アドバンスモア（1985年生、母メルシーブルー）

アドバンスモア（1985年3月26日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のサクラシンゲキ（当時8歳）と交配したメルシーブルーが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者は（有）三石ファーム。戦績は、中央平地35戦4勝2着5回、中央障害3戦0勝。1990年の京王杯スプリングカップ(G2)で3着に入った他、1989年のカブトヤマ記念(ハンデG3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

藤本冨良厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1987年）

9月19日、デビュー戦は増沢末夫騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中山芝1200m 外回り曇/重）に出走。馬体重は472kg。9頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。前に出て、ややハイペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、ユキノルックスに交わされて1馬身差の2着に敗北した。

10月3日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で増沢末夫騎手（1戦0勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。端を取り切り、かなりのハイペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のハネダオーに6馬身の差をつけて初白星を挙げた。

11月7日、中4週で迎えた3戦目は、嶋田功騎手を鞍上に迎えて、3歳400万下の白菊賞（東京芝1400m 曇/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は一杯になって5着に敗れた。

12月20日、中5週で迎えた4戦目は、3歳400万下の黒松賞（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は増沢末夫騎手（2戦1勝）。6頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、忙しいペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばしてすんなりと抜け出し、最後は2着のグレートプレーンズに3馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

3歳（1988年）

3月26日、約3か月の休み明けで迎えた5戦目は、3歳オープンの菜の花賞（東京芝1400m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で増沢末夫騎手（3戦2勝）。8頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。逃げる形となり、緩みのないペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきっちりと末脚を伸ばして、最後は2着のタチバナビゼンに3馬身半の差をつけて1着ゴールを果たした。

4月16日、中2週で迎えた6戦目は、3歳G3のクリスタルカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で増沢末夫騎手（4戦3勝）。12頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではいい脚を見せられず6着に敗れた。

5月29日、中5週で迎えた7戦目は、菅原泰夫騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。24頭立ての24番人気で大外24番ゲートからスタート。前に出て、後続を5馬身以上離して、ミドルペースでレースを引っ張る。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを18番手で通過。直線では末脚が振るわず24着に終わった。

11月20日、約6か月の休み明けで迎えた8戦目は、岩元市三騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。17頭立ての11番人気で7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では最後まで息が続かず16着に終わった。

12月18日、中3週で迎えた9戦目は、蛯名信広騎手を鞍上に迎えて、G3のCBC賞（中京芝1200m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。16頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が鈍り13着に終わった。

4歳（1989年）

1月20日、中4週で迎えた10戦目は、ニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り曇/不良）に出走。鞍上は増沢末夫騎手（5戦3勝）。9頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。先陣を切る形となり、少々速いペースでレースを進める。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを5番手で通過。最後は脚が止まってしまい9着に終わった。

3月19日、中7週で迎えた11戦目は、G2のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は菅原泰夫騎手（1戦0勝）。12頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、やや速いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚を失くしてしまい11着に敗れた。

4月16日、中3週で迎えた12戦目は、田面木博公騎手を鞍上に迎えて、谷川岳ステークス（新潟芝1600m 外回り曇/重）に54kgの軽斤量で出走。9頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではスパッとキレる脚を見せたが、アイビートウコウに交わされて1馬身半差の2着となった。

5月13日、中3週で迎えた13戦目は、武蔵野ステークス（東京ダート1600m 曇/不良）に54kgの軽斤量で出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で田面木博公騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で13番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では最後まで息が続かず16着に終わった。

6月3日、中2週で迎えた14戦目は、パラダイスステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は菅原泰夫騎手（2戦0勝）。10頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず7着に終わった。

7月15日、中5週で迎えた15戦目は、柴崎勇騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の弥彦特別（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では末脚が振るわず6着に敗れた。

8月12日、中3週で迎えた16戦目は、4歳以上900万下の月岡特別（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は蛯名信広騎手（1戦0勝）。17頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のガスティーホースをハナ差振り切って久々に白星を挙げた。

9月10日、中3週で迎えた17戦目は、ハンデG3の京王杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は菅原泰夫騎手（3戦0勝）。10頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではしぶとく脚を伸ばしたが、抜け出したマティリアルにクビ差届かず2着となった。

10月22日、中5週で迎えた18戦目は、ハンデG3のカブトヤマ記念（福島芝1800m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は田面木博公騎手（2戦0勝）。11頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では迫力のある伸び脚で猛進したが、伸びてきたモガミチャンピオン決め手に屈して半馬身差の2着となった。

12月3日、中5週で迎えた19戦目は、G3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は菅原泰夫騎手（4戦0勝）。13頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では末脚が続かず、4着に終わった。

5歳（1990年）

1月7日、中4週で迎えた20戦目は、ニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で菅原泰夫騎手（5戦0勝）。8頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前のタフさで最後まで敢闘したが、勝ったケープポイントに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

2月4日、中3週で迎えた21戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で菅原泰夫騎手（6戦0勝）。16頭立ての9番人気で大外16番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚を失くしてしまい13着に終わった。

3月24日、中6週で迎えた22戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのマーチステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に54kgの軽斤量で出走。12頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、3着に入った。

4月22日、中3週で迎えた23戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 小雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で的場均騎手（1戦0勝）。18頭立ての12番人気で10番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮し、3着に入り込んだ。

5月13日、中2週で迎えた24戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で的場均騎手（2戦0勝）。16頭立ての11番人気で13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では最後まで息が続かず16着に終わった。

9月29日、約4か月半の休み明けで迎えた25戦目は、オータムスプリントステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で的場均騎手（3戦0勝）。11頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走し、4着に入り込んだ。

10月21日、中2週で迎えた26戦目は、ハンデG3のカブトヤマ記念（福島芝1800m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は5戦連続で的場均騎手（4戦0勝）。16頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く13着に敗れた。

11月24日、中4週で迎えた27戦目は、キャピタルステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で的場均騎手（5戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

12月16日、中2週で迎えた28戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で的場均騎手（6戦0勝）。16頭立ての11番人気で12番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では余力が残っておらず16着に終わった。

6歳（1991年）

1月6日、中2週で迎えた29戦目は、ニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で的場均騎手（7戦0勝）。10頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は脚を失くしてしまい10着に終わった。

2月3日、中3週で迎えた30戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で的場均騎手（8戦0勝）。12頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず10着に終わった。

2月23日、中2週で迎えた31戦目は、アメジストステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で的場均騎手（9戦0勝）。11頭立ての8番人気で大外11番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、些か速いペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が鈍り11着に終わった。

3月23日、中3週で迎えた32戦目は、五十嵐久騎手を鞍上に迎えて、障害5歳以上未勝利（中山障害芝→ダート2700m 雨）に56kgの軽斤量で出走。12頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。11着に敗れた。

12月15日、約9か月の休み明けで迎えた33戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で五十嵐久騎手（1戦0勝）。16頭立ての16番人気で4番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では切れる脚を使えず14着に終わった。

12月21日、連闘で迎えた34戦目は、クリスマスステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で五十嵐久騎手（2戦0勝）。14頭立ての12番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では切れる脚を使えず13着に終わった。

7歳（1992年）

1月18日、中3週で迎えた35戦目は、ニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で五十嵐久騎手（3戦0勝）。12頭立ての12番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では切れる脚を使えず11着に終わった。

2月8日、中2週で迎えた36戦目は、障害5歳以上未勝利（東京障害芝→ダート3100m 曇）に56kgの軽斤量で出走。鞍上は5戦連続で五十嵐久騎手（4戦0勝）。8頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。3着に終わった。

3月7日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた37戦目は、アメジストステークス（中山芝1200m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は的場均騎手（10戦0勝）。13頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では決め手に欠いて11着に終わった。

3月29日、中2週で迎えた38戦目は、障害5歳以上未勝利（中山障害芝→ダート2700m 小雨）に出走。鞍上は五十嵐久騎手（5戦0勝）。13頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。10着に敗れた。