ウィクトーリア（2016年生、母ブラックエンブレム）

ウィクトーリア（2016年3月27日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「勝利（ラテン語）、ローマ神話の勝利の女神。父名より連想」。毛色は鹿毛。種牡馬のヴィクトワールピサ（当時9歳）と交配したブラックエンブレムが12歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地3戦1勝。2019年のフローラステークス(牝G2)に勝利した他、2019年のオークス（優駿牝馬）(牝G1)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

シルクホースクラブにて総額2,800万円（5.6万×500口）で一口馬主が募集された。

小島茂之厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2018年）

7月22日、デビュー戦は岩田康誠騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（函館芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は462kg。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて楽々と抜け出し、最後は2着のクラサーヴィツァに3馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

9月1日、中5週で迎えた2戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の札幌2歳ステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。14頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では見せ場を作れず7着に敗れた。

11月18日、約2か月半の間隔を開けて迎えた3戦目は、牝馬限定2歳500万下の赤松賞（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で田辺裕信騎手（1戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには加われず5着に敗れた。

3歳（2019年）

2月24日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた4戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳500万下（中山芝1800m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。先陣を切る形となり、リードを2馬身以上確保して、緩やかなペースでレースを進める。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では異次元の末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のペレに2馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

4月21日、中7週で迎えた5戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のフローラステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のシャドウディーヴァをハナ差振り切って重賞ウィナーの称号を勝ち取った。

5月19日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦1勝）。18頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を繰り出し、4着に入った。

9月15日、約4か月の休養明けで迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で戸崎圭太騎手（2戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

2019年10月3日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。