デルタブルース（2001年生、母ディクシースプラッシュ）

デルタブルース（2001年5月3日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「ミシシッピ川河口を起源とする荒々しいブルース」。2004年にJRA賞最優秀父内国産馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のダンスインザダーク（当時8歳）と交配したディクシースプラッシュが14歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地29戦5勝2着2回、地方1戦0勝、海外2戦1勝。2006年のメルボルンカップ(豪・ハンデG1)に勝利した他、2004年の菊花賞(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額2,400万円（60万×40口）で一口馬主が募集された。

角居勝彦厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2003年）

11月29日、デビュー戦は武幸四郎騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1600m 小雨/重）に出走。馬体重は518kg。14頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では上がり1位タイの末脚を繰り出したが上位争いには参加できず7着に敗れた。

12月6日、連闘で迎えた2戦目は、C.スミヨン騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神芝2000m 小雨/良）に出走。11頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。先頭に立ち、落ち着いたペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では迫力十分の伸びを見せたが、ピエナオンリーワンに半馬身交わされて2着となった。

3歳（2004年）

1月17日、中5週で迎えた3戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（小倉芝2000m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、抜け出したマイネルディグノを捕まえ切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

1月25日、連闘で迎えた4戦目は、3歳未勝利（小倉芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は武幸四郎騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

2月8日、中1週で迎えた5戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の梅花賞（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではもうひとつ伸びを欠き、4着に終わった。

4月17日、中9週で迎えた6戦目は、3歳未勝利（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は武幸四郎騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では猛烈な末脚を爆発させて、最後は2着のグラスハンターを半馬身振り切って初勝利を挙げた。

5月1日、中1週で迎えた7戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の青葉賞（東京芝2400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。17頭立ての13番人気で15番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では決め手に欠いて13着に終わった。

5月23日、中2週で迎えた8戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（東京芝2400m 曇/稍重）に出走。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るマイネルガストを上がり2位タイの末脚でアタマ差だけ差し切って断トツの支持に応えた。

9月20日、約4か月の休み明けで迎えた9戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の兵庫特別（阪神芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は後藤浩輝騎手（1戦0勝）。8頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びが鈍く5着に敗れた。

10月2日、中1週で迎えた10戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の九十九里特別（中山芝2500m 晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るユーワキングストンを上がり1位タイの末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて人気に違わぬ実力を証明した。

10月24日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた11戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は岩田康誠騎手（1戦0勝）。18頭立ての8番人気で大外18番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の走りで粘り込んで、最後は2着のホオキパウェーブに1馬身1/4の差をつけて最後の一冠を勝ち取った。

11月28日、中4週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた12戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（1戦1勝）。16頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではキレのある末脚を繰り出し、3着に入った。

12月26日、中3週で馬体重を前走から18kg戻して迎えた13戦目は、D.ボニヤ騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。15頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では末脚を持続できず、5着に終わった。

4歳（2005年）

11月6日、約10か月半の休み明けで迎えた14戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 雨/良）に59kgの斤量を背負って出走。18頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、最後はビッグゴールドと並んで5着同着となった。

12月3日、中3週で迎えた15戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でO.ペリエ騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では一気に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のエルノヴァをアタマ差振り切って2つ目の重賞タイトルを獲得した。

12月25日、中2週で迎えた16戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続でO.ペリエ騎手（2戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず11着に敗れた。

5歳（2006年）

2月18日、中7週で迎えた17戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続でO.ペリエ騎手（3戦1勝）。10頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では今一つ伸び切れず5着に敗れた。

3月19日、中3週で迎えた18戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/稍重）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（2戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなりのハイペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の負けじ魂を発揮してゴールまで力走したが、3着に終わった。

4月30日、中5週で迎えた19戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（3戦1勝）。17頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず10着に敗れた。

10月21日、N.ローウィラー騎手を鞍上に迎えて、ハンデG1のコーフィールドカップ（オーストラリア・コーフィールド芝2400m）に出走。18頭立ての17番ゲートからスタート。3着に終わった。

11月7日、ハンデG1のメルボルンカップ（オーストラリア・フレミントン芝3200m）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（4戦1勝）。23頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。最後は、2着のポップロックを短アタマ差制して2つ目のG1タイトルをつかんだ。

12月24日、中6週で迎えた22戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（5戦2勝）。14頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では伸びあぐねて6着に終わった。

6歳（2007年）

3月18日、約3か月の間隔を開けて迎えた23戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（6戦2勝）。11頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、4着に終わった。

4月29日、中5週で迎えた24戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岩田康誠騎手（7戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。最後は減速してしまい12着に敗れた。

10月7日、約5か月半の休養明けで迎えた25戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。10頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。ハナを切る恰好となり、極端なスローペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はタレてしまい5着に敗れた。

10月28日、中2週で迎えた26戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず12着に終わった。

11月25日、中3週で迎えた27戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（2戦0勝）。18頭立ての14番人気で大外18番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して4番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸び、5着を確保した。

12月23日、中3週で迎えた28戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で川田将雅騎手（3戦0勝）。15頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では末脚に勢いがなく12着に終わった。

12月29日、連闘で迎えた29戦目は、Jpn1の東京大賞典（大井ダート2000m 曇/不良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は岩田康誠騎手（8戦2勝）。15頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では脚を伸ばせず12着に敗れた。

8歳（2009年）

3月22日、約15か月の休養明けで迎えた30戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 雨/重）に出走。鞍上は川田将雅騎手（4戦0勝）。12頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚を伸ばせず6着に終わった。

5月3日、中5週で迎えた31戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（9戦2勝）。18頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では決め手に欠いて10着に終わった。

5月31日、中3週で迎えた32戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（10戦2勝）。18頭立ての14番人気で10番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。最後は垂れてしまい16着に終わった。