フサイチファントム（1992年生、母パッショナリアⅡ）

フサイチファントム（1992年3月22日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は栗毛。種牡馬のソヴィエトスター（当時8歳）と交配したパッショナリアⅡが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地9戦4勝2着1回。主な勝ち鞍は1996年の関ケ原ステークス。

経歴

デビュー前

小林稔厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1994年）

9月10日、デビュー戦は河内洋騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中京芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は452kg。12頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず5着に敗れた。

9月18日、連闘で迎えた2戦目は、3歳新馬（中京芝1700m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（1戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、非常に遅いペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一気に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のコーヒーブレイクに2馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

3歳（1995年）

4月16日、約7か月の休養明けで迎えた3戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下の君子蘭賞（京都芝1600m 小雨/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では末脚を伸ばせず9着に敗れた。

5月7日、中2週で迎えた4戦目は、3歳G3の京都4歳特別（京都芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（1戦0勝）。16頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを13番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

5月27日、中2週で迎えた5戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下の桐花賞（東京芝1400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のハグロデンタルに1馬身半の差をつけて順当に勝利した。

4歳（1996年）

4月20日、約11か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた6戦目は、佐藤哲三騎手を鞍上に迎えて、5歳以上900万下の金北山特別（新潟芝2000m 外回り曇/稍重）に出走。8頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではものすごい伸び脚で急追したが、抜け出したネイビーダンサーにクビ差届かず2着に甘んじた。

5月19日、中3週で迎えた7戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で5歳以上900万下の浜名湖特別（中京芝2000m 曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では猛烈な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のオレンジシェードをクビ差振り切って優勝

6月8日、中2週で迎えた8戦目は、関ケ原ステークス（中京芝1700m 曇/良）に出走。鞍上は佐藤哲三騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るネオチャイムズを途轍もない末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて4勝目をつかんだ。

6歳（1998年）

2月7日、約20か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた9戦目は、塩村克己騎手を鞍上に迎えて、5歳以上1600万下の山城ステークス（京都芝1200m 曇/良）に出走。16頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線ではキレのある末脚を繰り出し、4着に入った。