エイジアンウインズ（2004年生、母サクラサクⅡ）

エイジアンウインズ（2004年3月28日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「アジアの風」。毛色は鹿毛。種牡馬のフジキセキ（当時12歳）と交配したサクラサクⅡが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地11戦6勝2着2回。2008年のヴィクトリアマイル(牝G1)に勝利した他、2008年の阪神牝馬ステークス(牝G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、社台ファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、太田美實によって1,890万円で落札された。

藤原英昭厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2006年）

12月3日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。馬体重は478kg。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚色がやや衰え、3着に終わった。

12月24日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた2戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の2歳未勝利（阪神ダート1400m 曇/良）に出走。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて14番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のヤマニンプロローグに5馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

3歳（2007年）

1月21日、中3週で迎えた3戦目は、牝馬限定3歳500万下の若菜賞（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、些か速いペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと押しが足りず、3着に終わった。

3月17日、中7週で迎えた4戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳500万下（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の粘りで持ち堪えて、最後は2着のトーワスキャットに1馬身1/4の差をつけて断然の支持に応えた。

10月27日、約7か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた5戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下（京都ダート1400m 小雨/稍重）に出走。鞍上は福永祐一騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は一杯になって9着に敗れた。

11月18日、中2週で迎えた6戦目は、3歳以上1000万下の宝ケ池特別（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上はC.ルメール騎手（2戦1勝）。17頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では一際目立つ伸びを見せたが、勝ったシャイナムスメにねじ伏せられてクビ差の2着に惜敗した。

12月1日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた7戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下の鳥羽特別（中京芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では驚異的な末脚を炸裂させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のスプリングタピアンに1馬身3/4の差をつけて1着ゴールを果たした。

4歳（2008年）

3月1日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から16kg戻して迎えた8戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の韓国馬事会杯（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前の豊富なスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったウエスタンビーナスに詰め切れず、3馬身差の2着に敗北した。

3月30日、中3週で迎えた9戦目は、鮫島良太騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の心斎橋ステークス（阪神芝1400m 小雨/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のマイネルポライトを半馬身振り切って制した。

4月12日、中1週で迎えた10戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で鮫島良太騎手（1戦1勝）。15頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐいぐいと末脚を伸ばして、最後は2着のブルーメンブラットをクビ差振り切って重賞初挑戦初制覇を果たした。

5月18日、中4週で迎えた11戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では別次元の末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のウオッカを3/4馬身振り切ってマイル女王の称号を獲得した。