フサイチリシャール（2003年生、母フサイチエアデール）

フサイチリシャール（2003年4月6日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「冠名＋ブランデー名（ヘネシー・リシャール）より」。2005年にJRA賞最優秀2歳牡馬を受賞した。毛色は芦毛。種牡馬のクロフネ（当時5歳）と交配したフサイチエアデールが8歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地23戦5勝2着3回、海外1戦0勝。2005年の朝日杯フューチュリティステークス(G1)に勝利した他、2006年の阪神カップ(G2)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンレーシングから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、関口房朗によって1億395万円で落札された。

松田国英厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2005年）

9月11日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝2000m 曇/良）に出走。馬体重は486kg。9頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい4着に敗れた。

9月25日、中1週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハナに立ち、かなり緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では自慢の末脚を炸裂させて、最後は2着のドリームパスポートを半馬身振り切って未勝利勝ちを決めた。

10月29日、中4週で迎えた3戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンの萩ステークス（京都芝1800m 外回り曇/重）に出走。8頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。主導権を握り、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させて、最後は2着のドリームパスポートに3馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

11月19日、中2週で迎えた4戦目は、2歳G3の東京スポーツ杯2歳ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。端に立ち、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪快に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のメイショウサムソンに2馬身半の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

12月11日、中2週で迎えた5戦目は、2歳G1の朝日杯フューチュリティステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のスーパーホーネットをクビ差振り切って2歳マイル王の座に輝いた。

3歳（2006年）

2月5日、中7週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた6戦目は、3歳G3の共同通信杯（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（3戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、伸びてきたアドマイヤムーン決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

3月19日、中5週で迎えた7戦目は、3歳G2のスプリングステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で福永祐一騎手（4戦3勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では逸出した伸び脚で猛追したが、抜け出したメイショウサムソンにクビ差届かず2着に甘んじた。

4月16日、中3週で迎えた8戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で福永祐一騎手（5戦3勝）。18頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では脚勢がやや鈍り、5着に終わった。

5月7日、中2週で迎えた9戦目は、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 雨/良）に出走。鞍上は7戦連続で福永祐一騎手（6戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では終いが甘くなり、6着に終わった。

5月28日、中2週で迎えた10戦目は、G.ボス騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/稍重）に出走。18頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では脚が残っておらず8着に終わった。

9月24日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた11戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（7戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

10月28日、中4週で迎えた12戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではもうひと伸びが足りず、5着に終わった。

11月25日、中3週で迎えた13戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップダート（東京ダート2100m 晴/良）に出走。15頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が悪くなり13着に敗れた。

12月17日、中2週で迎えた14戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 小雨/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（8戦3勝）。17頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では一完歩ずつ前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のプリサイスマシーンをクビ差振り切って重賞3勝目をマークした。

4歳（2007年）

1月6日、中2週で迎えた15戦目は、鮫島良太騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は勢いを失って13着に敗れた。

3月31日、C.スミヨン騎手を鞍上に迎えて、G2のゴドルフィンマイル（アラブ首長国連邦・ナド・アル・シバダート1600m）に出走。14頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。6着に敗れた。

5月12日、中5週で迎えた17戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は鮫島良太騎手（1戦0勝）。18頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、5着に終わった。

6月10日、中3週で迎えた18戦目は、ハンデG3のCBC賞（中京芝1200m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で鮫島良太騎手（2戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。逃げる恰好となり、ミドルペースでレースを牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚勢が鈍り12着に敗れた。

9月9日、約3か月の休養明けで迎えた19戦目は、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で鮫島良太騎手（3戦0勝）。16頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線では見せ場なく12着に敗れた。

10月27日、中6週で迎えた20戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は福永祐一騎手（9戦4勝）。18頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、伸びてきたスーパーホーネット決め手に屈してハナ差の2着となった。

11月18日、中2週で迎えた21戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。18頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚を失くしてしまい12着に敗れた。

12月16日、中3週で迎えた22戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は鮫島良太騎手（4戦0勝）。18頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後はバタバタになってしまい12着に敗れた。

5歳（2008年）

3月2日、約2か月半の間隔を開けて迎えた23戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後はガス欠状態になり8着に敗れた。

3月30日、中3週で迎えた24戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦0勝）。18頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く7着に終わった。