、デビュー戦は蛯名正義騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（福島芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は416kg。9頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず7着に敗れた。

10月31日、約4か月の休み明けで迎えた2戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（東京ダート1400m 曇/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。14頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のトラストジュゲムをハナ差振り切って初勝利を挙げた。

3歳（2005年）

5月8日、約6か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた3戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（東京ダート1400m 曇/良）に出走。14頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のチョウカイフレンチに3馬身の差をつけて休養明けの一戦を物にした。

6月19日、中5週で迎えた4戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の横手特別（福島ダート1700m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したサウンドザビーチにクビ差届かず2着に甘んじた。

7月2日、中1週で迎えた5戦目は、3歳以上1000万下の猪苗代特別（福島ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で中舘英二騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のハウンドコップをクビ差振り切って人気に違わぬ実力を証明した。

10月30日、約4か月の休養明けで迎えた6戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の白秋ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。13頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では瞬発力に富んだ末脚を繰り出し、4着に入り込んだ。

11月20日、中2週で迎えた7戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の奥多摩ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では決め手が足りず11着に敗れた。

12月25日、中4週で迎えた8戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の2005フェアウェルステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のタイキヴァンベールに3馬身半の差をつけて4勝目をつかんだ。

4歳（2006年）

1月22日、中3週で迎えた9戦目は、G3の平安ステークス（京都ダート1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり1位タイの末脚を繰り出したが上位には食い込めず6着に敗れた。

3月26日、中8週で迎えた10戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では全く伸びず5着に敗れた。

5月7日、中5週で迎えた11戦目は、ハンデ戦でオープンのサウジアラビアロイヤルカップ（東京ダート1600m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で後藤浩輝騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のメテオバーストをクビ差振り切って5勝目をゲットした。

9月18日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた12戦目は、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で後藤浩輝騎手（2戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では末脚にキレが無く8着に敗れた。

5歳（2007年）

2月10日、約5か月の休養明けで迎えた13戦目は、ハンデ戦でオープンのすばるステークス（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（2戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

3月31日、中6週で迎えた14戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、コーラルステークス（阪神ダート1400m 曇/稍重）に出走。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では豪脚を爆発させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のバンブーエールに1馬身の差をつけて6勝目を収める

4月22日、中2週で迎えた15戦目は、G3のアンタレスステークス（京都ダート1800m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のキクノアローに2馬身半の差をつけて初の重賞タイトルを獲得した。

7月8日、約2か月半の間隔を開けて迎えた16戦目は、G3のプロキオンステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では自慢の末脚を炸裂させて前にいた10頭をごぼう抜きし、最後は2着のリミットレスビッドに1馬身1/4の差をつけて3連勝で重賞2勝目をマークした。

10月8日、約3か月の休養明けで迎えた17戦目は、Jpn1のマイルチャンピオンシップ南部杯（盛岡ダート1600m 小雨/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は岩田康誠騎手（2戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では矢のような伸び脚で猛追したが、抜け出したブルーコンコルドに半馬身届かず2着に敗北した。

10月27日、中2週で迎えた18戦目は、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 雨/不良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（2戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では目を引く伸び脚で追い上げたが、抜け出したエイシンロンバードに3/4馬身届かず2着に敗北した。

11月24日、中3週で迎えた19戦目は、G1のジャパンカップダート（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（3戦2勝）。16頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では伸びが甘くなり、5着に終わった。

6歳（2008年）

2月4日、中9週で迎えた20戦目は、G3の根岸ステークス（東京ダート1400m 晴/不良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（4戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線に入ると、前で粘るタイセイアトムを驚異的な末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて重賞3勝目を挙げた。

2月24日、中2週で迎えた21戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（5戦3勝）。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出したが、3着に終わった。

5月5日、中9週で迎えた22戦目は、Jpn1のかしわ記念（船橋ダート1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で岩田康誠騎手（6戦3勝）。14頭立ての2番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では終いが甘くなり、3着に終わった。

7月13日、中9週で迎えた23戦目は、G3のプロキオンステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で岩田康誠騎手（7戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では目覚ましい伸び脚で急追したが、抜け出したヴァンクルタテヤマを差し切れず、1馬身差の2着に敗北した。

10月13日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた24戦目は、Jpn1のマイルチャンピオンシップ南部杯（盛岡ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で岩田康誠騎手（8戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

12月7日、中7週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた25戦目は、G1のジャパンカップダート（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（3戦1勝）。15頭立ての10番人気で大外15番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では見せ場なく10着に終わった。

7歳（2009年）

11月7日、約11か月の休み明けで迎えた26戦目は、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（4戦1勝）。16頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切り、3着に入った。

12月13日、中4週で迎えた27戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、G3のカペラステークス（中山ダート1200m 曇/重）に出走。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く10着に敗れた。

8歳（2010年）

1月31日、中6週で迎えた28戦目は、G3の根岸ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（5戦1勝）。16頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を繰り出したが上位争いには加われず9着に敗れた。

2月21日、中2週で迎えた29戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（6戦1勝）。15頭立ての12番人気で16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では速い脚を使えず13着に終わった。

5月9日、約2か月半の間隔を開けて迎えた30戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのオアシスステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には届かず12着に敗れた。