ヴィブロス（2013年生、母ハルーワスウィート）

ヴィブロス（2013年4月9日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「ギリシャの地名より」。2017年にJRA賞最優秀4歳以上牝馬を受賞した。毛色は青毛。種牡馬のディープインパクト（当時11歳）と交配したハルーワスウィートが13歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地13戦3勝2着3回、海外2戦1勝。2017年のドバイターフ(唖・G1)に勝利した他、2019年のドバイターフ(唖・G1)で2着に入るなど、G1級競走2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

友道康夫厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2015年）

10月24日、デビュー戦はC.デムーロ騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は414kg。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したクラシックリディアを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着に敗北した。

11月21日、中3週で迎えた2戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、豪脚を炸裂させて、最後は2着のリボンフラワーに1馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

3歳（2016年）

3月5日、約3か月半の休養明けで迎えた3戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G3のチューリップ賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、やや遅いペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はタレてしまい12着に敗れた。

3月21日、中1週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G3のフラワーカップ（中山芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦0勝）。16頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず12着に終わった。

7月24日、約4か月の休み明けで迎えた5戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下（中京芝2000m 曇/良）に出走。14頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた10頭をごぼう抜きし、最後は2着のアオイプリンセスに4馬身の差をつけて久しぶりの実戦をモノにした。

9月10日、中6週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G3の紫苑ステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では弾けるように疾駆したが、勝ったビッシュに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

10月16日、中4週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のパールコードを半馬身振り切ってG1初挑戦初制覇を果たした。

4歳（2017年）

2月26日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた8戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（2戦0勝）。11頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では全く伸びず5着に敗れた。

3月25日、J.モレイラ騎手を鞍上に迎えて、G1のドバイターフ（アラブ首長国連邦・メイダン芝1800m）に出走。13頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。最後は、2着のHeshemに半馬身の差をつけて2つ目のG1タイトルを掴み取った。

10月14日、約7か月の休養明けで迎えた10戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/稍重）に出走。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、抜け出したクロコスミアにクビ差届かず2着に甘んじた。

11月12日、中3週で迎えた11戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。18頭立ての1番人気に推されて16番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではもうワンパンチ足りず、5着に終わった。

5歳（2018年）

2月25日、約3か月半の休養明けで迎えた12戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（3戦0勝）。10頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では見所を作れず8着に敗れた。

3月31日、G1のドバイターフ（アラブ首長国連邦・メイダン芝1800m）に出走。鞍上はC.デムーロ騎手（1戦0勝）。15頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。最後は、勝ったBenbatlから3馬身1/4差の2着となった。

6月24日、約3か月の間隔を開けて迎えた14戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/稍重）に出走。鞍上は福永祐一騎手（3戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

10月28日、約4か月の休み明けで迎えた15戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（4戦2勝）。12頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では余力が残っておらず8着に終わった。

12月9日、W.ビュイック騎手を鞍上に迎えて、G1の香港マイル（香港・シャティン芝1600m）に出走。14頭立ての11番人気で7番ゲートからスタート。最後は、勝ったBeauty Generationから3馬身差の2着となった。

6歳（2019年）

3月30日、M.バルザローナ騎手を鞍上に迎えて、G1のドバイターフ（アラブ首長国連邦・メイダン芝1800m）に出走。13頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。最後は、勝ったアーモンドアイから1馬身1/4差の2着となった。