スピードワールド（1994年生、母Gray Tab）

スピードワールド（1994年5月7日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬、種牡馬。毛色は芦毛。種牡馬のWoodman（当時11歳）と交配したGray Tabが13歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地21戦4勝2着1回。1997年の安田記念(G1)で3着に入った他、1997年の毎日王冠(G2)で3着に入る活躍をした。その他にも重賞1勝を挙げた。

経歴

デビュー前

小西一男厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1996年）

10月12日、デビュー戦は的場均騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京芝1400m 曇/良）に出走。馬体重は476kg。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のマチカネレダに4馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

11月17日、中4週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた2戦目は、橋本広喜騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の府中3歳ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。13頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位には食い込めず5着に敗れた。

12月15日、中3週で迎えた3戦目は、3歳500万下のひいらぎ賞（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は的場均騎手（1戦1勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線に入ると、前で粘るダッシュゴージャスを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて圧倒的人気に応えた。

3歳（1997年）

1月7日、中2週で迎えた4戦目は、3歳G3の京成杯（中山芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で的場均騎手（2戦2勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のスルーオグリーンに6馬身の差をつけて重賞ウィナーの称号を手に入れた。

3月8日、中8週で迎えた5戦目は、3歳オープンのクロッカスステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で的場均騎手（3戦3勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のナイトシーカーに1馬身3/4の差をつけて断然の支持に応えた。

6月8日、約3か月の休み明けで迎えた6戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では切れ味鋭い末脚を繰り出したが、3着に終わった。

10月5日、約4か月の休み明けで迎えた7戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は的場均騎手（4戦4勝）。9頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

11月16日、中5週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた8戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線ではイマイチ伸び切れず12着に敗れた。

12月20日、中4週で迎えた9戦目は、クリスマスステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では息の長い末脚を発揮したが、4着に終わった。

4歳（1998年）

6月14日、約6か月の休み明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた10戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 雨/不良）に出走。17頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを12番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず12着に敗れた。

7月19日、中4週で馬体重を前走から14kg戻して迎えた11戦目は、大塚栄三郎騎手を鞍上に迎えて、朱鷺ステークス（新潟芝1400m 晴/良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では余力が残っておらず10着に敗れた。

10月17日、約3か月の休み明けで迎えた12戦目は、オーロカップ（東京芝1400m 雨/不良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（1戦0勝）。8頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、勝ったシンボリフェザードに詰め切れず、1馬身半差の2着となった。

11月28日、中5週で迎えた13戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（2戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり9着に敗れた。

5歳（1999年）

6月5日、約6か月半の休み明けで迎えた14戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は的場均騎手（5戦4勝）。18頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では末脚にキレが無く13着に敗れた。

7月18日、中5週で迎えた15戦目は、ハンデ戦でオープンの朱鷺ステークス（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で的場均騎手（6戦4勝）。13頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位争いには参加できず5着に敗れた。

8月8日、中2週で迎えた16戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で的場均騎手（7戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では切れ味光る末脚を繰り出したが、3着に終わった。

9月12日、中4週で迎えた17戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で的場均騎手（8戦4勝）。15頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では天稟のガッツでゴールまで力走したが、5着に終わった。

10月3日、中2週で迎えた18戦目は、G3のセントウルステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で的場均騎手（9戦4勝）。13頭立ての3番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では末脚にキレが無く10着に敗れた。

10月23日、中2週で迎えた19戦目は、神無月ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は6戦連続で的場均騎手（10戦4勝）。16頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には割り込めず6着に敗れた。

6歳（2000年）

11月4日、約12か月半の休み明けで迎えた20戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、カシオペアステークス（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではスパッと切れる脚を使えず6着に敗れた。

11月19日、中1週で迎えた21戦目は、勝浦正樹騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのオーロカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。17頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では末脚が冴えず11着に敗れた。