フラーズダルム（2018年生、母クーデグレイス）

フラーズダルム（2018年3月1日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「剣と剣の旋律(仏)。フェンシング用語で攻撃権争いのこと」。毛色は鹿毛。種牡馬のキズナ（当時8歳）と交配したクーデグレイスが13歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2020年の新潟2歳ステークス(G3)で3着に入った他、2020年の野路菊ステークス(オープン)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

松永昌博厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2020年）

6月14日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。馬体重は454kg。11頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のホウオウアマゾンに4馬身の差をつけて初白星を挙げた。

8月30日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から12kg増やして迎えた2戦目は、2歳G3の新潟2歳ステークス（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。11頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を発揮したが、3着に終わった。

9月19日、中2週で迎えた3戦目は、2歳オープンの野路菊ステークス（中京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦1勝）。5頭立ての2番人気で2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚が振るわず3着に敗れた。

11月29日、中9週で迎えた4戦目は、西村淳也騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳1勝クラスの白菊賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。10頭立ての3番人気で大外10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。最後はバタバタになってしまい7着に敗れた。

3歳（2021年）

4月18日、約4か月半の休養明けで迎えた5戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳1勝クラス（阪神ダート1800m 曇/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位には割り込めず6着に敗れた。

5月8日、中2週で迎えた6戦目は、3歳1勝クラス（中京ダート1900m 曇/稍重）に出走。鞍上は福永祐一騎手（3戦1勝）。9頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は勢いを失って8着に敗れた。

8月8日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた7戦目は、3歳以上1勝クラス（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（4戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では圧倒的な末脚を爆発させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のメモリーエフェクトに1馬身1/4の差をつけて勝利をモノにする

8月29日、中2週で迎えた8戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、3歳以上2勝クラスの五頭連峰特別（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いが甘くなり、5着に終わった。

10月23日、中7週で迎えた9戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、3歳以上2勝クラスの寺泊特別（新潟芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では上がり1位タイの末脚を見せたが上位争いには参加できず最後はアトミカと並んで5着同着となった。

11月21日、中3週で迎えた10戦目は、3歳以上2勝クラスの武田尾特別（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（5戦2勝）。11頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったプログノーシスにねじ伏せられて2馬身半差の2着となった。

4歳（2022年）

1月30日、中9週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた11戦目は、4歳以上2勝クラスの刈谷特別（中京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は松山弘平騎手（1戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではきっちりと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のメモリーエフェクトをクビ差振り切って3勝目を掴み取った。

2月20日、中2週で迎えた12戦目は、坂井瑠星騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの武庫川ステークス（阪神芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。9頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味のタフさで最後まで奮闘したが、勝ったシャーレイポピーに詰め切れず、1馬身1/4差の2着となった。

4月17日、中7週で迎えた13戦目は、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスのストークステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂井瑠星騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では出色の末脚を発揮したが、4着に終わった。

5月8日、中2週で迎えた14戦目は、D.レーン騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの湘南ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。16頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではイマイチ伸び切れず6着に敗れた。

6月11日、中4週で迎えた15戦目は、3歳以上3勝クラスの桑名ステークス（中京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は松山弘平騎手（2戦1勝）。15頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では伸びが劣勢になり12着に終わった。

8月27日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から16kg増やして迎えた16戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの長岡ステークス（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。15頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位争いには加われず7着に敗れた。

10月23日、中7週で迎えた17戦目は、3歳以上3勝クラスの元町ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は坂井瑠星騎手（2戦0勝）。10頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のゾンニッヒに1馬身3/4の差をつけて先頭ゴールを果たした。

12月17日、中7週で迎えた18戦目は、牝馬限定のハンデG3のターコイズステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（1戦0勝）。16頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では今一つ伸び切れず10着に敗れた。

5歳（2023年）

2月11日、中7週で迎えた19戦目は、ハンデ戦でオープンの洛陽ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は坂井瑠星騎手（3戦1勝）。11頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではキレのある末脚を発揮したが、4着に終わった。

4月8日、中7週で迎えた20戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。12頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位には割り込めず8着に終わった。

4月30日、中2週で迎えた21戦目は、亀田温心騎手を鞍上に迎えて、谷川岳ステークス（新潟芝1600m 外回り曇/重）に出走。14頭立ての7番人気で大外14番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい8着に敗れた。

8月13日、約3か月半の休養明けで迎えた22戦目は、木幡巧也騎手を鞍上に迎えて、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての13番人気で6番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では末脚が冴えず10着に終わった。

9月3日、中2週で迎えた23戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。端を奪う形となり、後続との差を2馬身以上キープして、極端なスローペースで馬群を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に沈み6着に敗れた。

10月22日、中6週で迎えた24戦目は、荻野極騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定オープンの新潟牝馬ステークス（新潟芝2200m 晴/稍重）に出走。13頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では詰めが甘くなり、4着に終わった。

12月17日、中7週で迎えた25戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、ディセンバーステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。13頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず6着に敗れた。

6歳（2024年）

1月13日、中3週で迎えた26戦目は、斎藤新騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（小倉芝2000m 晴/良）に出走。14頭立ての9番人気で13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず6着に終わった。

2024年1月17日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。