ナミュール（2019年生、母サンブルエミューズ）

ナミュール（2019年3月2日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「サンブル川とミューズ川が合流するベルギーの都市。母名より連想」。毛色は鹿毛。種牡馬のハービンジャー（当時13歳）と交配したサンブルエミューズが10歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2023年のマイルチャンピオンシップ(G1)に勝利した他、2024年のドバイターフ(唖・G1)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額2,600万円（6.5万×400口）で一口馬主が募集された。

高野友和厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2021年）

9月11日、デビュー戦は川田将雅騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（中京芝1600m 曇/良）に出走。馬体重は438kg。10頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のスコールユニバンスに2馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

11月21日、中9週で迎えた2戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳1勝クラスの赤松賞（東京芝1600m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。9頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線に入ると、前で粘るパーソナルハイを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて2勝目を奪取した。

12月12日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた3戦目は、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての1番人気に推されて17番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを17番手で通過。直線では超凡な末脚を繰り出したが、4着に終わった。

3歳（2022年）

3月5日、約3か月の間隔を開けて迎えた4戦目は、横山武史騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のチューリップ賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では強烈な末脚を弾けさせて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のピンハイに1馬身半の差をつけて初の重賞タイトルを手にした。

4月10日、中4週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山武史騎手（1戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く10着に敗れた。

5月22日、中5週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山武史騎手（2戦1勝）。17頭立ての4番人気に推されて8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではキレのある末脚を繰り出したが、3着に終わった。

10月16日、約5か月の休養明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で横山武史騎手（3戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では物凄い伸び脚で急追したが、抜け出したスタニングローズに半馬身届かず2着に敗北した。

11月13日、中3週で迎えた8戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（阪神芝2200m 曇/重）に出走。鞍上は5戦連続で横山武史騎手（4戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

4歳（2023年）

2月5日、約3か月の間隔を開けて迎えた9戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で横山武史騎手（5戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、抜け出したウインカーネリアンにアタマ差届かず2着に甘んじた。

5月14日、約3か月半の休養明けで迎えた10戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 小雨/良）に出走。鞍上は7戦連続で横山武史騎手（6戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら9番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず7着に敗れた。

6月4日、中2週で迎えた11戦目は、G1の農林水産省賞典安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で横山武史騎手（7戦1勝）。18頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線ではいい脚を見せられず16着に敗れた。

10月21日、約4か月半の休養明けで迎えた12戦目は、J.モレイラ騎手を鞍上に迎えて、G2の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のレッドモンレーヴに1馬身1/4の差をつけて2つ目の重賞タイトルをゲットした。

11月19日、中3週で迎えた13戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で大外16番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のソウルラッシュをクビ差振り切って下半期マイル王の称号を掴み取った。

12月10日、W.ビュイック騎手を鞍上に迎えて、G1の香港マイル（香港・シャティン芝1600m）に出走。14頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。3着に終わった。

5歳（2024年）

3月30日、G1のドバイターフ（アラブ首長国連邦・メイダン芝1800m）に出走。鞍上はC.デムーロ騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。最後は、勝ったFacteur Chevalから短アタマ差の2着に甘んじた。