スカーレットブーケ（1988年生、母スカーレツトインク）

スカーレットブーケ（1988年4月11日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栗毛。種牡馬のノーザンテースト（当時17歳）と交配したスカーレツトインクが18歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地21戦6勝2着4回。1991年のエリザベス女王杯(牝G1)で3着に入った他、1991年のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別(牝G2)で2着に入る活躍をした。その他にも重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

伊藤雄二厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1990年）

7月7日、デビュー戦は柴田政人騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（札幌芝1000m 曇/良）に出走。馬体重は440kg。7頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。先手を取る形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪脚を爆発させてすんなりと抜け出し、最後は2着のハローエイティに5馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

7月29日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた2戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の札幌3歳ステークス（札幌芝1200m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。9頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の走りで粘り込んで、最後は2着のプリンセスロマンスに1馬身3/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

11月10日、約3か月半の休み明けで迎えた3戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、2歳G2のデイリー杯3歳ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。11頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は力尽きて8着に敗れた。

12月22日、中5週で迎えた4戦目は、牝馬限定2歳G3のラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では弾けるような伸び脚で追い上げたが、勝ったイソノルーブルに詰め切れず、3馬身半差の2着に敗北した。

3歳（1991年）

1月27日、中4週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて楽々と抜け出し、最後は2着のマジョルカシチーに3馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを奪取した。

3月10日、中5週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳オープンのチューリップ賞（中京芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではビュッと切れる脚で猛追したが、勝ったシスタートウショウに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

4月7日、中3週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（京都芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

4月28日、中2週で迎えた8戦目は、千田輝彦騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では逸出した伸び脚で急追したが、抜け出したヤマニンマリーンに半馬身届かず2着に敗北した。

5月19日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（5戦1勝）。20頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では決め手が足りず、5着に終わった。

9月29日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G3のサファイヤステークス（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（6戦1勝）。6頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で追い上げたが、抜け出したテンザンハゴロモにハナ差届かず2着に甘んじた。

10月20日、中2週で迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（京都芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（7戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、3着に終わった。

11月10日、中2週で迎えた12戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は千田輝彦騎手（1戦0勝）。18頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、3着に入った。

12月15日、中4週で迎えた13戦目は、牝馬限定のハンデG3のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で千田輝彦騎手（2戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では脚色がやや衰え、3着に終わった。

4歳（1992年）

1月12日、中3週で迎えた14戦目は、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に牝馬ながら56kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で千田輝彦騎手（3戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では脚が残っておらず12着に敗れた。

2月2日、中2週で迎えた15戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で千田輝彦騎手（4戦0勝）。16頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るミルフォードスルーを上がり4位の末脚で3/4馬身差し切って重賞3勝目を挙げた。

3月1日、中3週で馬体重を前走から16kg減らして迎えた16戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 曇/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は柴田政人騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、豪快に末脚を伸ばして、最後は2着のユーセイフェアリーに2馬身半の差をつけて4つ目の重賞タイトルを獲得した。

4月25日、中7週で迎えた17戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は千田輝彦騎手（5戦1勝）。13頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚が止まってしまい6着に敗れた。

10月11日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた18戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（2戦2勝）。11頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く5着に終わった。

10月31日、中2週で迎えた19戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は千田輝彦騎手（6戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナを切り、緩いペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では見せ場を作れず7着に敗れた。

11月15日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた20戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、富士ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。6頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では見せ場を作れず5着に敗れた。

12月19日、中4週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた21戦目は、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝1800m 晴/良）に牝馬ながら58kgの斤量を背負って出走。鞍上は柴田政人騎手（3戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るダンツセントーを圧倒的な末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて6勝目を獲得した。