サマーラッド（1984年生、母サマーグローリ）

サマーラッド（1984年5月30日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。品種はアングロアラブで、毛色は栗毛。種牡馬のイムラツド（当時7歳）と交配したサマーグローリが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は丹羽敏則。戦績は、中央平地18戦6勝2着4回。1987年のタマツバキ記念(重賞)で2着に入った他、1988年の銀杯(アラ系4歳以上オープン)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

阿部新生厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1986年）

7月19日、デビュー戦は成島正規騎手を鞍上に据えて、アラ系3歳未勝利（新潟芝1200m 曇/稍重）に出走。馬体重は428kg。10頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい5着に終わった。

12月14日、約5か月の休養明けで迎えた2戦目は、谷中公一騎手を鞍上に迎えて、アラ系3歳未勝利（中山ダート1200m 曇/良）に50kgの軽斤量で出走。ダート戦への出走は初となった。12頭立ての2番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、ハイペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のリバルドシミズに1馬身半の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

3歳（1987年）

1月17日、中4週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた3戦目は、アラ系4歳以上300万下（中山ダート1200m 晴/良）に牝馬ながら50kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で谷中公一騎手（1戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では途轍もない末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のキラーに3馬身の差をつけて2勝目を手中に収めた。

2月14日、中3週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた4戦目は、3歳オープンのシュンエイ記念（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で谷中公一騎手（2戦2勝）。14頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず8着に敗れた。

3月8日、中2週で迎えた5戦目は、川端義雄騎手を鞍上に迎えて、アラ系4歳以上700万下（中京ダート1700m 晴/不良）に牝馬ながら53kgの斤量を背負って出走。長時間の輸送競馬は初となった。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走したが、最後はインスブルグと並んで3着同着となった。

3月21日、中1週で迎えた6戦目は、加賀武見騎手を鞍上に迎えて、アラ系4歳以上700万下（中京ダート1700m 曇/稍重）に牝馬ながら53kgの斤量を背負って出走。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったワクセイに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

3月29日、連闘で迎えた7戦目は、内山正博騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのアラブスプリントステークス（中京芝1200m 小雨/良）に出走。15頭立ての15番人気で大外15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では脚を伸ばせず10着に終わった。

8月16日、約4か月半の休養明けで迎えた8戦目は、アラ系4歳以上700万下のアラブ特別（函館芝1800m 雨/稍重）に出走。鞍上は加賀武見騎手（1戦0勝）。8頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく走り抜いたが、勝ったタカキヨに詰め切れず、1馬身差の2着に敗北した。

8月29日、中1週で迎えた9戦目は、アラ系4歳以上700万下（函館芝1700m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で加賀武見騎手（2戦0勝）。8頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では驚異的な末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のセイシンザンに4馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

9月20日、中2週で迎えた10戦目は、重賞のタマツバキ記念（函館芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で加賀武見騎手（3戦1勝）。10頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では矢のように急駛したが、勝ったロータリーザハレーを半馬身捉え切れず2着となった。

10月10日、中2週で迎えた11戦目は、ハンデ戦でオープンの三春特別（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で加賀武見騎手（4戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では脚を伸ばせず5着に敗れた。

11月15日、中4週で迎えた12戦目は、ハンデ戦でオープンのアラブ王冠（福島芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は谷中公一騎手（3戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

11月29日、中1週で迎えた13戦目は、アラ系4歳以上オープン（中京ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で谷中公一騎手（4戦2勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のモガミチェリーに約10馬身の大差をつけて断然の支持に応えた。

12月5日、連闘で迎えた14戦目は、アラブ大賞典（中京芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で谷中公一騎手（5戦3勝）。9頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚に勢いがなく4着に敗れた。

12月20日、中1週で迎えた15戦目は、アラ系4歳以上オープン（中京ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で谷中公一騎手（6戦3勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のワクセイに4馬身の差をつけて断トツ人気に応えた。

4歳（1988年）

1月9日、中2週で迎えた16戦目は、銀杯（中山ダート1800m 曇/重）に出走。鞍上は5戦連続で谷中公一騎手（7戦4勝）。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のロータリーアイドルに5馬身の差をつけてファンの高評価に応えた。

2月13日、中4週で迎えた17戦目は、アラ系4歳以上オープン（東京ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で谷中公一騎手（8戦5勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では矢のような伸びで驀進したが、ロータリーアイドルに交わされて3馬身差の2着に敗北した。

10月2日、約7か月半の休み明けで迎えた18戦目は、常葉ステークス（福島芝1700m 晴/稍重）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は7戦連続で谷中公一騎手（9戦5勝）。7頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず4着に敗れた。