エーコーシーザー（1985年生、母ブレスアゲン）

エーコーシーザー（1985年3月2日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のコインドシルバー（当時11歳）と交配したブレスアゲンが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は谷岡正次。戦績は、中央平地27戦8勝2着4回。1990年のセントウルステークス(G3)に勝利した他、1990年のスワンステークス(G2)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

安田伊佐夫厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1987年）

12月12日、デビュー戦は田原成貴騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（阪神ダート1200m 曇/良）に出走。馬体重は520kg。12頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、ややハイペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のシヨノフリーデンに2馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

12月26日、中1週で迎えた2戦目は、3歳400万下の千両賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（1戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

3歳（1988年）

1月16日、中2週で迎えた3戦目は、4歳400万下の白梅賞（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田原成貴騎手（2戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。前に出て、ミドルペースでレースを引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のラブミィテンダーをハナ差振り切って断然人気に応えた。

2月14日、中3週で迎えた4戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のきさらぎ賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。8頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。逃げる恰好となり、後続を2馬身以上離して、落ち着いたペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が鈍り6着に終わった。

5月8日、約3か月の間隔を開けて迎えた5戦目は、田島良保騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の京都4歳特別（京都芝2000m 晴/稍重）に出走。15頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。ハナに立ち、平均的なペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が悪くなり13着に終わった。

5月21日、中1週で迎えた6戦目は、4歳900万下の菩提樹特別（阪神芝2200m 曇/良）に出走。鞍上は田原成貴騎手（3戦2勝）。7頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。果敢に端をきり、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の忍耐力ででしぶとく走り抜いたが、コスモアンバーに交わされて1馬身1/4差の2着となった。

6月18日、中3週で迎えた7戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳900万下のやまゆり賞（中京芝1800m 曇/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと伸びが足りず、3着に終わった。

7月10日、中2週で迎えた8戦目は、田島信行騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳900万下のひめゆり賞（中京芝2000m 晴/良）に出走。11頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、リードを2馬身以上保って、少し速いペースで一団を先導。しかし、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では余力が残っておらず9着に敗れた。

9月10日、中8週で迎えた9戦目は、4歳以上900万下の野分特別（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は田原成貴騎手（4戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。主導権を握り、リードを2馬身以上キープして、平均的なペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では詰めが甘くなり、5着に終わった。

10月1日、中2週で迎えた10戦目は、4歳以上900万下の瀬戸内海特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（5戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、やや厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ前との差を詰めて、最後は2着のワンダーレジストを半馬身振り切って3勝目を挙げた。

10月23日、中2週で迎えた11戦目は、4歳以上1400万下の貴船ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田原成貴騎手（6戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハナを取り切り、ややスローペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では逸出した伸び脚で驀進したが、ケイコバンに交わされて4馬身差の2着に敗北した。

11月26日、中4週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で4歳以上1400万下の花園ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田原成貴騎手（7戦3勝）。11頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして、最後は2着のタニノセブンツーを3/4馬身振り切って4勝目を獲得した。

12月18日、中2週で迎えた13戦目は、G3のCBC賞（中京芝1200m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は田島良保騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では切れる脚を使えず9着に敗れた。

4歳（1989年）

1月16日、中3週で迎えた14戦目は、平安ステークス（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は田原成貴騎手（8戦4勝）。9頭立ての3番人気で大外9番ゲートからスタート。先手を取る形となり、後続との差を2馬身以上保って、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、ドウカンジョーにハナ差交わされて2着に惜敗した。

2月5日、中2週で迎えた15戦目は、ハンデ戦でオープンの淀短距離ステークス（京都芝1200m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（9戦4勝）。10頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では強烈な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のバンブトンリッチに1馬身1/4の差をつけて5勝目を掴み取った。

2月26日、中2週で迎えた16戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で田原成貴騎手（10戦5勝）。11頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では伸びあぐねて5着に敗れた。

6月11日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた17戦目は、安田富男騎手を鞍上に迎えて、札幌日経賞（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。10頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、後続との差を5馬身以上保って、スローペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では圧倒的な末脚を炸裂させて、最後は2着のダイナオリンピアに1馬身の差をつけて6勝目を収める

5歳（1990年）

2月25日、約8か月半の休み明けで迎えた18戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 曇/重）に出走。鞍上は河内洋騎手（1戦0勝）。12頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。端をきり、平均的なペースで一団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後はガス欠状態になり12着に終わった。

3月17日、中2週で迎えた19戦目は、仁川ステークス（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（2戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。前に出て、後続を5馬身以上離して、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が悪くなり12着に敗れた。

3月24日、連闘で迎えた20戦目は、岸滋彦騎手を鞍上に迎えて、コーラルステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。11頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい6着に敗れた。

4月21日、中3週で迎えた21戦目は、栗東ステークス（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く6着に敗れた。

5月5日、中1週で迎えた22戦目は、シルクロードステークス（京都芝1200m 曇/不良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では不屈の闘志で渋太く末脚を持続させて、最後は2着のパッシングショットに1馬身1/4の差をつけて7勝目を挙げた。

6月3日、中3週で迎えた23戦目は、ハンデG3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は田原成貴騎手（11戦5勝）。18頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は垂れてしまい10着に敗れた。

6月24日、中2週で迎えた24戦目は、G2のCBC賞（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は田島信行騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。最後は一杯になって10着に敗れた。

9月9日、約2か月半の間隔を開けて迎えた25戦目は、G3のセントウルステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田島信行騎手（2戦0勝）。11頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では自慢の末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のセンリョウヤクシャをクビ差振り切って悲願の重賞初制覇を果たした。

10月6日、中3週で迎えた26戦目は、ハンデ戦でオープンのオパールステークス（京都芝1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で田島信行騎手（3戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では闘争心が光る走りを見せたが、抜け出したセンリョウヤクシャを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

10月28日、中2週で迎えた27戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田島信行騎手（4戦1勝）。16頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切り、4着に入った。