エイシンテネシー（1989年生、母Castle Royale）

エイシンテネシー（1989年4月3日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のVice Regent（当時22歳）と交配したCastle Royaleが12歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地33戦5勝2着10回、海外1戦0勝。1993年の京都記念(ハンデG2)で2着に入った他、1994年の金杯(ハンデG3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

坂口正則厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1991年）

11月9日、デビュー戦は南井克巳騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は474kg。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では目を引く伸び脚で猛進したが、勝ったサークルワンダーにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着に敗北した。

11月24日、中1週で迎えた2戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、3歳新馬（京都芝1600m 曇/良）に出走。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では卓抜な伸び脚で猛追したが、勝ったヒシマサルに詰め切れず、8馬身差の2着に敗北した。

11月30日、連闘で迎えた3戦目は、岸滋彦騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中京ダート1000m 曇/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。13頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったエイシンメーインに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

12月14日、中1週で迎えた4戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中京芝2000m 晴/良）に出走。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のタマモパールに9馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

3歳（1992年）

1月5日、中2週で迎えた5戦目は、4歳500万下の福寿草特別（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら先頭で通過。直線では脚色がやや鈍り、4着に終わった。

1月25日、中2週で迎えた6戦目は、3歳オープンの若駒ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（1戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、勝ったナリタタイセイに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

2月15日、中2週で迎えた7戦目は、4歳500万下のこぶし賞（京都芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（2戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では自慢の末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のミヤビサクラコを3/4馬身振り切って勝利を手中に収めた。

9月6日、約7か月の休み明けで迎えた8戦目は、4歳以上900万下の日南特別（小倉芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は角田晃一騎手（2戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後はガス欠状態になり8着に敗れた。

10月4日、中3週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G3のサファイヤステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は南井克巳騎手（3戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではあとひと伸びが足りず、5着に終わった。

10月25日、中2週で迎えた10戦目は、4歳以上900万下の鳴滝特別（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（3戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして、最後は2着のタニノクリスタルを半馬身振り切って3勝目を掴み取った。

11月15日、中2週で迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は松永幹夫騎手（1戦0勝）。18頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず8着に敗れた。

11月29日、中1週で迎えた12戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦のウェルカムステークス（東京芝2000m 晴/重）に出走。13頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では豪快に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のサクラスズカオーに1馬身3/4の差をつけて4勝目を手にした。

4歳（1993年）

1月5日、中4週で迎えた13戦目は、ハンデG3の金杯（京都芝2000m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、抜け出したエルカーサリバーに3/4馬身届かず2着に敗北した。

1月31日、中3週で迎えた14戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では余力が残っておらず10着に敗れた。

2月21日、中2週で迎えた15戦目は、ハンデG2の京都記念（京都芝2400m 外回り雨/稍重）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は岸滋彦騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で大外13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、抜け出したパリスハーリーを差し切れず、1馬身差の2着となった。

3月21日、中3週で迎えた16戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（2戦0勝）。12頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は脚が止まってしまい7着に終わった。

4月10日、中2週で迎えた17戦目は、ハンデ戦でオープンの大阪城ステークス（阪神芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（3戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛進したが、伸びてきたトーワナゴン決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

5月15日、中4週で迎えた18戦目は、ハンデG3の京阪杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（4戦0勝）。14頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

5月29日、中1週で迎えた19戦目は、メイステークス（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（3戦1勝）。8頭立ての3番人気で大外8番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを5番手で通過。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、抜け出したマチカネタンホイザに半馬身届かず2着となった。

6月12日、中1週で迎えた20戦目は、増井裕騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のエプソムカップ（東京芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

6月26日、中1週で迎えた21戦目は、テレビ愛知オープン（京都芝2000m 曇/重）に出走。鞍上は武豊騎手（4戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず4着に敗れた。

11月7日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた22戦目は、ハンデ戦でオープンのドンカスターステークス（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（5戦1勝）。10頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

11月20日、中1週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた23戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 雨/良）に出走。17頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では鋭い脚を使えず11着に敗れた。

12月11日、中2週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた24戦目は、ハンデG2の鳴尾記念（阪神芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（6戦1勝）。16頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

5歳（1994年）

1月5日、中3週で迎えた25戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の金杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のマーベラスクラウンに1馬身の差をつけて念願の重賞初制覇を果たした。

1月23日、中2週で迎えた26戦目は、ハンデG2の日経新春杯（阪神芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（1戦1勝）。16頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では伸びが甘くなり、5着に終わった。

2月27日、中4週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた27戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田原成貴騎手（2戦1勝）。11頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位には届かず8着に敗れた。

3月20日、中2週で迎えた28戦目は、ハンデG3の中京記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は増井裕騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、5着に終わった。

4月9日、中2週で迎えた29戦目は、ハンデ戦でオープンの大阪城ステークス（阪神芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（4戦1勝）。14頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。最後は力尽きて11着に敗れた。

9月11日、約5か月の休み明けで迎えた30戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（4戦2勝）。10頭立ての7番人気で大外10番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい7着に終わった。

10月23日、中5週で迎えた31戦目は、ハンデ戦でオープンの東京スポーツ杯（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は田原成貴騎手（3戦1勝）。8頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、勝ったシャコーグレイドにねじ伏せられて2馬身半差の2着となった。

11月6日、中1週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた32戦目は、ハンデ戦でオープンのドンカスターステークス（京都芝2400m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（4戦1勝）。8頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で猛進したが、勝ったビューティーメイクにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

12月11日、香港国際ヴァーズ（香港・シャティン芝2400m）に出走。14頭立ての5番ゲートからスタート。4着に終わった。

6歳（1995年）

1月29日、中6週で迎えた34戦目は、関門橋ステークス（小倉芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は増井裕騎手（2戦0勝）。9頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では見せ場を作れず6着に敗れた。