ブルーメンブラット（2003年生、母マイワイルドフラワー）

ブルーメンブラット（2003年2月20日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「花びら（独）。母名より連想」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のアドマイヤベガ（当時7歳）と交配したマイワイルドフラワーが18歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地24戦8勝2着5回。2008年のマイルチャンピオンシップ(G1)に勝利した他、2008年のヴィクトリアマイル(牝G1)で3着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額1,800万円（4.5万×400口）で一口馬主が募集された。

安藤正敏厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2006年）

1月15日、デビュー戦は小牧太騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（京都芝1600m 晴/稍重）に出走。馬体重は468kg。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線では矢のように急駛したが、抜け出したマヤラブハートを差し切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

1月28日、中1週で迎えた2戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（京都ダート1800m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。主導権を握り、非常に緩いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のヤマニンリュクスに4馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

2月19日、中2週で迎えた3戦目は、川島信二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳500万下（京都ダート1400m 曇/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。主導権を奪い、若干速いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の強靭な心肺能力でしぶとく走り抜いたが、ツルミトゥインクルにアタマ差交わされて2着に甘んじた。

3月18日、中3週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G3のフラワーカップ（中山芝1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で川島信二騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張り、3着に入った。

4月9日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳オープンの忘れな草賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で川島信二騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、勝ったニシノフジムスメにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

5月7日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳500万下の矢車賞（京都芝1800m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で川島信二騎手（3戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のワイキューブに6馬身の差をつけて順当に勝利した。

5月21日、中1週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で川島信二騎手（4戦1勝）。18頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず9着に敗れた。

8月13日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から14kg増やして迎えた8戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で川島信二騎手（5戦1勝）。14頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではじりじりとしか伸びず6着に敗れた。

9月3日、中2週で迎えた9戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下の大倉山特別（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で川島信二騎手（6戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のアドマイヤドレスに2馬身の差をつけて3勝目を挙げた。

10月15日、中5週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で川島信二騎手（7戦2勝）。18頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず8着に敗れた。

11月11日、中3週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた11戦目は、牝馬限定の3歳以上1600万下のユートピアステークス（東京芝1600m 雨/稍重）に出走。鞍上は9戦連続で川島信二騎手（8戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では切れ味光る末脚を発揮したが、3着に終わった。

12月2日、中2週で迎えた12戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の2006ゴールデンホイップトロフィー（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたエイシンドーバー決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

4歳（2007年）

1月20日、中6週で迎えた13戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の石清水ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は川島信二騎手（9戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

2月18日、中3週で迎えた14戦目は、牝馬限定の4歳以上1600万下の斑鳩ステークス（京都芝1400m 外回り曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で川島信二騎手（10戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始4番手を追走。直線では鮮やかな末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のマルターズホビーをクビ差振り切って4勝目を収める

4月7日、中6週で迎えた15戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 小雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で川島信二騎手（11戦3勝）。10頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい5着に敗れた。

5月13日、中4週で迎えた16戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で川島信二騎手（12戦3勝）。18頭立ての15番人気で12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びを欠き8着に終わった。

10月21日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた17戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の白秋ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、圧倒的な末脚を爆発させて、最後は2着のサンクスアロットに2馬身半の差をつけて久々の一戦をモノにした。

11月11日、中2週で迎えた18戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのオーロカップ（東京芝1400m 曇/稍重）に出走。17頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では圧倒的な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のシンボリグランを半馬身振り切って先頭ゴールを果たした。

12月16日、中4週で迎えた19戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての5番人気で16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を繰り出し、3着に入った。

5歳（2008年）

2月3日、中6週で迎えた20戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り曇/重）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

4月12日、中9週で迎えた21戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は後藤浩輝騎手（1戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では卓出した伸び脚で急追したが、抜け出したエイジアンウインズにクビ差届かず2着に甘んじた。

5月18日、中4週で迎えた22戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で後藤浩輝騎手（2戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では超凡な末脚を繰り出したが、3着に終わった。

10月19日、約5か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた23戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は吉田豊騎手（1戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて16番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のカワカミプリンセスを半馬身振り切って待望の重賞初制覇を果たした。

11月23日、中4週で馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた24戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（2戦2勝）。18頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のスーパーホーネットを3/4馬身振り切って下半期マイル王の称号を獲得した。