テンザンユタカ（1991年生、母ロツクターキ）

テンザンユタカ（1991年4月17日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のサクラユタカオー（当時9歳）と交配したロツクターキが16歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は（有）藤原牧場。戦績は、中央平地26戦5勝2着1回。1994年の愛知杯(ハンデG3)に勝利した他、1994年のサファイヤステークス(牝G3)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

松永善晴厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1993年）

7月24日、デビュー戦は松永昌博騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（小倉芝1000m 晴/良）に出走。馬体重は438kg。14頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、勝ったリスクフローラに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

9月11日、中6週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永昌博騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では途轍もない末脚を弾けさせて悠々と抜け出し、最後は2着のハギノウィナーに6馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

9月25日、中1週で迎えた3戦目は、2歳オープンの野路菊ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永昌博騎手（2戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は一杯になって14着に敗れた。

10月31日、中4週で迎えた4戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の黄菊賞（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では脚を伸ばせず7着に敗れた。

11月14日、中1週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳500万下の白菊賞（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は松永昌博騎手（3戦1勝）。10頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切り、3着を確保した。

12月12日、中3週で迎えた6戦目は、3歳500万下（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永昌博騎手（4戦1勝）。10頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。端をきり、かなり厳しいペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきっちりと末脚を伸ばして、最後は2着のビッグチャンプに1馬身半の差をつけて勝利を手中に収めた。

3歳（1994年）

1月6日、中3週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳オープンのKBS京都紅梅賞（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永昌博騎手（5戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では別次元の末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のシャイニンレーサーをハナ差振り切って先頭ゴールを果たした。

3月20日、中9週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G2の報知杯4歳牝馬特別（中京芝1200m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で松永昌博騎手（6戦3勝）。14頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では今一つ伸び切れず7着に敗れた。

4月10日、中2週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で松永昌博騎手（7戦3勝）。18頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず7着に敗れた。

5月1日、中2週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で松永昌博騎手（8戦3勝）。13頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は力尽きて8着に敗れた。

5月22日、中2週で迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で松永昌博騎手（9戦3勝）。18頭立ての17番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後は失速してしまい17着に終わった。

7月2日、中5週で迎えた12戦目は、3歳G3の中日スポーツ賞4歳ステークス（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で松永昌博騎手（10戦3勝）。12頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切り、4着に入り込んだ。

7月24日、中2週で迎えた13戦目は、飯田祐史騎手を鞍上に迎えて、G3の北九州記念（小倉芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚色が衰えて9着に敗れた。

8月7日、中1週で迎えた14戦目は、小倉日経オープン（小倉芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は松永昌博騎手（11戦3勝）。13頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

9月24日、中6週で迎えた15戦目は、牝馬限定3歳G3のサファイヤステークス（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永昌博騎手（12戦3勝）。9頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。先手を取り、遅いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では自慢の末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のチョウカイキャロルに1馬身3/4の差をつけて悲願の重賞初制覇を果たした。

10月23日、中3週で迎えた16戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永昌博騎手（13戦4勝）。15頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、後続との差を2馬身以上キープして、平均ペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではもうひと伸びが足りず、4着に終わった。

11月13日、中2週で迎えた17戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松永昌博騎手（14戦4勝）。18頭立ての12番人気で3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が衰えて13着に終わった。

12月11日、中3週で迎えた18戦目は、ハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で松永昌博騎手（15戦4勝）。15頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。ハナに立ち、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のヤマニンフォックスに1馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手にした。

4歳（1995年）

1月5日、中3週で迎えた19戦目は、ハンデG3の金杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で松永昌博騎手（16戦5勝）。14頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。ハナを切り、リードを2馬身以上保って、かなり緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天性の闘争本能でゴールまで力闘し、5着を確保した。

1月29日、中2週で迎えた20戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に牝馬ながら56kgの斤量を背負って出走。鞍上は7戦連続で松永昌博騎手（17戦5勝）。16頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。ハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張り、4着に入った。

3月4日、中4週で迎えた21戦目は、G3の中日新聞杯（中京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で松永昌博騎手（18戦5勝）。11頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では伸びを欠き8着に敗れた。

3月19日、中1週で迎えた22戦目は、ハンデG3の中京記念（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で松永昌博騎手（19戦5勝）。13頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。先陣を切る恰好となり、後続を2馬身以上離して、ややスローペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が鈍り9着に敗れた。

4月16日、中3週で迎えた23戦目は、陽春ステークス（京都芝1600m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は10戦連続で松永昌博騎手（20戦5勝）。14頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が鈍り12着に敗れた。

10月1日、約5か月半の休み明けで迎えた24戦目は、G3のセントウルステークス（京都芝1400m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は11戦連続で松永昌博騎手（21戦5勝）。16頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では末脚が振るわず13着に終わった。

10月22日、中2週で迎えた25戦目は、小屋敷昭騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のカブトヤマ記念（新潟芝1800m 晴/良）に出走。15頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はバタバタになってしまい14着に終わった。

5歳（1996年）

3月2日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた26戦目は、村山明騎手を鞍上に迎えて、G3の中日新聞杯（中京芝1800m 曇/良）に出走。16頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は失速してしまい12着に終わった。