ダイナアルテミス（1984年生、母シヤダイターキン）

ダイナアルテミス（1984年3月30日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のフアバージ（当時23歳）と交配したシヤダイターキンが19歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地26戦5勝2着6回。1988年の牝馬東京タイムズ杯(牝G3)に勝利した他、1988年の青函ステークス(オープンハンデ)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

松山吉三郎厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1986年）

11月30日、デビュー戦は竹原啓二騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。馬体重は460kg。12頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では目を引く伸び脚で猛追したが、勝ったナカミジュリアンに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

12月13日、中1週で迎えた2戦目は、牝馬限定の3歳新馬（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で竹原啓二騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。激烈なハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、3着に終わった。

3歳（1987年）

1月5日、中2週で迎えた3戦目は、牝馬限定の4歳未勝利（中山ダート1200m 曇/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は3戦連続で竹原啓二騎手（2戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて16番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るダイナオラシオンを次元の違う末脚で交わし去り、最後は7馬身の差をつけて初白星を挙げた。

1月31日、中3週で迎えた4戦目は、4歳400万下のシクラメン賞（東京ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で竹原啓二騎手（3戦1勝）。7頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではものすごい伸び脚で急追したが、抜け出したビュウーコウにクビ差届かず2着に甘んじた。

2月22日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定4歳400万下のうぐいす賞（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で竹原啓二騎手（4戦1勝）。8頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナを取り切り、タフなペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のスタミナでしぶとく走り抜いたが、クリキャロルに交わされて1馬身1/4差の2着に敗北した。

3月21日、中3週で迎えた6戦目は、4歳400万下（中山ダート1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で竹原啓二騎手（5戦1勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず8着に敗れた。

8月15日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた7戦目は、安田富男騎手を鞍上に迎えて、4歳以上400万下の噴火湾特別（函館芝1200m 晴/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前の強靭な心肺能力でしぶとく走り抜いたが、勝ったリキアイレディーにねじ伏せられて2馬身差の2着に敗北した。

9月13日、中3週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた8戦目は、4歳以上400万下の洞爺湖特別（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安田富男騎手（1戦0勝）。8頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では驚異的な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のカツブラボーをクビ差振り切って制した。

10月24日、中5週で迎えた9戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下（東京ダート1200m 雨/稍重）に出走。鞍上は竹原啓二騎手（6戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚勢が悪くなり7着に敗れた。

11月15日、中2週で迎えた10戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下の花園特別（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は安田富男騎手（2戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のスイートラブに1馬身3/4の差をつけて3勝目を掴み取った。

12月12日、中3週で迎えた11戦目は、4歳以上1400万下のディセンバーステークス（中山芝1200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で安田富男騎手（3戦2勝）。14頭立ての4番人気で大外14番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一歩一歩確実に差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のクリキャロルをクビ差振り切って4勝目を手に入れた。

12月26日、中1週で迎えた12戦目は、クリスマスステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で安田富男騎手（4戦3勝）。16頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では切れる脚を使えず7着に敗れた。

4歳（1988年）

1月17日、中2週で迎えた13戦目は、中山競馬場開設60周年記念（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で安田富男騎手（5戦3勝）。11頭立ての10番人気で大外11番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後は脚が止まってしまい10着に終わった。

6月19日、約5か月の休み明けで迎えた14戦目は、福島競馬場開設70周年記念（福島芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は竹原啓二騎手（7戦1勝）。11頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、3着に終わった。

7月17日、中3週で迎えた15戦目は、やまびこステークス（福島芝1200m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で竹原啓二騎手（8戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線では伸びが鈍く8着に敗れた。

8月14日、中3週で迎えた16戦目は、4歳以上1400万下のマリーンステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は安田富男騎手（6戦3勝）。7頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では堅実に脚を伸ばしたが、勝ったシンウインドに詰め切れず、5馬身差の2着に敗北した。

9月4日、中2週で迎えた17戦目は、郷原洋行騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの青函ステークス（函館芝1200m 曇/良）に出走。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、忙しいペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の忍耐力で最後まで敢闘したが、カツミロードに交わされて1馬身3/4差の2着に敗北した。

10月1日、中3週で迎えた18戦目は、オータムスプリントステークス（新潟芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は安田富男騎手（7戦3勝）。8頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚にキレが無く4着に終わった。

10月16日、中1週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた19戦目は、牝馬限定G3の牝馬東京タイムズ杯（東京芝1600m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で安田富男騎手（8戦3勝）。12頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では豪快に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のアイノマーチを半馬身振り切って重賞初挑戦初制覇を達成した。

11月6日、中2週で迎えた20戦目は、G3の根岸ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で安田富男騎手（9戦4勝）。13頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では脚が残っておらず10着に敗れた。

12月18日、中5週で迎えた21戦目は、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で安田富男騎手（10戦4勝）。10頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では今一つ伸び切れず6着に終わった。

5歳（1989年）

1月20日、中4週で迎えた22戦目は、ニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り曇/不良）に出走。鞍上は5戦連続で安田富男騎手（11戦4勝）。9頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位争いには絡めず7着に敗れた。

2月26日、中4週で迎えた23戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/不良）に出走。鞍上は6戦連続で安田富男騎手（12戦4勝）。13頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位には割り込めず7着に敗れた。

3月26日、中3週で迎えた24戦目は、ハンデ戦でオープンのマーチステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で安田富男騎手（13戦4勝）。12頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には割り込めず5着に敗れた。

4月16日、中2週で迎えた25戦目は、谷川岳ステークス（新潟芝1600m 外回り曇/重）に出走。鞍上は竹原啓二騎手（9戦1勝）。9頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では目立つような脚を使えず9着に終わった。

5月14日、中3週で迎えた26戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は安田富男騎手（14戦4勝）。17頭立ての16番人気で16番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず14着に終わった。