エールブリーズ（2010年生、母アイリッシュカーリ）

エールブリーズ（2010年1月31日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「アイルランドのそよ風、浜風」。毛色は青鹿毛。種牡馬のフジキセキ（当時18歳）と交配したアイリッシュカーリが17歳のときに産んだ8番仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は（有）社台コーポレーション白老ファーム。戦績は、中央平地32戦5勝2着5回。2014年の京王杯スプリングカップ(G2)で3着に入った他、2013年のファルコンステークス(G3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額2,400万円（60万×40口）で一口馬主が募集された。

鮫島一歩厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2012年）

11月4日、デビュー戦は川田将雅騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は514kg。17頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で追い上げたが、勝ったコパノリチャードに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

11月25日、中2週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（京都芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦0勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のエメラルハヤブサを半馬身振り切って初勝利を挙げた。

12月15日、中2週で迎えた3戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下のひいらぎ賞（中山芝1600m 外回り雨/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

3歳（2013年）

1月6日、中2週で迎えた4戦目は、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は川田将雅騎手（2戦1勝）。16頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では鋭い脚を使えず7着に敗れた。

2月10日、中4週で迎えた5戦目は、3歳500万下（京都芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（3戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で急追したが、抜け出したプリムラブルガリスを捕まえ切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

2月24日、中1週で迎えた6戦目は、3歳500万下（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（4戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位には届かず6着に敗れた。

3月16日、中2週で迎えた7戦目は、D.バルジュー騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のファルコンステークス（中京芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張り、3着に入った。

3月31日、中1週で迎えた8戦目は、3歳オープンのマーガレットステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（5戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では迫力のある伸びを見せたが、勝ったローガンサファイアにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

5月12日、中5週で迎えた9戦目は、3歳500万下（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（6戦1勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のケンブリッジサンをクビ差振り切って断トツの支持に応えた。

7月20日、中9週で迎えた10戦目は、杉原誠人騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の白河特別（福島芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには加われず8着に敗れた。

8月4日、中1週で迎えた11戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の飯豊特別（新潟芝1200m 雨/良）に出走。17頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず8着に敗れた。

8月25日、中2週で迎えた12戦目は、3歳以上1000万下の朝日岳特別（新潟芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（7戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

10月14日、中6週で迎えた13戦目は、3歳以上1000万下の六社特別（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（8戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では一歩一歩確実に差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のオメガホームランを3/4馬身振り切って勝利を手中に収めた。

11月3日、中2週で迎えた14戦目は、3歳以上1600万下の長岡京ステークス（京都芝1400m 外回り雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（9戦3勝）。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、抜け出したティアップゴールドに半馬身届かず2着に敗北した。

11月16日、中1週で迎えた15戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の奥多摩ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のアミカブルナンバーをクビ差振り切って4勝目をマークした。

4歳（2014年）

2月17日、約3か月の休み明けで迎えた16戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦1勝）。14頭立ての11番人気で大外14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では伸びが鈍く8着に終わった。

4月6日、中6週で迎えた17戦目は、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で戸崎圭太騎手（2戦1勝）。16頭立ての12番人気で15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸び、4着に入り込んだ。

4月27日、中2週で迎えた18戦目は、酒井学騎手を鞍上に迎えて、G2のマイラーズカップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず11着に敗れた。

5月17日、中2週で迎えた19戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。15頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では天性の敢闘精神でゴールまで力闘し、3着に入った。

8月2日、約2か月半の間隔を開けて迎えた20戦目は、3歳以上1600万下の札幌日刊スポーツ杯（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（1戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

10月18日、約2か月半の間隔を開けて迎えた21戦目は、3歳以上1600万下の白秋ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で三浦皇成騎手（2戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、勝ったカオスモスにねじ伏せられて半馬身差の2着に敗北した。

11月9日、中2週で迎えた22戦目は、3歳以上1600万下の奥多摩ステークス（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で三浦皇成騎手（3戦0勝）。17頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では鮮やかな末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のマンボネフューをハナ差振り切って1着ゴールを果たした。

11月30日、中2週で迎えた23戦目は、キャピタルステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は北村宏司騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で大外16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸び、3着に入った。

12月20日、中2週で迎えた24戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、リゲルステークス（阪神芝1600m 外回り雨/不良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位争いには参加できず4着に敗れた。

5歳（2015年）

3月1日、中9週で迎えた25戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、G3の阪急杯（阪神芝1400m 雨/不良）に出走。16頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く13着に敗れた。

4月12日、中5週で迎えた26戦目は、春雷ステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は三浦皇成騎手（4戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を繰り出したが上位争いには参加できず6着に敗れた。

4月26日、中1週で迎えた27戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、G2のマイラーズカップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての14番人気で12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では末脚に勢いがなく13着に終わった。

5月16日、中2週で迎えた28戦目は、柴田大知騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 曇/良）に出走。18頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚を伸ばせず7着に敗れた。

6月28日、中5週で迎えた29戦目は、パラダイスステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田大知騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり4位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず10着に敗れた。

7月26日、中3週で迎えた30戦目は、ハンデG3の中京記念（中京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（10戦3勝）。16頭立ての15番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では天資の闘争心でゴールまで力戦し、4着を確保した。

8月16日、中2週で迎えた31戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は柴田大知騎手（2戦0勝）。12頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では脚が上がってしまい10着に終わった。

6歳（2016年）

2月28日、約6か月半の休養明けで迎えた32戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての15番人気で15番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。最後は脚色が悪くなり16着に終わった。