タイラントシチー（2000年生、母フジノワインカラー）

タイラントシチー（2000年4月3日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「圧制者＋冠名」。毛色は鹿毛。種牡馬のバブルガムフェロー（当時7歳）と交配したフジノワインカラーが8歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者はWing Farm。戦績は、中央平地24戦5勝2着7回。主な勝ち鞍は2004年の千葉テレビ杯(1000万下ハンデ)。

経歴

デビュー前

友駿ホースクラブ愛馬会にて総額1,800万円（3.6万×500口）で一口馬主が募集された。

田村康仁厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2003年）

2月1日、デビュー戦は村田一誠騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中山ダート1800m 晴/良）に出走。馬体重は468kg。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したメジロヘリテイジにアタマ差届かず2着に甘んじた。

2月16日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（中山ダート1800m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で村田一誠騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したカナエカイウンに3/4馬身届かず2着に敗北した。

3月9日、中2週で迎えた3戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中山ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したサウスオブワールドを捕まえ切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

6月22日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた4戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（福島ダート1700m 晴/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のターフブレードに2馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

11月2日、約4か月半の休み明けで迎えた5戦目は、3歳以上500万下（福島ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は村田一誠騎手（2戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったカオリノーブルに詰め切れず、5馬身差の2着に敗北した。

11月15日、中1週で迎えた6戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（東京ダート1600m 曇/良）に出走。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、目の覚めるような末脚を弾けさせて、最後は2着のフジデトリアーノに1馬身の差をつけて圧倒的人気に応えた。

4歳（2004年）

3月13日、約4か月の休み明けで迎えた7戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、途轍もない末脚を弾けさせて、最後は2着のヒノデダイドウに1馬身3/4の差をつけて先頭ゴールを果たした。

4月3日、中2週で迎えた8戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の韓国馬事会杯（中山ダート1800m 晴/稍重）に出走。11頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではいい脚を見せられず7着に敗れた。

7月4日、約3か月の休養明けで迎えた9戦目は、3歳以上1000万下の恵山特別（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

7月17日、中1週で迎えた10戦目は、3歳以上1000万下の駒場特別（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（2戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではもうひと伸びが足りず、3着に終わった。

10月23日、約3か月半の休養明けで迎えた11戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下（京都ダート1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、伸びてきたエーピーフラッシュ決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

12月12日、中6週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の千葉テレビ杯（中山ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（3戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のタイキエニグマを半馬身振り切って勝利を手中に収めた。

5歳（2005年）

2月6日、中7週で迎えた13戦目は、4歳以上1000万下（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（1戦0勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、豪快な末脚を炸裂させて、最後は2着のビッグドンに1馬身の差をつけてファンの期待に応えた。

4月2日、中7週で迎えた14戦目は、4歳以上1600万下の韓国馬事会杯（中山ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（4戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では根気強くタフに走り抜いたが、勝ったハギノベルテンポにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

5月7日、中4週で迎えた15戦目は、4歳以上1600万下の上賀茂ステークス（京都ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（5戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では伸びが劣勢になり7着に敗れた。

12月11日、約7か月半の休み明けで迎えた16戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の摩耶ステークス（阪神ダート1800m 曇/良）に出走。16頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では脚が残っておらず8着に敗れた。

12月25日、中1週で迎えた17戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の2005フェアウェルステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走したが、5着に終わった。

6歳（2006年）

1月7日、中1週で迎えた18戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下のアレキサンドライトステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、タガノゲルニカに交わされて2馬身差の2着となった。

3月12日、中8週で迎えた19戦目は、4歳以上1600万下の甲南ステークス（阪神ダート1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（2戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では伸びが甘くなり、4着に終わった。

4月1日、中2週で迎えた20戦目は、4歳以上1600万下の韓国馬事会杯（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（6戦2勝）。14頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は脚色が鈍り7着に敗れた。

5月14日、中5週で迎えた21戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の丹沢ステークス（東京ダート2100m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（7戦2勝）。11頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではもうワンパンチ足りず、4着に終わった。

6月24日、中5週で迎えた22戦目は、3歳以上1600万下の安達太良ステークス（福島ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は中舘英二騎手（1戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後はバテてしまい11着に敗れた。

7歳（2007年）

6月9日、約11か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた23戦目は、松田大作騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のホンコンジョッキークラブトロフィー（中京ダート1700m 雨/不良）に出走。16頭立ての11番人気で大外16番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後は脚勢が悪くなり15着に終わった。

7月14日、中4週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた24戦目は、小林淳一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の越後ステークス（新潟ダート1200m 曇/稍重）に出走。15頭立ての13番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位争いには加われず8着に終わった。