フィアーノロマーノ（2014年生、母Heart Ashley）

フィアーノロマーノ（2014年8月21日）は、オーストラリアで生まれ、日本で調教された競走馬。牡馬。馬名の意味は「イタリアのコムーネの一つ」。毛色は鹿毛。種牡馬のFastnet Rock（当時13歳）と交配したHeart Ashleyが9歳のときに産んだ仔が本馬である。2019年の阪神カップ(G2)で2着に入った他、2020年の京阪杯(G3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

高野友和厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2017年）

1月28日、デビュー戦はS.フォーリー騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は514kg。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るアルマローランを異次元の末脚で交わし去り、最後は3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

4月29日、約3か月の休養明けで迎えた2戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のあやめ賞（京都芝1800m 外回り雨/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では見せ場を作れず8着に敗れた。

5月20日、中2週で迎えた3戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の早苗賞（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。11頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は減速してしまい10着に敗れた。

11月3日、約5か月半の休み明けで迎えた4戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の西郷特別（福島芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のシンギュラリティをハナ差振り切って久々の実戦を制した。

12月28日、中7週で迎えた5戦目は、3歳以上1000万下のフォーチュンカップ（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（1戦0勝）。13頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のエンヴァールに1馬身3/4の差をつけて3勝目を獲得した。

4歳（2018年）

2月3日、中4週で迎えた6戦目は、4歳以上1600万下の節分ステークス（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではもうひと伸びが足りず、5着に終わった。

4月15日、中9週で迎えた7戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の春興ステークス（中山芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のチャンピオンルパンを半馬身振り切って4勝目をゲットした。

5月12日、中3週で迎えた8戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は川田将雅騎手（3戦1勝）。18頭立ての12番人気で大外18番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後は減速してしまい18着に終わった。

11月25日、約6か月半の休み明けで迎えた9戦目は、3歳以上1600万下の渡月橋ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は藤岡康太騎手（1戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では鋭さ光る末脚を繰り出したが、4着に終わった。

12月28日、中4週で迎えた10戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の2018ファイナルステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（4戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、不屈の闘志で渋太く末脚を持続させて、最後は2着のヤマカツグレースに1馬身1/4の差をつけて制した。

5歳（2019年）

3月30日、約3か月の休み明けで迎えた11戦目は、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（5戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では不屈の敢闘精神で渋太く粘り込んで先頭に立ち、最後は2着のプリモシーンをクビ差振り切って重賞ウィナーの称号を手中に収めた。

6月2日、中8週で迎えた12戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は北村友一騎手（1戦1勝）。16頭立ての9番人気で10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では末脚に勢いがなく14着に終わった。

11月17日、約5か月半の休み明けで迎えた13戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は藤岡康太騎手（2戦0勝）。17頭立ての14番人気で6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はスピードが落ちてしまい13着に終わった。

12月21日、中4週で迎えた14戦目は、C.スミヨン騎手を鞍上に迎えて、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 曇/良）に出走。18頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では持ち前のしぶとさで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったグランアレグリアにねじ伏せられて5馬身差の2着に敗北した。

6歳（2020年）

3月1日、中9週で迎えた15戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（6戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、2着となった。

6月21日、約3か月半の休み明けで迎えた16戦目は、G3の函館スプリントステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は藤岡康太騎手（3戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、4着に終わった。

8月30日、中9週で迎えた17戦目は、G3のキーンランドカップ（札幌芝1200m 小雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡康太騎手（4戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が悪くなり10着に敗れた。

11月29日、約3か月の休み明けで迎えた18戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、G3の京阪杯（阪神芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のカレンモエをクビ差振り切って2つ目の重賞タイトルを奪取した。

12月26日、中3週で迎えた19戦目は、団野大成騎手を鞍上に迎えて、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず9着に敗れた。

7歳（2021年）

10月30日、約10か月半の休養明けで迎えた20戦目は、鮫島克駿騎手を鞍上に迎えて、G2のMBS賞スワンステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は失速してしまい16着に敗れた。