ダイヤモンドビコー（1998年生、母ステラマドリッド）

ダイヤモンドビコー（1998年5月25日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。2002年にJRA賞最優秀4歳以上牝馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時12歳）と交配したステラマドリッドが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地23戦7勝2着5回。2002年のエリザベス女王杯(牝G1)で2着に入った他、2002年の阪神牝馬ステークス(牝G2)に勝利するなど、重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、社台ファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、ティーエムインターナショナルによって1億8,375万円で落札された。

藤沢和雄厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2000年）

10月7日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は438kg。17頭立ての圧倒的1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

10月28日、中2週で迎えた2戦目は、牝馬限定の3歳新馬（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦0勝）。17頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではぐいぐいと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のシンコウベルデを半馬身振り切って初勝利を挙げた。

11月19日、中2週で迎えた3戦目は、牝馬限定3歳500万下の赤松賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。逃げる恰好となり、ややスローペースでレースを牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚色がやや衰え、4着に終わった。

12月17日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた4戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G3のフェアリーステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではジリジリとしか伸びず6着に敗れた。

3歳（2001年）

4月22日、約4か月の休養明けで迎えた5戦目は、牝馬限定の3歳500万下（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（3戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では目を引く伸び脚で猛追したが、抜け出したサマーキャンドルに3/4馬身届かず2着に敗北した。

5月6日、中1週で迎えた6戦目は、3歳500万下の若鮎賞（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（4戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線に入ると、前で粘るナイキアカデミーを次元の違う末脚でハナ差だけ差し切って1着ゴールを果たした。

6月3日、中3週で迎えた7戦目は、K.デザーモ騎手を鞍上に迎えて、3歳900万下のエーデルワイスステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして、最後は2着のトレジャーを3/4馬身振り切って3勝目を手中に収めた。

8月12日、中9週で迎えた8戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（5戦2勝）。11頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味のタフネスで最後まで奮闘したが、勝ったヤマカツスズランに詰め切れず、3馬身差の2着となった。

9月16日、中4週で迎えた9戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。11頭立ての3番人気で大外11番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではきっちりと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のローズバドを3/4馬身振り切って初の重賞タイトルを奪取した。

12月16日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた10戦目は、K.ファロン騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚がパッとせず6着に敗れた。

4歳（2002年）

1月27日、中5週で迎えた11戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り晴/重）に出走。鞍上は2戦連続でK.ファロン騎手（1戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では一際目立つ伸びを見せたが、伸びてきたビハインドザマスク決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

3月9日、中5週で迎えた12戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のティコティコタックに5馬身の差をつけて重賞2勝目をマークした。

5月12日、中8週で迎えた13戦目は、鹿戸雄一騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り曇/稍重）に出走。15頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では末脚に勢いがなく7着に敗れた。

6月9日、中3週で迎えた14戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（6戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では脚が上がってしまい10着に敗れた。

8月11日、中8週で迎えた15戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（7戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、抜け出したミツワトップレディにハナ差届かず2着に甘んじた。

10月13日、中8週で迎えた16戦目は、加藤和宏騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、一完歩ずつ着実に末脚を伸ばして、最後は2着のジェミードレスに1馬身半の差をつけて3つ目の重賞タイトルをつかんだ。

11月10日、中3週で迎えた17戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上はO.ペリエ騎手（1戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では見事な伸び脚で猛追したが、勝ったファインモーションに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

12月15日、中4週で迎えた18戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でO.ペリエ騎手（2戦1勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では一歩一歩着実に差を詰めて、最後は2着のオースミコスモを半馬身振り切って4つ目の重賞タイトルをつかんだ。

5歳（2003年）

5月31日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた19戦目は、G2の金鯱賞（中京芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上はK.デザーモ騎手（1戦1勝）。14頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では目立つような脚を使えず8着に終わった。

7月27日、中7週で馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた20戦目は、古川吉洋騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 晴/良）に出走。15頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では伸びが鈍く11着に敗れた。

8月17日、中2週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた21戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に牝馬ながら58kgの斤量を背負って出走。鞍上は松永幹夫騎手（1戦1勝）。11頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと押しが足りず、4着に終わった。

9月28日、中5週で馬体重を前走からさらに10kg減らして迎えた22戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。10頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず6着に敗れた。

11月16日、中6週で迎えた23戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上はO.ペリエ騎手（3戦2勝）。15頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位争いには加われず6着に敗れた。