ヒシマサル（1989年生、母クリームンクリムズン）

ヒシマサル（1989年2月20日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬、種牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のSecretariat（当時19歳）と交配したクリームンクリムズンが10歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地13戦5勝2着3回。1992年の京都大賞典(G2)で2着に入った他、1992年のニュージーランドトロフィー4歳ステークス(G2)で2着に入る活躍をした。その他にも重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

佐山優厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1991年）

11月9日、デビュー戦は角田晃一騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は500kg。8頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では末脚が冴えず4着に敗れた。

11月24日、中1週で迎えた2戦目は、田島信行騎手を鞍上に迎えて、3歳新馬（京都芝1600m 曇/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のエイシンテネシーに8馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

12月15日、中2週で迎えた3戦目は、2歳オープンの中京3歳ステークス（中京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、3着に終わった。

3歳（1992年）

1月26日、中5週で迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下の寒梅賞（京都ダート1400m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた10頭をごぼう抜きし、最後は2着のマヤノプロミネンスに1馬身1/4の差をつけて圧倒的支持に応えた。

2月16日、中2週で迎えた5戦目は、3歳G3のきさらぎ賞（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は田島信行騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のマヤノペトリュースに2馬身の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

3月29日、中5週で迎えた6戦目は、3歳G3の毎日杯（阪神芝2000m 小雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で田島信行騎手（2戦2勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では別次元の末脚を弾けさせて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のホクセツギンガに1馬身半の差をつけて3連勝で2つ目の重賞タイトルをつかんだ。

5月10日、中5週で迎えた7戦目は、3歳G3の京都4歳特別（京都芝2000m 晴/良）に58kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で田島信行騎手（3戦3勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では猛烈な末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のホクセツギンガに1馬身1/4の差をつけて4連勝で3つ目の重賞タイトルを獲得した。

6月7日、中3週で迎えた8戦目は、郷原洋行騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のニュージーランドトロフィー4歳ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら6番手で通過。直線では目を引く伸び脚で追い上げたが、勝ったシンコウラブリイに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

10月11日、約4か月の休養明けで迎えた9戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦1勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で急追したが、抜け出したオースミロッチを差し切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

11月8日、中3週で迎えた10戦目は、ハンデ戦でオープンのドンカスターステークス（京都芝2400m 外回り晴/良）に57.5kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で急追したが、抜け出したレガシーワールドを捕まえ切れず、半馬身差の2着に敗北した。

11月29日、中2週で迎えた11戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。14頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張り、5着に入り込んだ。

12月27日、中3週で迎えた12戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（4戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では末脚が冴えず9着に敗れた。

4歳（1993年）

11月28日、約11か月の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた13戦目は、トパーズステークス（京都芝2000m 晴/良）に60kgの斤量を背負って出走。鞍上は田島信行騎手（4戦4勝）。15頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。最後はバテてしまい13着に敗れた。