レッドアンシェル（2014年生、母スタイルリスティック）

レッドアンシェル（2014年4月9日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名+空(仏)。大空を羽ばたくかのような走りを期待して」。毛色は青鹿毛。種牡馬のマンハッタンカフェ（当時16歳）と交配したスタイルリスティックが16歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2017年のNHKマイルカップ(G1)で4着に入った他、2020年の北九州記念(ハンデG3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

東京サラブレッドクラブにて総額2,800万円（7万×400口）で一口馬主が募集された。

庄野靖志厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2016年）

8月20日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1500m 雨/稍重）に出走。馬体重は432kg。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のリープスプラウトに4馬身の差をつけて初白星を挙げた。

10月16日、中7週で迎えた2戦目は、2歳オープンのもみじステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のキャスパリーグに1馬身半の差をつけて1着ゴールを果たした。

12月18日、中8週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた3戦目は、V.シュミノー騎手を鞍上に迎えて、2歳G1の朝日杯フューチュリティステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では伸びが鈍く8着に敗れた。

3歳（2017年）

2月25日、中9週で迎えた4戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のアーリントンカップ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての6番人気で大外12番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったペルシアンナイトに詰め切れず、3馬身差の2着となった。

5月7日、中9週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた5戦目は、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は福永祐一騎手（2戦2勝）。18頭立ての7番人気で15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始10番手を追走。直線では息の長い末脚を披露し、4着に入った。

10月21日、約5か月半の休養明けで迎えた6戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（3戦2勝）。15頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いが甘くなり、4着に終わった。

12月9日、中6週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた7戦目は、リゲルステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（4戦2勝）。13頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の力で末脚を持続させて、最後は2着のサトノアーサーに1馬身半の差をつけて制した。

4歳（2018年）

1月6日、中3週で迎えた8戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3月31日、約3か月の間隔を開けて迎えた9戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では決め手が足りず7着に敗れた。

6月23日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg減らして迎えた10戦目は、3歳以上1600万下の垂水ステークス（阪神芝1800m 外回り曇/重）に出走。鞍上は福永祐一騎手（5戦3勝）。9頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら4番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

9月17日、約3か月の間隔を開けて迎えた11戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の仲秋ステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

5歳（2019年）

1月20日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から22kg増やして迎えた12戦目は、4歳以上1600万下の石清水ステークス（京都芝1400m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は浜中俊騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では逸出した伸びを見せたが、伸びてきたタイムトリップ決め手に屈してアタマ差の2着に甘んじた。

2月17日、中3週で迎えた13戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の斑鳩ステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。7頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい3着に敗れた。

4月20日、中8週で迎えた14戦目は、4歳以上1600万下の彦根ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（6戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るエンゲルヘンを目の覚めるような末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて久方ぶりに勝ち星を挙げた。

6月30日、中9週で迎えた15戦目は、ハンデG3のCBC賞（中京芝1200m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（7戦4勝）。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では圧倒的な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のアレスバローズをクビ差振り切って待望の重賞初制覇を果たした。

6歳（2020年）

2月2日、約7か月の休養明けで迎えた16戦目は、S.フォーリー騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のシルクロードステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚色が鈍り18着に敗れた。

5月16日、約3か月半の休み明けで迎えた17戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 雨/稍重）に出走。鞍上は福永祐一騎手（8戦5勝）。13頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では最後まで息が続かず11着に敗れた。

7月5日、中6週で迎えた18戦目は、ハンデG3のCBC賞（阪神芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（9戦5勝）。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では天性の闘争心でゴールまで力闘したが、3着に終わった。

8月23日、中6週で迎えた19戦目は、ハンデG3のテレビ西日本賞北九州記念（小倉芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（10戦5勝）。18頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線に入ると、前で粘るモズスーパーフレアを上がり2位タイの末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて2つ目の重賞タイトルを奪取した。

10月4日、中5週で迎えた20戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では上がり4位の末脚を見せたが上位には食い込めず6着に敗れた。

11月29日、中7週で迎えた21戦目は、G3の京阪杯（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら8番手で通過。最後は失速してしまい14着に敗れた。

7歳（2021年）

3月28日、約4か月の休み明けで迎えた22戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 雨/重）に出走。鞍上は池添謙一騎手（1戦0勝）。18頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。最後はガス欠状態になり18着に終わった。

8月22日、約5か月の休養明けで迎えた23戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のテレビ西日本賞北九州記念（小倉芝1200m 雨/稍重）に出走。18頭立ての9番人気で14番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、5着に終わった。

9月12日、中2週で迎えた24戦目は、G2の産経賞セントウルステークス（中京芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。17頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では末脚を伸ばせず14着に終わった。

11月28日、約2か月半の間隔を開けて迎えた25戦目は、団野大成騎手を鞍上に迎えて、G3の京阪杯（阪神芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての14番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では伸びが劣勢になり12着に終わった。

8歳（2022年）

1月30日、中8週で迎えた26戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のシルクロードステークス（中京芝1200m 曇/良）に出走。18頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では見せ場を作れず11着に終わった。

2022年2月3日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。