エルノヴァ（1999年生、母シンコウエルメス）
Er Nova
1999.02.17
エルノヴァ（1999年2月17日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時13歳）と交配したシンコウエルメスが7歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（有）シンコーファーム。戦績は、中央平地33戦5勝2着11回。2005年のステイヤーズステークス(G2)で2着に入った他、2004年のエリザベス女王杯(牝G1)で3着に入るなどの活躍をした。
経歴
デビュー前
15歳のとき、市川義美から「ジェイエス繁殖馬セールサラブレッド繁殖牝馬」に上場され、コスモヴューファームによって1,296万円で落札された。
藤沢和雄厩舎（美浦）へ入厩。
2歳（2001年）
11月3日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（東京芝1400m 曇/良）に出走。馬体重は466kg。18頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では上がり4位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず15着に敗れた。
11月24日、中2週で迎えた2戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の2歳新馬（東京芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには加われず9着に敗れた。
3歳（2002年）
8月18日、約9か月の休養明けで迎えた3戦目は、青木芳之騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。13頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では見所を作れず6着に敗れた。
9月8日、中2週で迎えた4戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。13頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには加われず7着に敗れた。
9月14日、連闘で迎えた5戦目は、3歳未勝利（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で北村宏司騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したミスズアサシーにアタマ差届かず2着に惜敗した。
9月28日、中1週で迎えた6戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（札幌ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で北村宏司騎手（2戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。最後は、2着のクインアローに半馬身の差をつけて1位に入線したが、その後失格となった。
10月13日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた7戦目は、古川吉洋騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（福島ダート1700m 晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず5着に敗れた。
4歳（2003年）
4月27日、約6か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg戻して迎えた8戦目は、4歳以上500万下の浄土平特別（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は北村宏司騎手（3戦0勝）。16頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛追したが、抜け出したロングユウシャを捕まえ切れず、1馬身差の2着となった。
5月10日、中1週で迎えた9戦目は、4歳以上500万下の荒川峡特別（新潟芝2400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で北村宏司騎手（4戦0勝）。11頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では目を引く伸びを見せたが、伸びてきたメイショウダイチ決め手に屈して半馬身差の2着となった。
5月24日、中1週で迎えた10戦目は、4歳以上500万下の糸魚川特別（新潟芝2000m 外回り 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で北村宏司騎手（5戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では速い脚を使えず6着に敗れた。
6月22日、中3週で迎えた11戦目は、K.デザーモ騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（函館芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で急追したが、抜け出したスローバラードに半馬身届かず2着に敗北した。
6月29日、連闘で迎えた12戦目は、3歳以上500万下の湯川特別（函館芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は北村宏司騎手（6戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で猛追したが、勝ったワイルドスナイパーに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。
8月2日、中4週で迎えた13戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（函館芝2000m 雨/稍重）に出走。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のアグネスポイントに1馬身半の差をつけて待望の初勝利を挙げた。
8月30日、中3週で迎えた14戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上はK.デザーモ騎手（1戦0勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったスズカララバイに詰め切れず、3馬身半差の2着に敗北した。
9月13日、中1週で迎えた15戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（中山芝2000m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のキングフッドに1馬身半の差をつけてファンの支持に応えた。
10月11日、中3週で迎えた16戦目は、3歳以上500万下（東京芝2300m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦1勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて15番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のダイワフロリダに4馬身の差をつけて断然の支持に応えた。
11月15日、中4週で迎えた17戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の晩秋特別（東京芝2400m 曇/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で猛追したが、抜け出したウインジェネラーレにハナ差届かず2着に甘んじた。
5歳（2004年）
4月24日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた18戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の秩父特別（東京芝2000m 曇/良）に出走。6頭立ての2番人気で2番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のインパルスシチーに1馬身3/4の差をつけて久方ぶりの実戦をモノにした。
5月30日、中4週で迎えた19戦目は、D.オリヴァー騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1000万下の青嵐賞（東京芝2400m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では稲妻の如き末脚を繰り出したが、3着に終わった。
6月12日、中1週で迎えた20戦目は、4歳以上1000万下の稲村ヶ崎特別（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続でD.オリヴァー騎手（1戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で猛追したが、抜け出したメジロマントルを差し切れず、2馬身差の2着に敗北した。
7月31日、中6週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた21戦目は、D.ホワイト騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下のHTB杯（函館芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のアルカネットを半馬身振り切って5勝目を奪取した。
8月15日、中1週で迎えた22戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続でD.ホワイト騎手（1戦1勝）。13頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では弾けるような伸び脚で急追したが、逃げるオースミハルカにクビ差届かず2着となった。
10月17日、中8週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた23戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は北村宏司騎手（7戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。
11月14日、中3週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた24戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上はO.ペリエ騎手（1戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて17番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を繰り出したが、3着に終わった。
11月28日、中1週で迎えた25戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。16頭立ての13番人気で8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では上がり4位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず8着に終わった。
6歳（2005年）
4月9日、約4か月半の休み明けで迎えた26戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの大阪―ハンブルクカップ（阪神芝2500m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位には届かず5着に敗れた。
4月24日、中1週で迎えた27戦目は、ハンデ戦でオープンのメトロポリタンステークス（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上はK.デザーモ騎手（2戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、勝ったキーボランチにねじ伏せられてハナ差の2着に甘んじた。
5月21日、中3週で迎えた28戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でK.デザーモ騎手（3戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では息の長い末脚を披露したが、4着に終わった。
8月14日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg減らして迎えた29戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は北村宏司騎手（8戦0勝）。14頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、5着に終わった。
9月25日、中5週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた30戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り 曇/稍重）に出走。鞍上は田中勝春騎手（1戦1勝）。10頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。
11月13日、中6週で迎えた31戦目は、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では速い脚を使えず6着に敗れた。
12月3日、中2週で迎えた32戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周 晴/良）に出走。鞍上はK.デザーモ騎手（4戦0勝）。11頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で猛追したが、抜け出したデルタブルースにアタマ差届かず2着に惜敗した。
7歳（2006年）
1月15日、中5週で迎えた33戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り 晴/稍重）に出走。12頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では伸びを欠き10着に敗れた。