エルウェーウィン（1990年生、母Rustic Lace）

エルウェーウィン（1990年2月24日）は、アイルランドで生まれ、日本で調教された競走馬、種牡馬。1992年にJRA賞最優秀2歳牡馬を受賞した。毛色は黒鹿毛。種牡馬のCaerleon（当時10歳）と交配したRustic Laceが10歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地40戦5勝2着2回。1992年の朝日杯3歳ステークス(G1)に勝利した他、1996年のアルゼンチン共和国杯(ハンデG2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

坪憲章厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1992年）

10月18日、デビュー戦は岸滋彦騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は426kg。10頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のマルカカルメンをハナ差振り切って初勝利を挙げた。

11月22日、中4週で迎えた2戦目は、2歳オープンの京都3歳ステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（1戦1勝）。8頭立ての圧倒的2番人気に推されて5番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。最後はマルカツオウジャと並んで1着同着となった。

12月13日、中2週で迎えた3戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、2歳G1の朝日杯3歳ステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のビワハヤヒデをハナ差振り切ってG1初挑戦初制覇を成し遂げた。

3歳（1993年）

11月28日、約11か月半の休養明けで迎えた4戦目は、トパーズステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（1戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線ではビュッと切れる脚で猛追したが、抜け出したトーワナゴンにハナ差届かず2着に甘んじた。

12月26日、中3週で迎えた5戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で南井克巳騎手（2戦1勝）。14頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを14番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず13着に終わった。

4歳（1994年）

1月30日、中4週で迎えた6戦目は、関門橋ステークス（小倉芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（2戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では末脚にキレが無く8着に敗れた。

3月6日、中4週で迎えた7戦目は、G2のマイラーズカップ（中京芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（3戦2勝）。11頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

12月11日、約9か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた8戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、ポートアイランドステークス（阪神芝1600m 雨/重）に出走。12頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり7着に敗れた。

12月25日、中1週で迎えた9戦目は、六甲ステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（4戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚勢がやや衰え、3着に終わった。

5歳（1995年）

1月8日、中1週で迎えた10戦目は、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（5戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには絡めず9着に敗れた。

1月29日、中2週で迎えた11戦目は、関門橋ステークス（小倉芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（6戦2勝）。9頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、3着に終わった。

3月5日、中4週で迎えた12戦目は、G2のマイラーズカップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（7戦2勝）。10頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

4月23日、中6週で迎えた13戦目は、谷川岳ステークス（福島芝1800m 小雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で岸滋彦騎手（8戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を披露したが、3着に終わった。

11月12日、約7か月の休養明けで迎えた14戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、富士ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。9頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では伸びあぐねて7着に敗れた。

11月26日、中1週で迎えた15戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、トパーズステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。10頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を繰り出したが、3着に終わった。

12月10日、中1週で迎えた16戦目は、ポートアイランドステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（9戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では速い脚を使えず10着に敗れた。

6歳（1996年）

1月7日、中3週で迎えた17戦目は、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（10戦2勝）。15頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、4着に終わった。

1月28日、中2週で迎えた18戦目は、関門橋ステークス（小倉芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（11戦2勝）。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では目を引く伸び脚で追い上げたが、勝ったトウカイサイレンスに詰め切れず、1馬身3/4差の2着となった。

3月3日、中4週で迎えた19戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（12戦2勝）。14頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず8着に終わった。

3月17日、中1週で迎えた20戦目は、ハンデG3の中京記念（中京芝2000m 曇/稍重）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は5戦連続で岸滋彦騎手（13戦2勝）。16頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら13番手で通過。直線では上がり4位タイの伸び脚を披露したが上位には届かず9着に終わった。

4月20日、中4週で迎えた21戦目は、ハンデ戦でオープンの栗東ステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は6戦連続で岸滋彦騎手（14戦2勝）。15頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい12着に敗れた。

5月4日、中1週で迎えた22戦目は、オーストラリアトロフィー（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で岸滋彦騎手（15戦2勝）。17頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず9着に終わった。

5月25日、中2週で迎えた23戦目は、テレビ愛知オープン（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で岸滋彦騎手（16戦2勝）。16頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を発揮し、3着に入り込んだ。

6月9日、中1週で迎えた24戦目は、石橋守騎手を鞍上に迎えて、G2の金鯱賞（中京芝2000m 小雨/良）に出走。13頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、4着に入り込んだ。

7月21日、中5週で迎えた25戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1800m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は岸滋彦騎手（17戦2勝）。13頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位争いには参加できず10着に敗れた。

8月11日、中2週で迎えた26戦目は、G3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（18戦2勝）。12頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では今一つ伸び切れず7着に終わった。

9月8日、中3週で迎えた27戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（19戦2勝）。11頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい6着に終わった。

10月6日、中3週で迎えた28戦目は、秋野ステークス（新潟芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（20戦2勝）。14頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位争いには絡めず7着に敗れた。

10月19日、中1週で迎えた29戦目は、カシオペアステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で岸滋彦騎手（21戦2勝）。11頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位争いには絡めず5着に敗れた。

11月2日、中1週で迎えた30戦目は、ハンデ戦でオープンの大原ステークス（京都芝2000m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は6戦連続で岸滋彦騎手（22戦2勝）。12頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず6着に敗れた。

11月16日、中1週で迎えた31戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は南井克巳騎手（3戦1勝）。18頭立ての14番人気で7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では自慢の末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のトウカイパレスに1馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを奪取した。

12月22日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた32戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（4戦2勝）。14頭立ての13番人気で1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では決め手が足りず13着に終わった。

7歳（1997年）

3月1日、中9週で迎えた33戦目は、ブラッドストーンステークス（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は的場均騎手（1戦0勝）。8頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では驚異的な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のインターフラッグに2馬身半の差をつけて5勝目を手中に収めた。

8歳（1998年）

1月11日、約10か月半の休み明けで迎えた34戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。15頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では末脚にキレが無く14着に敗れた。

1月25日、中1週で迎えた35戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に54kgの軽斤量で出走。16頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり10着に敗れた。

2月21日、中3週で迎えた36戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3200m 曇/稍重）に出走。鞍上は的場均騎手（2戦1勝）。16頭立ての14番人気で6番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず12着に終わった。

5月2日、中9週で迎えた37戦目は、メトロポリタンステークス（東京芝2300m 晴/良）に出走。鞍上は石橋守騎手（1戦0勝）。8頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではイマイチ伸び切れず8着に終わった。

5月23日、中2週で迎えた38戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、エメラルドステークス（中京芝2500m 晴/良）に出走。9頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では余力が残っておらず7着に終わった。

6月6日、中1週で迎えた39戦目は、テレビ愛知オープン（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は石橋守騎手（2戦0勝）。15頭立ての13番人気で12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず12着に終わった。

6月21日、中1週で迎えた40戦目は、G2の鳴尾記念（阪神芝2000m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で石橋守騎手（3戦0勝）。14頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい10着に終わった。