ヴォルシェーブ（2011年生、母ヴェイルオブアヴァロン）

ヴォルシェーブ（2011年3月16日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「魔導師（ロシア語）（ヴォルシェーブニック）より」。毛色は栗毛。種牡馬のネオユニヴァース（当時11歳）と交配したヴェイルオブアヴァロンが15歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地17戦6勝2着4回。2017年の目黒記念(ハンデG2)で2着に入った他、2016年のアルゼンチン共和国杯(ハンデG2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

友道康夫厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2013年）

10月6日、デビュー戦は内田博幸騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は496kg。11頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るコウエイワンマンを上がり2位の末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて初勝利を挙げた。

11月9日、中4週で迎えた2戦目は、2歳500万下の黄菊賞（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり5着に敗れた。

12月7日、中3週で迎えた3戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下のエリカ賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。8頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、勝ったバンドワゴンに詰め切れず、5馬身差の2着に敗北した。

3歳（2014年）

1月19日、中5週で迎えた4戦目は、3歳G3の京成杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は内田博幸騎手（2戦1勝）。16頭立ての10番人気で15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では伸びが鈍く6着に終わった。

2月23日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた5戦目は、3歳500万下のセントポーリア賞（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（3戦1勝）。10頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では一気に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のクラリティシチーをクビ差振り切って制した。

6月22日、約4か月の休養明けで迎えた6戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の芦ノ湖特別（東京芝2400m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（4戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではぐいぐいと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のエイダイポイントを半馬身振り切って3勝目を手中に収めた。

9月28日、約3か月半の休養明けで迎えた7戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で大外16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出したが、5着に終わった。

10月26日、中3週で迎えた8戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦0勝）。18頭立ての11番人気で17番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず11着に終わった。

12月14日、中6週で迎えた9戦目は、W.ビュイック騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下のオリオンステークス（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を発揮したが、3着に終わった。

4歳（2015年）

2月8日、中7週で迎えた10戦目は、4歳以上1600万下の早春ステークス（東京芝2400m 雨/稍重）に出走。鞍上は内田博幸騎手（5戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、勝ったメイショウカドマツに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

2月28日、中2週で迎えた11戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の御堂筋ステークス（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のモビールに1馬身3/4の差をつけて順当に勝利した。

5歳（2016年）

7月16日、約17か月の休み明けで迎えた12戦目は、3歳以上1600万下のマレーシアカップ（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。12頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではものすごい伸び脚で追い上げたが、抜け出したアングライフェンにクビ差届かず2着となった。

8月20日、中4週で迎えた13戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の日本海ステークス（新潟芝2200m 晴/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のハッピーモーメントをクビ差振り切って1番人気に応えた。

11月6日、約2か月半の間隔を開けて迎えた14戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（1戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではキレのいい末脚を発揮したが、3着に終わった。

12月3日、中3週で迎えた15戦目は、G2の金鯱賞（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続でM.デムーロ騎手（2戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではじりじりとしか伸びず9着に敗れた。

6歳（2017年）

5月6日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた16戦目は、メトロポリタンステークス（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のシルクドリーマーに1馬身3/4の差をつけて久しぶりの実戦をモノにした。

5月28日、中2週で迎えた17戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で猛進したが、伸びてきたフェイムゲーム決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。