ビッグウルフ（2000年生、母ビッグモンロー）

ビッグウルフ（2000年5月12日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋狼」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のアフリート（当時16歳）と交配したビッグモンローが7歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）田淵牧場。戦績は、中央平地19戦4勝2着1回、地方10戦3勝2着2回。2003年のジャパンダートダービー(G1)に勝利した他、2003年のダービーグランプリ(G1)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

中尾正厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2002年）

11月30日、デビュー戦は蛯名正義騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神ダート1400m 曇/良）に出走。馬体重は430kg。9頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るノースファイターを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

12月15日、中1週で迎えた2戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では物凄い伸び脚で猛追したが、抜け出したサカラートにクビ差届かず2着に惜敗した。

3歳（2003年）

1月11日、中3週で迎えた3戦目は、3歳500万下の飛梅賞（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武幸四郎騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のトムミラクルに7馬身の差をつけて2勝目を手に入れた。

2月16日、中4週で迎えた4戦目は、D.ボニヤ騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のきさらぎ賞（京都芝1800m 外回り曇/重）に出走。芝レース及び重賞競走への出走は初となった。14頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では鋭い脚を使えず6着に敗れた。

2月23日、連闘で迎えた5戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのヒヤシンスステークス（中山ダート1800m 曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。7頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のハツラツに9馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

4月6日、中5週で迎えた6戦目は、3歳オープンの伏竜ステークス（中山ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（1戦1勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のテイエムガルチオーに1馬身半の差をつけて断トツ人気に応えた。

4月30日、中2週で迎えた7戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の兵庫チャンピオンシップ（園田ダート1870m 曇/不良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。直線では一完歩ずつ前との差を詰めて先頭をうかがい、最後は2着のジャズアップを3/4馬身振り切って3連勝で重賞ウィナーの称号を掴み取った。

6月7日、中4週で迎えた8戦目は、3歳G3のユニコーンステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（2戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には割り込めず6着に敗れた。

6月18日、中1週で迎えた9戦目は、3歳G3の名古屋優駿（名古屋ダート1900m 雨/不良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。最後は、2着のタマモリッチに3馬身の差をつけて重賞2勝目をマークした。

7月8日、中2週で迎えた10戦目は、3歳G1のジャパンダートダービー（大井ダート2000m 曇/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のユートピアをハナ差振り切ってG1初挑戦初制覇を成し遂げた。

9月23日、約2か月半の間隔を開けて迎えた11戦目は、3歳G1のダービーグランプリ（盛岡ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（3戦3勝）。14頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったユートピアに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

11月29日、中9週で迎えた12戦目は、G1のジャパンカップダート（東京ダート2100m 雨/不良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では伸びあぐねて13着に敗れた。

12月14日、中1週で迎えた13戦目は、ハンデG3の鳴尾記念（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は武幸四郎騎手（2戦1勝）。16頭立ての13番人気で10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを14番手で通過。直線では見せ場なく16着に終わった。

12月29日、中1週で迎えた14戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（2戦1勝）。16頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では脚が残っておらず6着に敗れた。

4歳（2004年）

6月12日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた15戦目は、ハンデ戦でオープンのブリリアントステークス（東京ダート2100m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（3戦1勝）。14頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走し、3着に入った。

6月30日、中2週で迎えた16戦目は、G1の帝王賞GI（大井ダート2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（4戦1勝）。10頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、3着に入り込んだ。

8月1日、中4週で迎えた17戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのKBC杯（小倉ダート1700m 曇/不良）に出走。8頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず6着に敗れた。

9月18日、中6週で迎えた18戦目は、ハンデ戦でオープンのペルセウスステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（5戦1勝）。10頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線ではいい脚を見せられず4着に敗れた。

10月11日、中2週で迎えた19戦目は、板垣吉則騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ南部杯（盛岡ダート1600m 曇/稍重）に出走。12頭立ての5番人気で大外12番ゲートからスタート。でレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、3着に入った。

12月25日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた20戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、ベテルギウスステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。12頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では目立つような脚を使えず7着に敗れた。

5歳（2005年）

1月5日、中1週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた21戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての15番人気で大外15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では見せ場を作れず15着に終わった。

1月23日、中2週で馬体重を前走から14kg戻して迎えた22戦目は、石橋守騎手を鞍上に迎えて、G3の平安ステークス（京都ダート1800m 曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。16頭立ての14番人気で8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず9着に終わった。

3月6日、中5週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた23戦目は、ハンデ戦でオープンの仁川ステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で石橋守騎手（1戦0勝）。16頭立ての9番人気で10番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではじりじりとしか伸びず9着に終わった。

3月27日、中2週で迎えた24戦目は、木幡初広騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての14番人気で10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず6着に終わった。

4月24日、中3週で迎えた25戦目は、G3のアンタレスステークス（京都ダート1800m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は石橋守騎手（2戦0勝）。16頭立ての16番人気で4番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では脚が上がってしまい14着に終わった。

5月8日、中1週で迎えた26戦目は、ハンデ戦でオープンのサウジアラビアロイヤルカップ（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（1戦0勝）。16頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を繰り出したが上位争いには参加できず11着に終わった。

10月13日、約5か月半の休み明けで迎えた27戦目は、大山真吾騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦のさぎ草特別（園田ダート1870m 晴/稍重）に59kgの斤量を背負って出走。8頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、抜け出したロードバクシンを捕まえ切れず、半馬身差の2着に敗北した。

11月10日、中3週で迎えた28戦目は、加古川くつした特別（園田ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で大山真吾騎手（1戦0勝）。9頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始5番手を追走。直線では上がり0位の末脚を繰り出したが上位争いには加われず5着に敗れた。

12月1日、中2週で迎えた29戦目は、木村健騎手を鞍上に迎えて、地方重賞の園田金盃（園田ダート2400m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。競走中止となった。