デゼル（2017年生、母アヴニールセルタン）

デゼル（2017年2月18日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「翼(仏)」。毛色は青鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時15歳）と交配したアヴニールセルタンが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。2021年の阪神牝馬ステークス(牝G2)に勝利した他、2022年の阪神牝馬ステークス(牝G2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額8,000万円（200万×40口）で一口馬主が募集された。

友道康夫厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2020年）

3月15日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（阪神芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。馬体重は472kg。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では次元の違う末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のナリタザクラを半馬身振り切って未勝利戦を制した。

5月3日、中6週で迎えた2戦目は、D.レーン騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンのスイートピーステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた12頭をごぼう抜きし、最後は2着のスマートリアンに1馬身3/4の差をつけて2勝目をつかんだ。

5月24日、中2週で迎えた3戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続でD.レーン騎手（1戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら13番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい11着に敗れた。

9月20日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G2の関西テレビ放送賞ローズステークス（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを17番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を発揮したが、4着に終わった。

4歳（2021年）

1月11日、約4か月の休み明けで馬体重を前走からさらに16kg増やして迎えた5戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの迎春ステークス（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

2月14日、中4週で迎えた6戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上3勝クラスの初音ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら10番手で通過。直線では凄まじい末脚を弾けさせて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のシングフォーユーに1馬身の差をつけて順当に勝利した。

4月10日、中7週で迎えた7戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では豪脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のマジックキャッスルをクビ差振り切って重賞ウィナーの称号を獲得した。

5月16日、中4週で迎えた8戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず8着に敗れた。

10月16日、約5か月の休養明けで迎えた9戦目は、牝馬限定G2のアイルランドトロフィー府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（2戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて17番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は一杯になって16着に敗れた。

11月14日、中3週で迎えた10戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（2戦1勝）。17頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら12番手で通過。直線では決め手が足りず8着に敗れた。

5歳（2022年）

1月15日、中8週で迎えた11戦目は、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（3戦1勝）。16頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線ではキレのある末脚を繰り出し、3着に入った。

4月9日、約3か月の間隔を開けて迎えた12戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（4戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

5月15日、中4週で迎えた13戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 曇/良）に出走。18頭立ての9番人気で16番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では脚が残っておらず15着に敗れた。

2022年5月20日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。