テンハッピーローズ（2018年生、母フェータルローズ）

テンハッピーローズ（2018年2月26日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「冠名+幸福+母名の一部」。毛色は栗毛。種牡馬のエピファネイア（当時8歳）と交配したフェータルローズが10歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。2024年のヴィクトリアマイル(牝G1)に勝利した他、2020年のアルテミスステークス(牝G3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、社台ファームから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場されたが主取りとなった。2歳のとき、社台ファームから「千葉サラブレッドセールサラブレッド2歳」に上場され、によって円で落札された。

高柳大輔厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2020年）

8月15日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（小倉芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は420kg。18頭立ての7番人気で15番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のアンジュソレイユに1馬身1/4の差をつけて初勝利を挙げた。

10月4日、中6週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた2戦目は、牝馬限定2歳1勝クラスのサフラン賞（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。11頭立ての3番人気で大外11番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では逸出した伸び脚で猛進したが、勝ったサトノレイナスにねじ伏せられて1馬身半差の2着となった。

10月31日、中3週で迎えた3戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G3のアルテミスステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3歳（2021年）

1月11日、中9週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G3のフェアリーステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では速い脚を持続できず、4着に終わった。

3月6日、中7週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた5戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のチューリップ賞（阪神芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。12頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では切れる脚を使えず10着に敗れた。

6月13日、約3か月半の休み明けで迎えた6戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1勝クラス（東京芝1600m 曇/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では見事な伸び脚で追い上げたが、抜け出したアラビアンナイトを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

6月26日、中1週で迎えた7戦目は、3歳以上1勝クラス（阪神芝1400m 小雨/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（3戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線に入ると、前で粘るダブルアンコールを凄まじい末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

8月14日、中6週で迎えた8戦目は、3歳以上2勝クラスの新発田城特別（新潟芝1400m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（4戦2勝）。17頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら11番手で通過。直線では自慢の末脚を爆発させて前にいた10頭をごぼう抜きし、最後は2着のドゥラモンドに2馬身の差をつけて3勝目を手に入れた。

12月19日、約4か月の休み明けで迎えた9戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの六甲アイランドステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、勝ったタンタラスに詰め切れず、3馬身差の2着に敗北した。

4歳（2022年）

1月9日、中2週で迎えた10戦目は、4歳以上3勝クラスの新春ステークス（中京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松山弘平騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では他馬と同じような脚色になり7着に敗れた。

2月6日、中3週で迎えた11戦目は、4歳以上3勝クラスのトリトンステークス（中京芝1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は福永祐一騎手（5戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位には割り込めず6着に敗れた。

4月23日、約2か月半の間隔を開けて迎えた12戦目は、横山武史騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスの晩春ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、抜け出したビューティフルデイに半馬身届かず2着に敗北した。

5月22日、中3週で迎えた13戦目は、4歳以上3勝クラスのフリーウェイステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（6戦3勝）。17頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のルーカスをクビ差振り切って勝利を手中に収めた。

8月28日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた14戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、朱鷺ステークス（新潟芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張り、4着に入った。

10月16日、中6週で迎えた15戦目は、今村聖奈騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの信越ステークス（新潟芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを17番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、抜け出したダディーズビビッドを差し切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

11月13日、中3週で迎えた16戦目は、ハンデ戦でオープンのオーロカップ（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で今村聖奈騎手（1戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、6着に終わった。

5歳（2023年）

2月18日、約3か月の休み明けで迎えた17戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（7戦4勝）。18頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では天稟の闘争心でゴールまで力走したが、6着に終わった。

4月8日、中6週で迎えた18戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。12頭立ての12番人気で6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには絡めず7着に終わった。

5月28日、中6週で迎えた19戦目は、ハンデ戦でオープンの安土城ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡康太騎手（1戦0勝）。18頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では瞬発力に優れた末脚を繰り出し、4着に入った。

6月25日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデ戦でオープンのパラダイスステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は津村明秀騎手（1戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を繰り出したが、3着に終わった。

8月27日、中8週で迎えた21戦目は、朱鷺ステークス（新潟芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で津村明秀騎手（2戦0勝）。17頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線に入ると、前で粘るサーマルウインドを目の覚めるような末脚でクビ差だけ差し切って5勝目を収める

6歳（2024年）

2月17日、約6か月の休養明けで迎えた22戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で津村明秀騎手（3戦1勝）。18頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず7着に敗れた。

4月6日、中6週で迎えた23戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で津村明秀騎手（4戦1勝）。11頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではジワジワとしか伸びず6着に終わった。

5月12日、中4週で迎えた24戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で津村明秀騎手（5戦1勝）。15頭立ての14番人気で9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして前にいた7頭を差し切り、最後は2着のフィアスプライドに1馬身1/4の差をつけてマイル女王の称号を手にした。

9月8日、約4か月の休み明けで迎えた25戦目は、G2のセントウルステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で津村明秀騎手（6戦2勝）。18頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では鋭い末脚を繰り出せず7着に敗れた。