アドラーブル（1989年生、母エコルシユ）

アドラーブル（1989年3月28日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栗毛。種牡馬のノーザンテースト（当時18歳）と交配したエコルシユが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地9戦3勝2着2回。1992年のオークス（優駿牝馬）(牝G1)に勝利した他、1992年の桜花賞(牝G1)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

小林稔厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1991年）

7月13日、デビュー戦は塩村克己騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（新潟芝1000m 小雨/不良）に出走。馬体重は424kg。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るユニオンボーイを次元の違う末脚で交わし去り、最後は6馬身の差をつけて初白星を挙げた。

7月28日、中1週で迎えた2戦目は、2歳G3の札幌3歳ステークス（札幌芝1200m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で塩村克己騎手（1戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は力尽きて9着に敗れた。

12月1日、約4か月の休養明けで迎えた3戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。12頭立ての3番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと伸びが足りず、3着に終わった。

3歳（1992年）

1月6日、中4週で迎えた4戦目は、村本善之騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンのKBS京都紅梅賞（京都芝1200m 曇/稍重）に出走。16頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で急追したが、勝ったコガネテスコに詰め切れず、1馬身1/4差の2着となった。

2月2日、中3週で迎えた5戦目は、牝馬限定4歳500万下の寒桜賞（京都ダート1200m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で村本善之騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では速い脚を使えず7着に敗れた。

3月15日、中5週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳オープンのチューリップ賞（阪神芝1600m 雨/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で村本善之騎手（2戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のニシノフラワーに3馬身半の差をつけて2勝目を手にした。

4月12日、中3週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で村本善之騎手（3戦1勝）。18頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、馬場の外目を回って10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で猛進したが、勝ったニシノフラワーにねじ伏せられて3馬身半差の2着となった。

5月24日、中5週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で村本善之騎手（4戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のサンエイサンキューを半馬身振り切って樫の女王の称号を手にした。

11月15日、約6か月の休養明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で村本善之騎手（5戦2勝）。18頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では息の長い末脚を発揮し、4着に入った。