マザーメリー（1993年生、母Querida）

マザーメリー（1993年3月19日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のLyphard（当時24歳）と交配したQueridaが19歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地18戦4勝2着6回。1997年の函館スプリントステークス(G3)で2着に入った他、1997年の青函ステークス(オープン)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

松山康久厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1995年）

8月13日、デビュー戦は田中勝春騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（新潟芝1000m 曇/良）に出走。馬体重は424kg。16頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、平均ペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、タヤスダビンチにクビ差交わされて2着に惜敗した。

8月27日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた2戦目は、3歳新馬（新潟芝1000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦0勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のモールドギンガに5馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

10月7日、中5週で迎えた3戦目は、牝馬限定3歳500万下のサフラン賞（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（2戦1勝）。14頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では速い脚を使えず7着に敗れた。

11月19日、中5週で迎えた4戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンの福島3歳ステークス（新潟芝1200m 晴/良）に出走。15頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では脚が上がってしまい11着に敗れた。

3歳（1996年）

4月28日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた5戦目は、M.ロバーツ騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下（東京ダート1200m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。主導権を奪い、若干緩いペースで一団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では脚が上がってしまい16着に敗れた。

6月30日、中8週で迎えた6戦目は、4歳以上500万下のまりも特別（札幌芝1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は田中勝春騎手（3戦1勝）。16頭立ての7番人気で大外16番ゲートからスタート。逃げる形となり、少々速いペースでレースを進める。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のキャリアジョケツに9馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

7月27日、中3週で迎えた7戦目は、4歳以上900万下のおおぞらステークス（札幌芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（4戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。逃げを打ち、ミドルペースでレースを進める。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では自慢の末脚を弾けさせてあっさりと抜け出し、最後は2着のセンボンザクラに3馬身半の差をつけて1着ゴールを果たした。

8月25日、中3週で迎えた8戦目は、菊沢隆徳騎手を鞍上に迎えて、青函ステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。12頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。端を奪い、緩みのないペースで一団を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の忍耐力ででしぶとく走り抜いたが、コクトジュリアンに交わされて2馬身差の2着となった。

11月30日、約3か月の休養明けで迎えた9戦目は、ハンデ戦の仲冬ステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（5戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、忙しいペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、3着に終わった。

4歳（1997年）

3月15日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、千葉ステークス（中山芝1200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（6戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。端を奪う形となり、凄まじいハイペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、3着に終わった。

4月5日、中2週で迎えた11戦目は、淀屋橋ステークス（阪神芝1200m 雨/不良）に出走。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（7戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。逃げを打つ恰好となり、ハイペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、キッスパシオンに交わされて1馬身半差の2着に敗北した。

6月7日、中8週で迎えた12戦目は、4歳以上900万下のTVh杯（函館芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は菊沢隆徳騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。逃げる形となり、緩みのないペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では長く末脚を持続させて、最後は2着のマイネルギャラントに1馬身1/4の差をつけて人気に違わぬ実力を証明した。

6月22日、中1週で迎えた13戦目は、青函ステークス（函館芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で菊沢隆徳騎手（2戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味の忍耐力で最後まで奮闘したが、伸びてきたソロシンガー決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

7月13日、中2週で迎えた14戦目は、G3の函館スプリントステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で菊沢隆徳騎手（3戦1勝）。16頭立ての7番人気で大外16番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、やや厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、マサラッキに交わされて2馬身差の2着となった。

8月2日、中2週で迎えた15戦目は、ハンデ戦でオープンの札幌日刊スポーツ杯（札幌芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で菊沢隆徳騎手（4戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いが甘くなり、3着に終わった。

8月24日、中2週で迎えた16戦目は、キーンランドカップ（札幌芝1000m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で菊沢隆徳騎手（5戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハナを奪い、少し遅いペースで一団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では脚色がやや鈍り、4着に終わった。

11月8日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から12kg減らして迎えた17戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下のドンカスターステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。敢然と端をきり、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味のタフさで最後まで奮闘したが、ジョーセクレタリーに交わされて1馬身半差の2着に敗北した。

12月20日、中5週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた18戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの摩耶ステークス（阪神芝1200m 曇/良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では末脚がパッとせず8着に敗れた。